felizmundo's website

月の満ち欠けに時の流れを感じながら、皆でそれぞれの持ち時間を楽しく意味あるものにしていきたい。

重い口から語られる声に耳を傾けよ!

2017-10-17 23:54:42 | 知ろう福島のこと

  今日、よくこのブログに登場するチェルノブイリと福島を撮っている写真家・中筋さんのfacebookを見たら、下記のような記事が載っていた。

 

    勝手に転載させてもらいましたが、facebookをしていない方にも見られるためにということで、きっと許して貰えることでしょう。

    正直、<2ヶ月ほど前、西村京太郎先生が『十五歳の戦争 陸軍幼年学校「最後の生徒」』という自伝を上梓された。ブルートレインも十津川警部も登場しない。先生の初自伝>と言われている、西村京太郎さんの上の写真の本も読んでいないし、中筋さんのように「最近の十津川警部も戦争ものが多い」と指摘できるほどに、西村さんの作品についてもしらない私だ。

    でも、「今も一線で活躍されているミステリー作家が、戦争に絡めた自伝を出したのは、世の不穏な空気に大作家の矜持が溢れ出たのか? そういえば最近の十津川警部も戦争ものが多い。一瞬で消えていく命を目の当たりにしてきた世代が次々に重い口を開け語り始めている。それは今ステルス化して忍び寄る血なまぐさい空気に少年時代の凄惨な記憶が呼び戻されたのであろう。その記憶はかの世代の方々の通奏低音としてここ70数年いつも心の中で響いてきたのかもしれない」

    と読んだ時に、本当に今多くの方が「一瞬で消えていく命を目の当たりにしてきた世代が次々に重い口を開け語り始めている」と私が実感できていることを、見事にこのブログで伝えてくれていたので、より多くの方に伝えたくなったのだ。

    平和関連のイベントを、私も一昨年あたりからその大切さが痛切に感じられて、フォローするようになった。そして、気づいたのは、原爆投下日や、終戦記念日の前後に行われる平和のイベントの中心を担っている方の多くが70代、80代の方であること。特に80代の方たちの強い思いが、胸に深く、突き刺さるように強いことだった。

    それは、戦前を思い出させる権力の危険な独走のにおいが、少年の記憶を呼び戻し、重い口をあけて戦争を知らない世代に残さなくてはならないメッセージを今伝えなければという思い。私が、福島原発の事故の時の自分の気持ちがゆるぎなくあって、絶対に原発だけはなくしていかなくてはならないと思ったように、戦争を実際に体験した人には「戦争はもう決して起こしてはならない」という強い平和への思いがあるのだ。

    さまざまな市内に住む原爆被爆者の会、戦争体験者の方が、今もそれぞれの地で活動を続けている。戦後60年過ぎたころから、次世代へ引き継がないと、この自分たちの身をもって知った「平和の大切さ」を風化させてはいけないという思いが、子どもや学生たちへの伝承活動、長崎・広島への生徒派遣事業などに繋がって行ったようだ。

    seals の奥田くんも、そんな方と交流があって話した体験があったと、どこかで言っていたが、より多くの人々に今、この世代の言葉、メッセージがしっかり受け継がれないといけないという思いが、私には強い。

    高齢の方が大変な思いをして努力しても、なかなか直接話を聞ける機会を持てる人は限られるだろう。ぜひ、戦争を知らない世代の人は、このようにして語ってくれているメッセージをしっかり受け止めに、自分からアプローチしていってほしい。この日本の将来の方向が決まっていく今! 本では、「ヤマザキ、天皇を撃て!」を読んだりしたが、戦争を知らない人間が書いた本ではなく、しっかり戦争を体験した人の話を読んだり、聞いたりすることが肝要だ。(後になって美化して書いている人がいるのは困るが・・・)

    戦争の記録写真や、体験者の描いた絵(被爆者の描いた絵や丸木夫妻の絵など)を見たり、実際に被爆地を訪れるのもいいだろう。

    そうしたものにしっかり向き合えば、命がいかに戦争では粗末にあつかわれるのかが分かる。戦争を2度と起こしてはならないということが分かる。命の大切さと平和の大切さが分かる。憲法に掲げられた「戦争放棄」の理念。自衛隊をどう考えるべきか。憲法改正の話が急速に進められる可能性が大きくなった今、より広く「戦争の記憶」を継承して過去に学んでおかなければならない。

   「学ばずに同じ過ちを犯すことは、愚かだ」と考えられる人は、是非 過去の体験の声をしっかり学んでほしい。今!一刻の猶予をおかずに、しっかりと!     

     中筋さんの写真展に行った知人が、「聞くと見るのとでは大違いだった!写真展を紹介してもらってよかった」と私に感想をくれた。写真でも、そう思えるのだ。戦争も、原発も、油断していると歩みは早い。走り出した車は、止められなくなる。一刻の猶予もしてはいられない。

     まずは、図書館でもいい、「戦争の実相が分かる体験談や写真が見たいのだ」と言って、相応しい本や写真集を手にしてみよう。

 

    

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする