ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

こんくらべ

2008-09-06 01:42:22 | 日記・エッセイ・コラム

猫が殖えすぎてしまったので
その半数を移住させることとなった。

ところがそう簡単にはいかない。
屋敷猫とは言え、半野生(ノラ)、
我々とは常に一定の距離を守っているため
両手で捕まえることなどできない。
そこで捕獲籠を使うこととなり
親切な獣医がいくつかの中から一番良さそうなものを探してきた。
中にエサを吊るしておいて、それを引張るとぱたんと戸が閉まる
つまりネズミ捕りと同じ仕掛けである。

かれこれ一ヶ月にも及ぶ作戦であったが
初めは彼女たちから見向きもされなかった。
罠を隠すためのカバーを獣医が作ってくれたが
一晩で、その段ボールのカバーはずたずたにされた。
二、三血気盛んなのがいて徹底抗戦の構えに
さあ、それからが知恵くらべ、根くらべの日々------------

ついに、三回与えていた食事を朝一回だけにする。
夕方、腹が空いたところへ
大好物の豚バラ肉を少しだけ籠の近くに散らしておく。
籠の奥には大きな肉片がぶら下がっている。
--------------これが効いた!

捕らえた猫たちは里山に住んでいる知人に預ける。
一軒は酪農家、
もう一軒は1町歩ほどの屋敷に老夫婦だけで住んでいる。
どちらも猫大好きで、十匹や二十匹どうともない処である。
移住作戦は大成功!
広大な草原で乳牛と戯れたり
ログハウスの内と外を我がもの顔で駈けまわっている。

町ばの狭い屋敷に残された我が家の姫たちが
急に不憫に思えてくる。

    
十戒のひとつを犯しサングラス