山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

アミメニシキヘビ

2021-05-12 | 山里
「アミメニシキヘビに咬まれないように注意しよう」的な雰囲気でANNニュース動画で語られていてびっくりしたのだけど
恐れるべきは咬まれることではなく食われることだ。
けど、食われる前に足掛かり(歯がかり)として咬まれるってことである。

アミメニシキヘビは毒で人を攻撃するのではない。
自分の身を守るために人に咬みつくマムシとかハブみたいな毒蛇ではなくて
動物を自分のエサにするために襲うのである。

マムシよりずっと怖いやつです。

実は今日まで私は、咬むとは知らなかった。
ただ、人(獲物)を見つけると巻き付いて締め付けて一瞬で心臓を止め、その後飲み込むと聞いており、
そんなふうに即死できるなら長患いして死ぬよりはいいいい死に方かもという感想を持っていたのである。
まあしかし、そのときの恐怖を考えると結構それもどうかなという気もする。
その恐怖で脳に損傷を受けたとしても、その後死んでしまうので関係ないが
もし生き延びた際には相当なトラウマになるであろう。

で、どうやら、巻き付く前に咬み付くらしい。
咬んでびっくりして立ちすくんだところに巻き付くのか、
咬んで歯をひっかけておいて、そこを基点にして巻いていくのかは不明だけど
後者ではないかと想像する。

うちはヘビが逃走した横浜の方からかなり遠いのでこんなのんきなことを言っていられる。


5年ぐらい前にインドネシア・スラウェシ島で7m余のアミメニシキヘビが
畑仕事にやってきた女性を飲み込んじゃった事故は記憶に新しい。
(検索すれば記事が出るだろう)
女性が家に帰ってこないのでみんなで捜索したところ、畑の縁に胃が重くなって(胴が太くなって)もたもたしているアミメニシキヘビが横たわっており、
「これは……!」と思って腹を切ったら女性が出てきたそうだ。

基本、人間を見たら逃げるらしいけど、インドネシアでも山の自然が破壊されてアミメニシキヘビも人里に下りてきており、事故がちょくちょくあるとのこと。
日本のクマ・イノシシ・シカ問題と同じだ。

それにしても、今回の横浜かどっかの男性が飼っていたアミメニシキヘビは3.5mもあったそうで、そのまま飼い続けて7mとかなったらどうするつもりだったんだろう。大きいものは10mにもなった記録があるらしい。
3.5mだって飼うには相当なスペースが要る。都会の狭い家で飼うのは大変だ。水槽に押し込めておいたりしたら動物虐待にならないだろうか。ヘビも運動できなくてかわいそうである。
購入したときは0.4mと普通のヘビ(ヒバカリとか)ぐらいだったらしいけど。
7mもになったら餌はどうしたらいいんだろうか。カエル100匹とかでも足りなさそう。
ていうか、その蛇自体、食べると結構おいしいとネットには書いてある。
そうして考えると、食糧難に備えて食用に養殖するにはいいものかもしれない。

けど一体どこに隠れているのだろう。事故が起こらないといいけど、心配だ。
小さな子どもを自由に歩かせたり、飼い猫を野放しにしない方がよい。
近郊の山際にワラビ採りに行ったりとかもやめた方がよい。


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