熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。送料込み5000円。
残部僅少、注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

続・水無瀬

2015-09-24 06:25:18 | 文章
9月24日(木)、曇り。

今日は、やがて雨模様とか。

ーーーー
水無瀬銘の駒の話の続きです。

昨日アップした「水無瀬大納言兼俊卿筆跡」の駒。
これは以前住んでいた大和郡山で、30年くらい前に入手。
両側の字母紙は、熱海で豊島龍山(数次郎)の未亡人から入手。
この二つが、偶然にもピッタリ符合。
文字の特徴は、今市販されている「水無瀬書」と一致したわけです。

しかし水無瀬神宮に残る「兼俊筆の駒」とは全く異なる文字です。
これはどういうことでしょうか。
と言うことで、「水無瀬大納言兼俊卿筆跡」つまり、市販の「水無瀬書」のルーツは、全く不明。
つまり、市販されている「水無瀬書」の駒のルーツは、これ以上古いものを遡ることができない。

話は変わります。
「水無瀬兼成」という銘の太い文字の駒。
名前、つまり銘は水無瀬でも、実在する水無瀬駒とは、水無瀬神宮の八十二才の駒とは、似ても似つかない。
ルーツは全く不明。

もそも、この文字は赤松駒権が作っていた彫り駒の一つでした。
ある人が注文して入手。ソレを天童の某に渡して、同じ書体で駒を作らせた。
今から30年近く前のことです。

以来、紛い物の「水無瀬兼成」が出回るようになった。
オリジナル権を持っていた駒権は、やがて亡くなりましたが、どのように思っていたことでしょうか。
やがて、天童以外でも同じ銘の駒が作られ、市販されて今日に至っています。

駒の世界では、昔から他人のを見境もなくそのまま作った模造品が跋扈。
ソレを次の誰かが真似をして作って売る。その繰り返し。
どこかのエンブレムほどの騒ぎにはなっていないのは、誰も指摘しないし気にしない。
今も昔も、エリを正す人は少ないという世界ではあります。

話が脱線しました。
これだけで1時間。
朝食の時間が来てしまいました。
続きは、また。















コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

駒の写真集

リンク先はこちら」 http://blog.goo.ne.jp/photo/11726