
タイトルから何を想像されたでしょうか?
「ネコおん」…「猫の怨念」、「猫の音痴」、「猫の恩返し」
本日は、「猫の恩返し」ということで、全国でも珍しい「猫」を祀ったお宮の話。
我が在所、東方8Kmに高畠町高安地区という集落があります。
今を遡ること1200年、延暦年間の頃(鳴くよウグイス平安京の時代です。)
この村に信心深い庄屋夫婦がおったそうな。
ふたりには子どもが無く、代わりに丈夫な「猫」が授かるようにと祈願したそうな。
そんなある夜、ふたりの夢枕に観音さまが立ち、「猫を授けるので大切に育てよ。」
とのお告げがあったそうな。
ふたりは授かった猫に「玉」と名をつけ、
自分たちの子どものように大切に育てたそうな。
ところが、「玉」は育つにつれ、夫婦から片時も離れようとせず、
時には、恐ろしげな形相で何者かを睨みつけること度々。
あまりの恐ろしい形相を持て余した主人は、ある日、懐に隠し持った刀で
「玉」を切り捨てたそうな。
な、な、なんと、切り捨てられた「玉」の首は、天井裏に隠れていた
大蛇の首に噛みつき、ついには、大蛇を噛み殺してしまったそうな。
そう、「玉」は信心深い庄屋夫婦を守る観音さまの化身だったそうな。
庄屋夫婦を守った猫「玉」を、村人はねんごろに葬り、この地に観音堂を
建て、よく供養し、「猫の宮」と称したそうな。
以来、この村では猫を大切に育て、安泰な村になったそうな。
続く。
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