その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

失って知るもの

2010-06-09 05:34:30 | 夢屋王国
 菅総理の新内閣が発足いたしました。顔ぶれが少々変わったところで、政策に大きな変化はないのでしょうが、経済の疲弊感や閉塞感に対し、国民が一筋の光明を見出せるのであれば、それはそれで歓迎すべきことではあります。
            
我が家の田んぼに、変化が現れ始めました。健康に育つ苗と…
            
葉先が枯れ始めた稲。一本の畦畔を挟んで同時に植えつけられた稲の生育に大きな違いがあります。下の画像のイネは根腐れを起こしています。昨年まで、昨年まで10年近く減反していた田んぼは草で覆われ、今年、耕運してみましたが、草の根は深く残り、腐敗と同時にガス(二酸化炭素やメタン)を発生し、根腐れを起こしたものと思われます。今年の収量は期待できないだろうとある程度予想はしておりましたが、現実を目の当たりにするとがっかりしてしまいます。農地として荒れ果てないように、定期的な草刈をしてきたつもりですが、「食糧増産」の号令を掛けられたとしても、一気に復元できないという現実を実感するには充分な実験であります。踏みつけてガスを抜く。極力周囲の土を寄せて植え替える。水をかけ流す。対処法はあるのでしょうが、一度失った機能を回復する難しさを実感する毎日であります^^;
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脱水症状?

2010-06-08 05:49:19 | 夢屋王国
 「月曜日は、ダム堤体の定期点検をしてきます。」
 金曜日の職場で有給休暇を宣言し、隣町の上山市「前川ダム」に友人と「へら鮒」釣りに出かけました。喪に服すこと約1年。野釣りは昨年の8月以来、約10ヶ月ぶりであります。しかし、以前のような高揚感がない。釣りバックをセカンドカーから取り出し、釣り台を車に積み込み、隠居部屋から竿ケースを取り出した瞬間、「へら鮒釣りって、こんなに荷物があったのか?」と今さらながら呆れてしまいます。親の死をきっかけに、釣りから遠ざかってしまった釣友会員を2名ほど知っていますが、道具の多さに億劫な気分が相まって、釣り場に足が遠退いてしまう。そんな気持ちが理解できました。
 隠居部屋から竿ケースを取り出し、玄関に立った瞬間、いつもは夜勤帰りで起きないはずの我が家のオッカーザウルスと鉢合わせ…こういう場合は、言い訳をせず、正々堂々「今日は、休みます(毅然と)。釣りに行ってきます。」と宣言した訳ですが、春先から土日の別無く働きづくめの国王に、オッカーザウルスも、今日だけは小言を言いませんでした^^;
            
 今朝だって、田んぼを見回り、レタスを植え込み、それなりに働いた後で出掛けるのですから文句なんか言わせません^^; ほれ、私の田植え長靴には、その証拠に「ヒル」が吸い付いておりました。釣果は、そこそこ。月曜にしては、釣り場が混雑し、思ったほど魚に活性が無く、努力の甲斐なく撃沈。私の接待に心を砕き過ぎた(内緒で釣りに来て、日焼けで奥さんにバレることを恐れて、手が縮込んでしまった・・・)後輩S君よりは、ましな釣りになりましたけど^^;
 帰りの車の中で、何故か体調が優れない。適宜、水分補給をしたはずなのですが、軽い脱水症状を起こしたようです。家に帰り着いた時は、もうヘロヘロ。田んぼに行って、水を確認し、晩飯の時間に、友人Tから王国の掘立小屋に呼ばれ、農業談義・・・。いや~ビールが身体にしみ込む、しみ込む^^;横になったら、もう朝ですわ・・・とほほ。
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過ぎたるは…

2010-06-07 05:22:13 | 夢屋王国
 「過ぎたるは、猶及ばざるが如し。」などと申しますが、友人Tのイチゴの様子がおかしい。昨年、教科書どおり、ランナーの二番目の子株を育成し、肥料を与え、生育状況は仲間内で一番良く育っていたのですが、果実が赤くならない。遅い定植となってしまい、充実した株と成らなかった我が家のイチゴさえ赤くなり始めたというのに…。夢屋国王の見立てでは、堆肥の大量投入による「窒素過多」の症状ではないかと思われます。「ニンニク」や「ナス」が非常に良く育つ畑ではありますが、作物によって育ちに違いの出る面白い現象であります。お金や時間など、人間にも同じことが言えるのかもしれません^^;
            
 昨日、遅い朝食の準備をしておりますと、王国の隣の田んぼで『ゴイサギ』が餌を狙って、じっと構えております。物陰に隠れながら望遠レンズで狙いを定めましたが、これが限界。大型の『アオサギ』もまた、田んぼの中を歩く様は、田植えでもしているような格好であります。彼らもまた、子育てのための餌を求めて必死に稼いでいるのでしょう。
 ひと雨降るたびに、畑の草は伸び放題。「アスパラ」の夏取りを目指して、支柱を立てたり、草を刈ったり・・・餌を求めて稼いでいる訳でもないのですが、やるべき仕事は次から次へと出て参ります。ふと気が付くと、足元に「ヘビイチゴ」が真っ赤な実を着けておりました。このイチゴには毒がある。子どもの時から、そう思い込んでいたのですが、俗説だったんですねぇ。とは言え、食べる気はしませんけれど^^;
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無核果

2010-06-06 08:23:21 | 夢屋王国

 タイトル「無核果」を「イチジク」と読み間違えた方、ブブー!「イチジク」は、「無花果」と書きます^^; さて、土曜日の夢屋王国は、恵みの雨。疲れた身体を休め、カラカラの畑に丁度良い散水具合。物事が順調に進み始めるとこんなものです。しかし、友人Tと王国内の作物の定植を約束していたこともあり、恵みの雨と作業が出来ないもどかしさが入り混じった朝でありました。
 晴れ間を見ながら、王国の日除けテント回りの草刈をしておりますと、ふと、疑問が解けたのであります。「無核果!」・・・消毒もされずに放置された『ソルガム』に花が咲き、多数の実が着いている。しかし、その形状がどうも違って見える。段々、実は萎れていくし、第一、手で潰すと種が出てこない。枝先に大量になった実は「無核果」・・・受粉出来ずに子房だけが膨らんだものだったのであります。画像のとおり、有核の果実との違いが分っていただけると思います。農村地帯に住んでいても、知識がないとざっとこんなものであります。さて、午前中には雨も上がり、適度な水分を含んだ畑は、耕運しても支障が無い状態となり、午後から、一気に「とうもろこし」と「ドダレ(里芋)」を植えつけました。盆前には稔るであろう早稲種の「幸福豆(枝豆)」を植えようかと思った途端、雲行きがおかしくなってきました。雷雨になりそう・・・。
 道具を片付け、早々と撤退を決め込み、シャワーを浴びていると、案の定、大粒の雨・・・いや、雹(ひょう)が降ってきました。早めに切り上げて良かったという気持ちと植え込んだばかりの作物が流されるのではないかという気持ちが交錯します。

こんな年は、流れに任せるしかないのかもしれません。山形県の発表では、今年は四年ぶりに「サクランボ」の豊作予想でありましたが、雹で果実が傷つけられて品質が落ちないだろうか・・・などとよそ様の心配までしてあげる。誕生祝いの祝杯を上げて、今日は今日、明日は明日の作業を考えるのであります。丁度、50年。妻とは25年。ちょっとした折り返しの気分になって、お隣のグミの葉先を見ますと「テントウムシ」の幼虫が、しっかりしがみついております。誕生日を祝ってくれる子どもたちのメールを眺めながら、我が家の子供たちも、何とか世間にしがみついて、元気で生きてくれろと願う馬鹿親であります。

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恵みの雨?

2010-06-05 06:46:15 | 夢屋王国

 今日は、夢屋王国内の畑に「トウモロコシ」や「大豆」を植え込もう。友人Tと約束したものの、生憎の雨。少々、お疲れ気味の肉体とカラカラの畑には恵みの雨であり、満を持して発芽の機会を待っている雑草にとっても、またとないチャンス到来であります^^;
 一年持たず、鳩山内閣は終焉を迎えました。日本の政治の不甲斐なさに憤りを感じ、小さな『夢屋王国』の独立を宣言した、私、夢屋国王でありますが、王国の領土拡張には成功したものの、経済振興策は鳴かず飛ばずの状態であります。国王の政策に批判的な勢力も存在せず、国王の座を奪おうなどという輩も存在しない。税金も無く、国王の収穫物の一部を掠め取る輩ばかりですから、国王が耕作を放棄しない限り、この国を飛び出そうなどと考えもしないのかもしれません。

 日本では「菅直人さん」が、第94代内閣総理大臣に指名されました。夢屋国王は、30年前に一度だけ「菅さん」とすれ違っております。東京都小金井市のJR東小金井駅前で、衆議院議員選挙中の選挙カーに乗って手を振る「菅さん」でありました。今では、若い代議士も珍しくもありませんが、年取った代議士然とした方々の選挙というイメージが強い中にあって、若々しく、しかし、年齢的に近いこともあって、「どうせ良いところのボンボンなんでしょう?」と呟いた瞬間、車の中から睨み返されたような記憶があります。
そして、30年後、彼は政界のトップに登りつめ、私は小さな王国の国主を務めておりますが、何の感慨もありません。小さくて大きな耕作地をどう切り盛りするのか、日本という国家の舵をどう切るのか、事の大小はありますが、アスパラの葉先に翅を休めるアブにさえも、アブの世界があるのですから・・・^^;

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冷夏?

2010-06-04 01:49:58 | 夢屋王国

ラジオから流れる投稿を聞いておりますと「今年の夏は冷夏になるのでは…。」とか「田んぼのイネの生育がいまひとつである…。」とか心配のネタはどこまでも尽きないようです。除草剤を散布し、追肥をして、少しの間は水の管理をしていれば、何とかなるさぁ…。少々、お気楽気味に考えないと精神的に参ってしまいます^^;

 昼休みに職場近くの水田を眺めておりますと『イネミズゾウムシ』が、ちゃっかりお食事中でありました。この虫は、1976年に愛知県で初めて発見された侵入害虫でありまして、単為生殖(今のところ♀しか確認されておりません)を繰り返し、全国に広がってしまいました。田植え後にイネを縦スジ状に食害するので、被害はすぐに確認できるのですが、葉の上と水中を行き来するため、3mm程度の虫に気付かない方も多いようです。正直、私が大学を卒業し、我が家の田んぼでひどい食害を見つけた時、古老はこの虫を知りませんでした。改良普及所の職員さんは、平然と防除法を教えてくれましたけど・・・^^; 意外に農家の方々は、水田の害虫を知らないことが多いようで、どれだけの生息密度や食害が、直接品質や収量に影響するのか余り頓着しない。場所柄にもよりますが、私自身「ウンカ」や「ニカメイチュウ」を直接見たことがありませんし、最近は、「イネツトガ」や「イネキンウワバ」といった蛾さえ、余りお目にかからなくなりました。見つけようとしない(頓着しない)自分の目のせいなのかもしれませんけど・・・^^;

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水無月

2010-06-03 06:57:39 | 夢屋王国
梅雨で天に水が無くなってしまう頃、田植えという大仕事を皆し尽くしたと言う説…『水無月』には諸説あるようですが、我が家の田んぼにも水が無い^^;
どうも3a程増やした一枚の田んぼに水を回す過程で、水量調整や隣の畑に遠慮する余り、水を切らしてしまうようです。当初からある程度の予想はしておりましたが、長年減反をした一枚の田んぼはガスが発生し、イネの一部に根腐れが起きているようです。頭では分っていても、現実にどう対応して良いのか分らないことが日々発生いたします。
職場の荒地に咲いた『カラスノエンドウ(烏・野・豌豆)』の花を見ながら、同じマメ科の植物なのに、どうしてコヤツには「ハモグリバエ」が侵入しないのだろう・・・などと考えながら写真を撮っておりました。栽培品種のエンドウに比べて、葉っぱが小さく、硬い。野生種のこうした特性を栽培品種に取り入れることが出来れば、無駄な殺虫剤を散布する必要が無くなるはずですが、こうした地味な研究は、日の目を見ることはないのでしょう^^;
            
畑の葱坊主の花粉を食べにやって来た、小さな「アブ」でありますが、彼らもしっかり生きている。宇宙空間での滞在記録を大幅に伸ばして、無事帰還した「野口聡一さん」も普天間と政治資金で退陣を決めた「鳩山さん」もみんな、みんな生きているんだ♪友だちなんだ♪・・・残念、友だちではないか。
ありきたりの生活の中にも、小さな宇宙が存在していて、不可思議な行動や生き物の息吹が感じられます。水無月・・・いえいえ、有り有り月であります^^;
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鎌を砥ぐ

2010-06-02 07:00:22 | 夢屋王国
田んぼに追肥(硫安)をしました。除草剤の散布と追肥の順番が逆かなぁ…などと悩みながらも何とかなるでしょう^^;
自分自身の仕事(生活)サイクル(土日)に合わせて、田んぼの作業を考えるとどこかに無理が生じて、慣行栽培の逆手順なんてことがあるもので、イネのことを考えて作業しているのか、自分の都合を考えて作業しているのか?ヒラリーマン生活で食い扶持を稼いでいる間は、植物が自分の都合に合わせてくれることを祈るのみであります。
未整理地の田んぼの水路は、今年も「ガツギ(マコモ)」が繁茂しております。古老譲りの米沢打ち刃物「三九郎鎌」の刃は、既に3分の1程が砥ぎ続けた結果、磨り減っておりますが、量販店の安物の鎌と違って切れ味は最高です。今朝は、2mだけ刈り進もう・・・あのヨシの生えている場所まで・・・次の切れ目まで・・・いつの間にか5m程刈り進んでおります。もう少し、もう少しだけ・・・こんな感情が無理に繋がったり、疲れたり。これは性格だからしょうがない^^;
            
エンドウ豆の茎に止まった小さな虫。こいつは「ハモグリバエ」に違いない。除草を楽にしようと大きく確保した畝間の畑には、気付かないと見落としてしまいそうな虫たちが活動しております。秋口に播いたエンドウは、発芽せず、春の遅まきになってしまいました。昨年の今頃は、キヌサヤの初物が食卓に上ったのですが、今年は虫たちの餌を作っているのかもしれません。そんな小さな虫たちを追いかけながら、明日使うためにまた鎌を砥ぎます。今夜こそは、早めのビールを頂いて身体を休めることにしましょう^^;
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ひと息

2010-06-01 07:10:07 | 夢屋王国
庭の鉢植えの山野草が咲きだしました。我が家の古老の友人が、もう管理が出来ないので…と言われて譲り受けてきたものなのですが、古老の方が先に他界してしまいました。その友人も重い認知症を患っているようです。残された者にとっては良い迷惑でありますが、こうして咲き出すと捨てるのも忍びなく、かといって適切な管理ができる訳でもない。当分、自然の成り行きに任せ、楽しむべき時のみ楽しませていただきます^^;
            
王国内にも、昆虫たちが戻ってきました。『ヘリグロリンゴカミキリ』でしょうか?山菜の王様と言われる『シドケ(モミジガサ)』の上でひと息ついております。散歩がてらの田んぼの水見・・・アマガエルの「オタマチャン」が泳ぎ始めました。まだ、個体数が少ないようで、画像に残そうと探し始めるとどこかへ消えてしまいます。水の中には「マルミジンコ」らしきプランクトンが泳いでおります。こうして見ると田んぼの中の生物も多様性に富んでおります。ようやく春作業に余裕が出て来ました。植え痛みで心配していた田んぼのイネも立ち直り始め、肥やし(硫安)を施肥してやれば、しばらくの間、ひと息つけそうです。
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