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4月から5月,丘陵や野山の地を這いつくばり
濃い紫の花を咲かせるキランソウ,
漢字で金瘡小草(キランソウ),シソ科の植物です。
地獄の釜の蓋(ジゴクノカマノフタ)というなにか恐ろしげな別名を持ちます。
そして,茎や葉の裏にある粗い毛もなにか恐ろしげに感じます。
他の草に隠れたりして,なかなか目立ちづらいのですが,
探してみるとけっこう見つかります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/25/28844b45b9a1609940d962024be5e9ac.jpg)
開花時期のこの草を乾燥させたものが筋骨草の名をつけられた生薬,
鎮咳,去淡,解熱,健胃,下痢止めなどの効能が記されています。
「地獄の釜の蓋」という名も,
この草により,病気を治して地獄の釜に蓋をするという
薬草由来からきているようです。
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キランソウの花とほぼ同じ時期,
丘陵や野山に同じような花に出会います。
同じくシソ科キランソウ属,
十二単(ジュウニヒトエ)です。
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同じような花といっても,
こちらは地を這うのではなく花を重ねて上に伸びます。
一見すると似ているとは思えませんが。
よくみると花の形,葉の形
キランソウによく似ています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/5f/cfa2a423df066a57cc58804f33e8833d.jpg)
一般的にジュウニヒトエと呼ばれる
紫色がより濃い似たよう花が庭の片隅などに群生しているのをよく見ます。
こちらは正しくは西洋十二単(セイヨウジュウニヒトエ)
同じくシソ科キランソウ属の草でヨーロッパ原産の園芸品種です。
写真上は民家近くの野に一株だけあったセイヨウジュウニヒトエ,
一部野生化もしているようです。
地の養を吸い尽くすかな金瘡小草