日本政府はこの10月11日、「核兵器廃絶決議案」を国連総会に提出したそうですが。ノーベル平和賞でも注目された「核兵器禁止条約」には直接言及しなかったそうです。でも、それはしなかったのではなく、できなかったのでしょう。そのかわりに、北朝鮮の核開発について触れ、安全保障をめぐる環境が厳しくなっていることを指摘したようです。
今年度、国連に提出した日本の「核兵器廃絶決議案」(ココで確認してください)の概要の話を聞いて、私は日本が1994年以来、毎年国連にこういう決議を提出してきた事実をまず知り、知らなかった自分を恥ずかしく思いました。と同時に、それでは過去にはいったいどんなことを決議案に盛り込んでいたのか大変興味をもちました。
探したら、外務省のHPのココにこれまでの決議案の骨子が見られるようになっていました。
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我が国核兵器廃絶決議案の国連総会本会議での採択
平成28年12月6日
圧倒的な多数に支持されて、去年は採択されたそうですが、立派ではないですか。「我が国としては,このような取組等を通じて『核兵器のない世界』の実現に向け,引き続き国際社会の取組を主導していく考えです」と言っていたのですから。
主導してきたはずの外務省、今回の内容についてはまだ掲載になっていなかったので、その詳細がわかりませんが、今年の日本の決議に一部から不満の声が聞こえたといいます。そうなると、採決はどうなるのでしょう?
12月8日には外務省がきっと今年の部分を載せるはずなので、要チェックですね。それとも、その前に採択のニュースも流れるでしょうか?
ちなみに、戦後70年の節目の2015年には、「(この決議案には)世界の指導者や若者による被爆地訪問等を通じ核兵器の実相への認識を広めること,等が含まれており,我が国として核兵器国及び非核兵器国協力の下,『核兵器のない世界』の実現に向けた国際的機運を一層高めることに貢献するものです」と外務省の説明が入っていました。その決議案に効果があったのか、広島や長崎への訪問者が多くなり、オバマ大統領の訪問が去年2016年5月27日にあったのを思い出しました。実は偶然、そのあとに広島を旅行し、オバマ大統領の折った鶴の展示を見ました。
日本の今回の決議案に対して、これまで決議案に賛成してきた国の人々はどう反応してくるのでしょう。決議案には修正動議が出ることはあるのでしょうか? わかりません。
ただ、間に合うなら今度の選挙で日本自身が変わり、「核兵器のない世界」を望む気持ちが世界の人々と変わらぬ共通のものであり、ノーベル平和賞を受賞した核兵器禁止条約に主導的役割を国として果たせなかったことを恥じ、<これからはしっかり唯一の原爆被爆国として、その責務を果たしていきたい>といえる日本でありたいと思います。あなたは、どう思われましたか?