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あなたに「ぬくもり」を届けたくてブログをつくっています

マニキア

2013-09-08 00:29:19 | 日記
 「白秋」という言葉を思い出しました。海風の中に秋を感じます。去りゆく夏を惜しんで、久しぶりに明るい色で爪を染めました。爪を染めながら、向田邦子のドラマ「冬の運動会」の中の印象的な爪を染めるシーンを思い出しました。エリート一家北沢家の祖父は元連隊長の会社役員。その家では厳格な祖父にはもう一つの家がありました。30歳以上の年の違うおおよそ彼に似つかわしくない女性の家に通うのです。病気の女性の狭い部屋の中で祖父は背広ではなくちゃんちゃんこを着て、食器を洗ったり、女性の下着を洗ったりしています。彼女に買い物に頼まれたのが赤いマニキア。忘れたりして買えなかったマニキアをやっとの思いで買った日に彼女は亡くなっていました。その亡きがらの指に真っ赤なマニキアを塗るのです。その赤が今も印象に残っています。私の見たドラマでは志村喬と藤田弓子が演じていました。

 向田邦子の作品は今も人気だそうです。20年前くらいは愛読書でしたが今の、私にはどうもきつ過ぎるようになりました。向田邦子の切り口は鋭すぎる気がする時があります。それは彼女自身の人生と重なるからでしょうか。残された者の残酷さがあの赤のマニキアのような気がします。



私の爪が大好きな「いずも」です。

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狐の嫁入り

2013-09-04 15:46:12 | 日記
 パソコンに向かって仕事をしていると外でザァザァザァーと水の音がしました。マンションの上の階の人がベランダに水を流したかと思うと、晴れているのに雨が降っていました。「狐の嫁入り」です。妙にその言葉が懐かしくしばらく外を眺めていました。

 ふと、NHKの大河ドラマ「八重の桜」の新島襄が八重にプロポーズする前回の放送を思い出しました。いつもはこの時間帯はTVを見ていないのですが、たまたまこの回は番組がかかっていました。辛い思い出を背負う八重にプロポーズした新島襄。NHKのあらすじには

『東京で裁判を受けていた尚之助(長谷川博己)が肺病で死去したという知らせが届く。襄は悲しみに暮れる八重を人力車に乗せ、八重の弟・三郎(工藤阿須加)が「鳥羽・伏見の戦い」で戦死した場所に連れて行く。激しく動揺する八重に、襄はこの場所に連れてきた理由を話す。


とあります。

 八重の亡き夫や弟への思い。その思いを丸ごと包み込める襄。そんなことが可能な人がいたのだなぁ と思いました。このごろやっと現実を生きることと懐かしさの中に生きることの違いがわかるようになりました。どちらも真実でそれはきっと狐の嫁入りのようなものなのかもしれませんね。



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本の林

2013-09-01 18:17:07 | 日記
 暑さがぶり返しました。体にこたえます。先日、新宿で会合があり久しぶりに西新宿を歩きました。懐かしい街です。途中にBOOK1stがありました。ほしい本もあったので入ってみると、入り口近くには話題の本が並び、奥へはいると(文庫本コーナー)本に囲まれた感じで嬉しくなりました。本屋さんへ行っても、欲しい本がないことが多く、通販を使うことが多いのですが、今日は大満足で本の林を散歩しました。最近、教え子(小6女子)と一緒に有川浩の「図書館シリーズ」を読みました。AKB48を知っていた私を身近に感じたのか、家庭教師に行くたびに「図書館戦争」などを貸してくれました。自分では買って読まなかった本だろう と思います。二人共通な話題もできて、楽しかったです。

 BOOK1st の入口に積まれていた「はだしのゲン」。ふと「図書館シリーズ」の本の検閲社会を思い出しました。溢れんばかりの本。表現の自由とは?その自由の大切さと危うさ。難しい問題ですね。

写真はフィリピン人のファミリーと過ごした山中湖の知人の別荘から撮った富士山です。


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