親の背中
今日、ニワトリのケージを金属ゴミとして処分した。ケージは取り外し後、50年を超えて保管されていたことになる。
卵好きの私は、卵のできる不思議をケージの後ろから眺めていたことを覚えている。そのケージは私が小学校を卒業する頃には取り外された。兼業農家の我が家は戦後20年頃まではニワトリも乳牛も飼っていた。ゆとりが少なかった生活に、両親は朝早くから夜遅くまで働いていた。
もちろん私たち子供も稲の収穫作業や、生き物の餌用の草・燕麦・レンゲソウの刈り取りなどの手伝いをし、いろんな経験をすることもできた。そんななかだが、私には大学への進学をさせてくれた。ケージを処分しながらそんなことを思い出していた。
私は大学卒業後には転勤族のサラリーマンとなった。収入は人並みで、子供たちへ生活苦を抱えた背中は見せずに済んだ。両親のお陰だが、親の苦労の背中を見て育つことの大切さをも知る事ができた気がしている。
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