キス、ハタハタ、カレイが山陰より届いたので
さっそく万屋さんへおすそ分け。
倹約家なのでいちばん喜んでくれる。
その喜びがこっちにも伝わってきて
魚たちまでもが小躍りしているような気がしてくる。
学芸員さんに向けて作ったスープカレーが
ようやく空になったので(5日間カレーつづき)
今晩は三種の焼き魚定食となる。
はじめて叔父史郎のアトリエ(枚方市)を訪ねたとき
大きな鯛をぶらさげて叔母がオロオロしていた。
どうしたのか尋ねると
「栃木の本家から康坊サンが来るというので
歓迎しなきゃと思い、一匹のまま買ってきたが
どうしたらいいのか分らない」
ほんとうに困惑したそのようすが可愛くて
いっぺんに叔母を好きになった。(大学二年生の夏だった)
その叔母もこの7月に亡くなったが、彼女の望んだとおり
史郎と息子麦太郎と並んで
わが和氣家の墓地で仲良く眠っている。
家族三人、寂しいこと悲しいこと夫々にあったけれど
今はこうして安息の眠りについている。
蜻蛉の思惟へくるくる目くらまし