行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ツリフネソウ

2020-09-20 20:00:03 | 花,植物
京王相模原線のガード下をくぐるとすぐ、
田んぼに囲まれて、ツリフネソウの群生する湿地があります。
9月16日、今年もその群生地をのぞいてきました。


ツリフネソウ。
山地では8月頃から咲きますが、
低地では花期は9-10月、
この花を見るといよいよ秋と実感します。


茎の先端部から花序を伸ばし、
そこに紅紫色の3-4 cmほどの帆掛け船を釣り下げたような形の花を複数つけます。
草丈は、40-80 cmほどに生長し、
葉は鋸歯で互生、楕円形から広披針形です。
茎はやや赤みを帯びるようです。


花は全部がまだ咲いたばかり、
傷みがなく、美しい色形の花です。


マクロレンズで花を正面から。
花弁は3枚で、下に大きな側花弁が2枚、上方に小花弁が1枚あります。
上方から垂れ下がっている白い棒状物は雄蕊、
雄蕊は5個あり、合着して雌しべを中に包んでいます。
この雄蕊、マルハナバチなどの昆虫が花の奥に入り込む際、
ちょうど背中に花粉をつける位置にあり、
何匹ものの虫に花粉をつけた結果、花粉がなくなると雌蕊が姿を現します。
自家受粉を避ける巧みな仕組みです。


ツリフネソウの花で最も目立つ細長い袋状部分は下萼片で、
先端にクルリと巻いた距があり、ここに蜜が存在します。
萼片は上部にも2個あり、あわせて3個あるそうです。


これから10月までが花の盛り、
最初に咲いた花の周囲には蕾がたくさん見られます。

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