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東京都と大阪府の統計比べ!

2020-05-05 17:34:57 | 日記

  昨日の吉村大阪府知事のテレビでの話を聞きながら、大阪の検査について初めて調べてみて驚いた。東京都の統計のページと、大阪の統計のページは何と見かけがとてもよく似ていたのだ。さらに調べると、他県のでも「○○県の最新感染動向」と調べると、似通った統一したイメージの棒グラフ出てくるようになっていた。これ、いつから始まったのだろう?

  そもそも、最初に私が「PCR検査数が少ないって、実際の数字は?」と疑問に思い、厚生労働省の統計を見始めた時は、全国総数を見ても、個別の都府県には注意を払ってはこなかった。東京都の件数に注目したのは、大都市東京で(220件しかPCR検査実施可能件数がない!)と知った4月上旬からだ。だから、このような統一イメージのグラフ公表が、いつから始まったのかは知らない。だが、本来なら、統計というのは最初から全国でこのように行われるべきだったろうと思う。

  まずは、どんな統計のことを言っているのか、お見せしてみよう。

    

  青地のグラフにしているのが、大阪だ。赤字のグラフにしているのが、愛知県。明らかに、同じソフトを使って、それぞれにカスタマイズしているのが分かる。そもそも、この統計の出る前の画面イメージが「大阪府」「愛知県」の字が違うだけで共通だ。きっと、これは厚生労働省がソフトを作って全国に送ったのだろう。

  さて、どうして今日、大阪をみてみようと思ったかというと、岡田春恵教授がTBSのNスタで、大阪府が出した「大阪モデル」という外出要請・休業要請の解除基準についてコメント。大阪を凄く褒めていたからだ。

  吉村知事が基準にした「4つの解除基準」の特に「PCR検査における陽性率7%未満」について説明。

  <大阪は早くから検査数が非常に多く、検査数も他の県では 同じ人が複数回受ける検査が検査数に含まれていたり 分かりづらい。だが、大阪はそれがはっきりしていて、「陽性率」という時に、検査の絶対数の分母がしっかりしている。大阪では、検査が「お医者さんが必要出あれば検査ができる体制になっている」という意味でも、信頼性がある。東京ではまだ十分その体制になっていないが、大阪では結果も早くでるのもいい>など、極めて高評価だったのだ。これまでも、感じてきたが、関東向けの放送なので、コメントする機会がなかったと言っていた。それで、その検査統計をみてみようと思った訳だ。

  さて、では早速、その検査数を出してみよう。大阪と東京で比べてみる。

    

  青が大阪だ。実にスッキリしている。緑は東京都だ。なんだか(注)が、いっぱいだ。

  あっ、でも東京も、グラフの様子を変えましたね。「医療機関が行った保険適用分」が加算されていない所の棒線は、色が薄くなっている! 日々、進化させている? でも、ホントに分かりづらかったのだから、良かった。

 (注)の「毎週金曜日に、前の週の木曜日から当該週水曜日までの日々の検査数を反映」というのを見落とすと、検査数が随分低いと誤解されるグラフだった。でも、あいかわらず(注)「同一の対象者について複数の検体を検査する場合あり」とある。 そうなんです。これについては、すでに私も主張していたのですが、このやり方では、ひとりで退院までに10回以上も検査した人がいるという東京では、いくら検査件数が1000件以上でも検査の実態が見えない。つまり「新規感染者のために何件検査されたか」という検査数が分かってないと、「陽性率」は意味をなさないのだ。

  検査人数というのが東京都には、検査件数と別にあるが、実はそれも(注)が多くて扱いづらい不明点が残るもの。それに対し、大阪のはあまりにスッキリしていて、びっくりだった。(注)がゼロだ! あまり何も書いてないので、逆にこれが、岡田さんが賞賛した「新規感染者に使われた検査件数」と断定できなそうだと思えた。でも、もしこれが新規感染者のための数字なら、確かに、東京の「新規感染者に使われた検査件数」より大阪の方が多いかもしれないと思えた。

  ただ、大阪のこの統計を探すのは、ちょっと苦労した。大阪府のHPの「新型コロナウィルス感染症について」のページの、下の青地で記したところをクリックしないと出てこず、昨日1回偶然に見つけたのに、今日になったら見つからず、再度見つけるのに苦労した。

 

 東京都の方が、矢印のある「新型コロナウィルス 感染症対策サイト」の所をクリックすると見つけられたので、分かりやすかった。

 そして、これは、もしかしたら、私が最初に(この統一したフォームでいろいろな県がHPにアップするようになったのが、だいぶ時間が経過してからだった?)という推測が正しいことの証左とも思えた。というのも、県独自の統計を取っていて、最初は厚生労働省に問われて報告をしていった。HPも、だから最初は違う表を出していた。後から、統一フォームがきたので、それは小さく後付けでリンクをつけた? まあ、推測ですが・・・。

 でも、さらにその証拠と思われることがある。

 最初の頃、全国の検査実施件数とか、記者や国会で質問を受けるたびに、加藤大臣の答えがすっきり出なかった。その時、「自治体に数字を、お願いしてあげてもらわないといけないから」とその答えのもたつきの弁解をしていたのを、youtube かニュースで見た覚えがあるのだ。それは、びっくりしたので印象に残っている。中央官庁の厚生労働省が全国からしっかり統一基準で、これからの施策を決める統計すら「お願いして、数字をあげてもらう?」と、その発言をいぶかしんだ。

 それで、統計を見始めて、さらにそれは確信に近くなってきたのが、例えば下の表だ。上のような統一フォームで表現して報告され、HPにも全国で挙げられていたのなら、下のような「つぎはぎだらけのような、不統一な統計」を、報道資料の隅に出さないといけないような恥ずかしい真似などしないはずだ。

 下の表をみてほしい。

 ※で数字を集めるのに統一基準や足並みがそろわず、千葉は、神奈川は、大阪は、東京は~~~と数字の違いに細かい説明がされている。足並みがそろっていなかったのだ。中央官庁が、中央官庁の体をなしておらず、数字すら「お願いして出してもらい」、統一フォームを作って数字が並べられるようになったのは、3/20前後???と思われる。オリンピック延期が決まった少し前? 何か、検査に対する政府のやる気のなさは、オリンピック前に感染者数を挙げたくなかったのでは?といわれるのも、この辺の数字と重なっているのではと、あくまでも推測だが、やはり疑われる。

  報道の人や、有識者などが、今回の検査の問題点の検証の際には、是非調べてほしいものだ。       

       

    そう、上の表にも「大阪の検査人数」の数字が出ていたので、大阪のここで報告している「検査人数」と大阪府のHPにあった「棒グラフの検査件数」とが一致するか、上の表の累積数から日別数をはじき出して、4月27~30日を比べてみた。 上の表からはじき出した大阪の「検査人数」(括弧内は、大阪の棒グラフの検査件数)27日443(392)、28日419(503)、29日387(685)、30日779人(639件)だった。数字は、厚労省に報告したタイムラグ(?)と考えれば、合計数は、2028人(2219件)で大きな違いはなさそうだった。

    ところで、政府の指針より県民の命を救うために検査を敢行し続けてきた和歌山県知事のメッセージがココに載っていたので、ご紹介しておこう。熱があって身体の不調を訴えていたのに、一度も医者に相談に行かなかったひとり暮らしの方が、亡くなった状態で発見された事を悲しむと同時に、悔しさと怒りのこもったメッセージとなっている。

政府が言っていた風邪のような症状が出ても、4日ぐらいは自室で様子を見ていて、医者にかからないようにという専門家の見解です。きちんとした対応の出来ている和歌山県や他の大部分の県の県民に向かってまで、4日間は自宅待機が望ましいなどと言わなくても良いではありませんか。和歌山県の推奨システムは、時々テレビ和歌山で紹介されるか、2月末日に私が「この点だけは国に従いません。」と発言して、一時テレビでよく取り上げられたとき以外はほとんど紹介されません。ひとり暮らしでテレビを見て情報を取っていたかも知れないこの方が、もしも国の専門家の意見に素直に従って医者にかかることを控えて、急激に悪化したのだとしたら本当に気の毒で涙が出ます。とともに大いに怒っています。
 今からでも遅くありません。国の専門家は、まだそんなにコロナが蔓延していない県の人々は風邪を引いたら、クリニックなどにかかっていただいていいですよ、その上で和歌山県のようにこれは怪しいとクリニックが判断する人については、保健当局に頼んでPCR検査をしてもらって下さいと言い直すべきではないでしょうか>(県HPココより)

   県民の命を守るために、保健当局の人と努力を積み重ねてきた仁坂和歌山県知事のこの言葉が、胸に響きました。和歌山の検査基準は、下記のようです。

  1. 風邪症状や、37.5度以上の発熱が続く
  2. 強いだるさや息苦しさ
  3. 原因不明の肺炎疑い
  4. 1又は2に加え、味覚・嗅覚異常又は消化器症状(下痢・嘔吐)
  5. その他、医師の総合的な判断 

「37.5度以上の発熱が4日続く」という制限の過酷さ。自宅待機をさせられる過酷さは、「医療崩壊を避けるため」という名の「医療放棄が起こった」と私は思う。しかも、検査数が能力まで活用されなかった原因を、保健所にあるかのような言い方も今回の会見(5月4日)にあったが、保健所の方たちは今も必死で仕事をしてくれているのだ。

 全国の保健所の人たちが、やむを得ずこの「4日ルール」で多くの方の検査を拒んだ形になった。だが、保健所の方たちは頑張ってくれて感謝すべきだということも強調しなくてはいけない。

 問題は政府の政策にあるのだ! オリンピックで1000万人の人が集まるなら、なおさら感染症対策も準備しておくべきだったのに、国立感染所の予算を増強するどころか、ずっと削減し続けてきた誤り! さらに、余っている病床が全国にあるのを削減する政策が進められてきたのはご存じだろうか? しかも、その削減推進のための予算が、今回の予算にそのままそっくり残されていることを!!!

 野党の森ゆうこが先日、国会で首相に質問し「公的病院の病床数の削減に644億円。なんでいまさらやるんですか! 支離滅裂ですよ! どうやって地域の医療提供体制を充実させようかというときに644億円もかけて、ダウンサイジングですか。中止してコロナ対策に使ったほうがよっぽどいいじゃないですか! 」と追及したのに対し、首相がどう応えたか。是非ココから見ておいて下さい。まだ、コロナウィルスの収束の目処もたたず、第2波や、冬でまたという話もあるなかで、こんなリスク管理のなさ!!! 

 文書改ざんを非難されると文書を残さず、作ったら速やかに廃棄することを解決策とする政権を「他の政権より良さそうだ」と選ぶのは危険すぎる!!!

  正直、私は、最近「政府」という言葉がよく分からなくなっている。誰が、日本の政治を動かしているのか?

 「官僚主導」から、「政治主導」へと変化した今。上級官僚は人事権を握られて士気も、「公僕」意識も喪失? それなら政治家が、国民のためにどんどんリードしてやってくれるかと思えば・・・

 「検査能力は上がって来たのに、実施件数があがらない。だから、私も検査がスムーズにいくようにとお願いしてきたのです」と他人事のように首相が言う。誰にお願いしたの?厚生労働省に? スムーズにいくように、考え、予算を組み、実行されるようにリードするべき人は誰? 

  国会の答弁も、「質問が提出されていない」と文句をいう首相や大臣。準備するのは、官僚。大事な昨日の会見でも、ペーパーを読み間違えて、中小企業のための給付金を「早ければ8月から」と言って、誤りに気づかない。言葉が空をすべっているからだろう。国民の痛みを感じているなら、もっと違った目をし、話し方も違うはずだ。

  今日もまた関東には大きめの地震があった。国民の命をどう守ってくれる人を選ぶのか。仮想の敵のために武器の大人買いをする人、自分の選挙区のためにお金を惜しまない人、お友達には力強い味方になる人、嘘をいとわない人、この地震国で福島原発の大惨事を知っていながら、原発を廃炉にしてくどころか再稼働させる人・・・そんな人を選ぶ???

  静岡県の補欠選挙で与党が圧勝したことで、下村自民党選対委員長は「政府のコロナ対策が評価された」と胸を張っていたそうだが、とんでもないことだ。こんな時期に選挙をして投票率が34.1%で、そんな風に考える自民党に、静岡県民はどんな思いをもっただろうか。

  まさか、そんな政権が選ばれ続ける日本が、これからも続くのだろうか???

  初めての日本人感染者が出てから4ヶ月!!!今は、仁坂県知事のように、政府の動きが間違ったり遅ければ、県民のために自分の責任で優先順位を誤ることなく行動できる人。そういう人が、次々あとに続くことが大事だ。

  ドライブスルー検査をいち早く3月に始めた新潟に続き、4月に鳥取、大阪、愛知と自治体の方が独自にスタートを切って、厚労省が後から追認するに至った。それと同様に、自治体がもう中央が動かない間に市民のために動き出す。マスクも消毒液も待ってないから、布マスク自作。異業種の企業が防護服を作ったり、酒造会社が消毒液を作ったり、独自に工夫して動き始めた。中央政府の無策を目の当たりに、非難していても始まらないと諦めて、市民や企業が、自分たちのできることから対策に乗り出した人々の努力で、今がある。

  政府が無策なら、市民や自治体、私たち自身ができることを知恵をつかって勇気をもって動かしていく。それが大事だ。

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