山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

ヒメマス、イバラトゲウオ、ハマクサ、そしてこけし

2007-03-13 | めぐる季節と自然

数日前に十和田湖についてヒメマスなどの貴重な生物がいると書いたが、よく考えてみるとヒメマスが十和田湖にとって貴重な生物なのかどうかは未確認である。ただ、昔より著しく減っているということだった。

ヒメマス漁師が言っていたのは、ハマクサや、「マツの形の水草」が減り、アカハラがいなくなり、イバラトゲウオもいなくなったということだった。

もともと十和田湖には長い間魚がいなかったのである。そこへ苦労してヒメマスを導入した人がおり、その人のお孫さんは今は60歳を超えているがお元気で、私は賑山亭というホテルでお目にかかった。酸いも甘いもかみ分けた、という感じのものわかりのよさそうなおじさんだった。

魚を導入することと、白鳥が飛来することとをどう捉えるべきかよく分からない。魚を導入する前の十和田湖はどんなふうだったのだろう。

何にせよ、いろいろなことが、極端に早かったり量が多かったりすることが、今の時代の病気なのだと思う。

とてつもないスピードでヒトが大発生したり、とてつもないスピードで化石資源を使いつくしたり、とてつもない量のエネルギーを消費したり、とんでもないスピードで地球の裏側に行ったり。

だから、白鳥に食パンの大きな塊を大量に与えることはよくないのである。(結局そういうオチしかないのか……)おかげで白鳥はひっきりなしにパンを食べていた。今に糖尿病になる。

大体日本の市販の一般的な食パンには界面活性剤といういわば石鹸が大量に入っているのだから、人間が食べることもよくないのである。もうすぐ十和田湖は泡だらけになるかもしれない。

 

……というか、今日はこけしづくりの話題でした。

写真は、こけしづくりの作業場。ミズキ、イタヤ、サクラ、エンジュ、ケヤキなどの木材があります。私がエンジュを言い当てたら、ご主人がほめてくれた。それぐらい分かりますよ~(私を誰だと思ってるの?なんちゃって誰でもありません)。アイヌの木彫りで有名な木。でもイヌエンジュですよね。


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2 Comments

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Unknown (エージ)
2007-03-14 00:04:40
白鳥の餌付けの話を読んでいて、先日TVで見た出水平野のツルの話を思い出しました。 地球上に生息するマナヅル、ナベヅルの大多数が出水平野で越冬すること、人為的な餌付け、保護によって越冬する個体数が増えたことを紹介していました。
これって、出水平野で何かが起こるとこれらのツルが絶滅してしまう危険性があるということですよね。(出水平野で今のように保護されていなかったら、すでに絶滅してしまっているのかもしれませんが。。。)
生物種の多様性を守ることに加えて、それらの生物が多様な(=人間の保護に依存しない)生き方ができる環境を残さなければならないのに、人間は自然に手を加えすぎましたね。
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壊しながらつくる (山里文化研究所)
2007-03-15 23:29:24
北上川なんかでも餌付けしているらしい。白鳥は「白くてきれい」だからあちこちでみんながかわいがってくれます。地味な生き物は誰もかわいがってくれません(きれいだから乱獲する=かわいいから拉致する=という恐ろしいかわいがり方もありますが)。そこに人間の自分勝手な選択が影響しますね。

片方で自然を破壊しまくり、もう片方でエサをやってみる……人間は不思議な生き物です。
植樹祭をするためにそこの場所の自然林を皆伐するなんてことも、いまだにあちこちで行われています。
こんなばかげた矛盾は簡単に止められそうに思いますが、それが止められない世の中は、一体どういうしくみになっているのでしょうか。不思議です。普通の感覚で生きていくことを悪とする人種(業種)の人たちが予算を決めていたりするせいなのか。情けない。
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