2020年2月21日のNHKのニュース。黒川氏の定年延長が閣議決定された後、次のようなニュースをながした。
法務省では21日まで2日間、稲田伸夫検事総長のほか東京高検の黒川弘務検事長など全国の高等検察庁の検事長や地方検察庁トップの検事正が一堂に集まる会議が開かれました。
会議は初日の冒頭を除いて非公開で行われましたが、関係者によりますと出席した検事正の1人が「不偏不党でやってきた検察への信頼が疑われる」などとして今回の定年延長について、法務・検察としての見解を問うとともに「国民に対して丁寧に説明するべきだ」という趣旨の発言をしたということです。
これに対して法務省の辻裕教事務次官は「定年延長は必要性があった」などと答えたということです。
この会議では通常、捜査や公判の課題などが話し合われますが、参加者した幹部から議題以外についての意見が出るのは異例です。
まずは、「国民に対して、丁寧に説明するべきだ。」と、ちゃんとまっとうな意見を言った検事正がいたことに拍手したい。だが、問題は、この意見がひとりの意見で終わり、全体の意見に全くならなかったということだ!!!! まさに、検察内の現実だ。
辻事務次官。この名前は、是非覚えていた方がよいだろう。下のような紹介文を読んでおくのもいい。#検察庁改正案に抗議する という国民の声がツイッターでも大きく上がり、とりあえず強行採決は避けられ、先送りになった。だが、改正案が廃案ではない!
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そんな中、この国会論議がされている中で、当の黒川氏が新聞記者らと違法な賭け麻雀をしていたことが発覚。余人に代えがたい人なので、1月末の閣議決定で、これまでの法解釈を曲げてまで定年延長をした黒川氏だ。そして、発覚して間を置くことなく、処分が軽微な訓告と決められ、国民の疑惑、批判の声が巻き上がっている。
昨夜、国会の様子を身近に紹介してくれるサイトをみた。「石橋通宏(立憲民主党)VS安倍晋三内閣総理大臣 2020年5月26日参議院厚生労働委員会」というのがアップされていた。ココをクリックして、あなたにも是非みてほしい。
わたしは、目が離せずに思わず約22分の間、息もつけない気持ちで見てしまった。胸が悪くなるような思いにもなるが、現実から目をそらす訳にはいかないので、首相に誠意ある答弁を求める野党議員に対し、壊れたテープレコーダーのように、何を質問されても同じ言い逃れを繰り返す、我が国の首相の姿をしっかり見てほしい。1月末のお気に入りの検事長の定年延長をした閣議決定も先例として次に使えるままに、撤回を要求されても、そのままに生きている。これを撤回させなければいけない。
(私は直接調査をしたわけでないので、法務省で決めて報告を受けて、認めた。認めたということにおいては、私にも責任があるので、ご批判は受ける)。首相は、最初から、これ以上のことはひと言も漏らさないと決めていたのだろう。責任逃れの首相の嘘つきも、ここまできている。
首相自身が、第1次内閣で「賭け麻雀は、賭博である」と閣議決定したことを指摘されても、答弁ではそのことに触れることもせずに無視。同じ事を繰り返すばかり。野党の議員の後ろには、彼を選んだ国民がたくさんいるのに。その場を逃れることに終始し、耳がないがごとき態度ばかりだ。
「訓告の判断材料に、どんな報告を受けたのか、提出してほしい」と要求されても、裏付ける証拠の提出には応じない。「桜を見る会」と次々露見させ、7割の人が納得できない言われても、ホテルに文書や明細を出してもらえるはずなのに、出させない時と全く同じだ。
さあ、「#検察庁改正案に抗議する」と国民が大きな声を上げたことで、強行採決は防ぐことができた。私たちが黙っていれば、今頃当然強行採決されていた。さらに、黒川氏の賭け麻雀を文春が曝いてくれなければ、今頃、「余人をもって代えがたい」と言われた黒川氏は、政権の望み通りに、着々と検事総長への道を歩んでいた。文春に心から、感謝しないと!そして、野党の人たちが、国会でも追及してくれていなければ、実現はできなかった。感謝しないと! 野党を無能呼ばわりして、「他よりよさそうだから」という人も多いが、野党がいなければ、最初は休業補償も他国には例がないからと政権が言っていたことを忘れないようにしよう!(ココから)
次は、検察が何をするかをみること。注視し続けることだ! おかしいと思ったら、声をあげること!それが、いかに大事かということを、私たちは身をもって学んだ。
黒川氏の後任となった林氏も決して油断していい相手ではない。日経新聞のココを読むと、
林氏は1983年に検事任官した黒川氏の同期。法務省勤務が長く、2017年には刑事局長として「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法の成立に尽力した人だ。「検察は国民の信頼を基盤としており、信頼を取り戻すことが新検事長の責務だ」と語ったようだ。
例えば、黒川氏を賭博罪で起訴するか、首相が応援して1億5000万円の異例の選挙資金を投じた河井議員の選挙違反をちゃんと捜査を進めていくか。メロン、香典で選挙違反の菅原大臣は? IRの汚職疑惑の秋元議員はどう扱われるか?検察庁が、国民の信頼をえるのは、言葉ではなく、これからの行動でだろう。
閣議決定で検察庁の上級官僚の人事に内閣が手を突っ込んできたのに、それについて勇気をもって声を上げた検事正はたった1人だった事実を忘れず、国民が、そういう声を上げる検事の背中をしっかり押せる国民になること!
丁寧な説明をしない、できないような政権には、はやく政権の座を去ってもらうこと。自民党の中にも、上記の検事正のように、1人でも声を上げ始める人がいたら、後押しするのがいい。でも、そういう人がいない政党なら、そんな政党の支持はやめて、内部が変わるまで支持をやめよう。
「主権者は、国民にあること。自分たちの命や生活を守るためには、自分たちが足下から動いて行くしかない。小さい仲間の大臣すら誰も使わないマスクに466億円も無駄遣いをして、怪しげな会社を使った説明も十分にされない。おかしいことがいっぱいある。黙っていないで1歩踏み出してみよう。おかしな政策、おかしな検察、おかしな社会には声をあげ続けよう。