ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

蛙笛

2007-04-30 23:18:13 | 日記・エッセイ・コラム

水田に浮んだ月に誘われて
蛙が一斉に鳴きだした。

理由は解らないが例年よりはるかに
蛙の数が多いように思う。
村中、ものすごい合唱だ!

中には道の真ん中で朦朧とへたり込んでいるのもいる。
この世に出てはきたものの
未だ冬眠から覚めやらぬようだ。

出来るかぎり避けながら、車を走らせるが
それでもいくつかは轢かれてしまう。

ぼくにはいくつかのトラウマがあって
その一つに蛙が苦手。
小学生の理科の授業で蛙にいたずらして以来、
触れることができない。
あの肌のぬるぬるはなんとも気持ち悪い。
いつだったか、どこぞのスナックで
女将から蛙の串焼きを出され大いに慌てたことがあった。
蛙など、あれは蛇の好物であって人間の食すものではない。

遠くからその音色を聞いているだけでいい。

  書き出しにとまどひゐたり遠蛙   
やす