ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

喫茶店の日

2007-04-13 14:29:54 | 日記・エッセイ・コラム

きょうは喫茶店の日。
1888年
(明治21年)4月13日、東京上野に始めての
喫茶店「可否茶館」がオープンした。
コーヒー一杯が1銭5厘であった。

1966年、24歳で郊外レストランのオーナーに就いた当初
ぼくはコーヒーの淹れ方も知らなかった。
もちろん、ハンバーグの中身も分らなかった。
レストランをやりたいという、只それだけの理由で
オープンしてしまった。

当時はイザナギ景気の右肩上がり。
ビートルズが来日し、グループ・サウンズがブームとなり
カラーテレビ・カー・クーラーの新三種の神器が売れ
前田美波里の水着ポスターの盗難が相次ぎ
「こまっちゃうな」と山本リンダが大ブレーク。
アメリカが月面軟着陸を果たし
UPI通信のカメラマン沢田教一が
ベトナム戦争報道でピュリッツア賞。
夜の巷にはロス・プリモスの「ラブユー東京」が甘く流れ
即席麺サッポロ一番・明星チャルメラが売りに売れた。

日本一美味しいコーヒーという評判の喫茶店が
神戸にあると聞き、わざわざ出かけていったことがある。
若造のぼくにはコーヒーの味がさっぱり判らず
仕方なく、その水を頂くことにした。
美味い! 
六甲からの石灰質を含んだ水と
瀬戸内海からの塩分を含んだ水とが
灘の地域でみごとにブレンドされ染み出してくる水。
つまり日本酒の元となる「宮水」である。

微かに甘く、舌にからむような密度。
それ以来、
コーヒーにはほんのちょっと塩を入れて飲むことにしている。