東京の陽性患者数がゴールデンウィークになってから激減! 各局のコメンテーターが、「減ってきているように見えますが、油断はできません」と口をそろえ、小池知事も「検査の問題もありますが・・・」と小さい声で言いながらも同様に「ここで安心はできません」と訴えたが、どうも歯切れが悪い。 以前から、私はこのようなことになることを懸念して、再三 (東京都のように圧倒的に人口に対して検査数の絶対数が少ない所では、検査数の少ないことを一緒に説明すべきだ!)と伝えてきた。なぜなら、日別陽性患者数のみを伝えていくなら、検査の限界によって陽性患者数が低く出て、人々の誤解を生む危険性が高い。それが、外出自粛の緩みとなって、感染拡大を進めるとの心配が大きいからだ。
ちゃんと説明できないなら、日別陽性患者数ではなく、必ず右肩上がりのグラフになる累積患者数を出すべきだとも書いてきた。でも、日別陽性患者数の山が下りに入ったようなグラフがGW中ずっと報道で出され続け、前述のように「下がって来ているように見えますが~」コメントが繰り返されてきた。
ということで、下の左が東京都の日別陽性患者数だが、右に、私が一緒に見せるべきだと主張している検査数のグラフを並べてお見せする。
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今日の陽性患者数は何とたった23人。そして、GWの間は4月28日112人と3桁になった後は、ズッと2桁で、しかも減り続けている。
では、検査のグラフを見てみよう。検査数はずっと同じにやっているのに、陽性患者数が少なくなっているなら、陽性率が下がっていて安心といえる。だが、グラフを見比べれば一目瞭然。検査数の下がり具合と、陽性患者数の下がり具合はシンクロしている。同じになっていると言うことは、検査が行われなかったから、陽性患者数も下がっているだけなのだ。
検査が少ないのが、検査を必要としている人(コロナ感染の自覚症状がある人、感染者と濃厚接触の疑いのある人など)が少なかったからならいい。問題は、検査態勢がGWで検査の方のお子さんが保育園や学童が休みなどで人員不足などで検査受入れが絞られ、その結果 陽性患者数が減っていた場合だ。
検査は、前回から、うすい緑色になっていると医療機関が保険適用で行った検査数の分が入ってなくて少ない時があった。でも、今日発表のは濃い緑になっている。下に、ちょうど5月3日のをだせば、分かりやすそうだ。
5月3日の548件は、この時、薄い緑だった。ところが、右上の表では濃い緑になっていて、548件のままになっている!? つまり、医療機関が保険適用で行った検査数がゼロだったようなのだ。つまり、GW中は、東京都の公的検査機関の「健康保険研究センター」の検査だけしか稼働しておらず、民間検査機関は休みだったと推測されるのだ。再度、今日のも出して並べてみるので、比べてみてほしい。最後の5月5日110件の棒線まで濃い緑になっている!!!
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しかも、この検査件数には、これがまた詳細データがなくわからないが、新規の患者以外の入院患者や入院患者の退院のための検査、自宅待機者で検査の必要になった人などの検査が含まれている可能性が大きい。つまり、GW中は、よほどの緊急性・重篤と思われる人しか、新規の感染を疑われる人の検査しかできなかったのではないか?
となると、陽性患者数は減っているのではなく、検査ができなかったから減っているだけという怖い数字といえる。つらいのに検査が受けられず拒否された人はいなかっただろうか? GW中だからと医療機関が少ないので手控えた人もいるかもしれない。常に休みや大量の検査を受入れた後に検査受け入れが減少し凸凹とするこのグラフのGWの怖さ。
これから、このグラフが急にまた検査が再開されて、急激に上がって来る可能性もある。さらには、上のグラフをみて気が緩んで3密の行動をして、クラスターを生じて、検査ができなかった以上の悪影響をもたらす可能性もある。そうなると、大きな山を、この2週間後あたりに作り出す可能性はないか?心配だ。
因みに、政権与党である自民党。気の緩み方は、大丈夫だろうか?
5月7日の産経新聞のココをみると、何と4時間以上にわたる、新型コロナウイルス対策本部の会議を行っていたそうだ。熱心にして下さっていると感謝すべきというか、これは国民には3密を訴えている与党として恥ずべき「有言不実行」というべきか。まあ、ココをクリックして写真をみて判断してみて下さい。
国民にお花見やイベントを禁止したリーダーが、奥様が仲間とお花見をしていたことを指摘され、レストラン内だったので、問題ないと国会で弁明した首相。ことによって、この会合に、首相はあの小さいマスクで出席されていたのでしょうか。
勿論、私は、私のこの怖い推論が、外れてくれることを心から願っています。満月のパワーは強いので、今もお月様に「コロナウィルスの災いを早く取り去って下さい!!!!」とお祈りしました。
だから、このブログを読んで下さった方は、是非、東京や全国の陽性患者数のGW中の減少に気を緩めることなく、これからも外出自粛、3密を避ける行動をしっかり続けて下さるように、心からお願い致します。
自分たちの命を守るには、リーダー頼みにしている訳にはいかないようです。模範は、私たち自身が行動で示す。そういう気持ちで、自分たちの足下から、できることをやっていく。自分の住む首長と、しっかり市民が自分たちの力を発揮して、この難局を乗り切りましょう。仁坂県知事や吉村府知事のように、正しいと思ったら英断してやっていかないと、失われた命は2度と戻らないのです。
追伸) 正直、驚きを隠せません。連休明けて、その翌日5月8日に東京都が、この記述の前提になっている統計の数字を訂正の謝罪も説明もなく、グラフの形式を変えた上で検査数にすでに入っているかのようなグラフを書いていたのに、突然「医療機関が保険適用で行った検査件数」を加えて表示を出しました。その上、陽性患者数として今も公表している数字とは違う低い数で「陽性率」を出した統計を新たに昨夜発表しました。発表している都知事の顔はどうもパッとしませんが、それは嘘をついたり、ごまかしているせいか? 報道に事実を明らかにしてもらいたいと期待しています。
東京都の修正については、ココで書きました。