希 望

一年の締めくくりに例年京都へ出かけます。京にはなぜか暮らしの匂いを感じるのです。生まれ育った土地（東京文京区千駄木）の匂いが恋しいのか、それと昭和の匂いが恋しいのかわかりませんが、常宿（ホテルですが）に着くと「ただいま」という感じです。今年は、大原と奥嵯峨野へ。大原は観光客の多い三千院と寂光院は避けて、古知谷の阿弥陀寺へ旧鯖街道を歩きました。雪の残る車も人もほとんど通らない道を歩いていると、なにか霊気を感じるのでした。それが自分の中で力となっていくのを感じました。それは巡り会ったたくさんの人のパワーのようでした。「生きている」いや「生かされている！」ただそれを感じるだけで幸せでした。希望に満ちた良いお年をお迎えください。（写真は奥嵯峨の念仏寺の竹林です）

自由に生きる

　「意思に反した手段で幸福な身分になるよりも　意思のおもむくままに自由に生きたい」トマス・モア

FaceBookのリクルートの今日の座右にこんな言葉がありました。確かにそうだなぁ　と思うのですが、最近まで100％イエスとは言えませんでした。意思のおもむくままに生きたわけではないですが、意思に反した手段では生きなかったと思います。そんな自分を時には誇らしく、ときにはおお間抜けに思えました。やっと最近そんな生き方でよかったのだと思えるようになりました。それはおそらく今の私の心が満ち足りているからだと思います。それはＦｕｌｌではなくむしろＥｍｐｔｙ
なのですね。空っぽの幸せです。しがみつくものがなく、自由でいられるということでしょうか。人生の途中ではわからないことも、ある時期になるとわかることもあるものですね。だからこれだけは譲れないというものを大事に生きることが大事ではないでしょうか。

安藤美姫

久しぶりに夜在宅することができた。クリスマスのケーキを全日本フィギアスケート選手権2013の放送時間までに焼き上げた。お菓子を焼く時間は心が一番やさしくなれる時間。自分の心をしっかり噛みしめることができる時間だ。あまりフィギアスケートをＴＶで見ることはないが、今日は女子も男子も見たかった。それぞれがそれぞれの思いで試合に臨んでくる。それは曲にのって表現されている気がする。なにかとマスコミにたたかれた安藤美姫。でも、あの演技に余分なことは言わず拍手を送りたい。人は何とでもいう。でも、彼女の曲「マイウエイ」のように、自ら信じるもののために生きることは厳しい。どれだけの重圧と試練があったことだろうか。だとしたら、あれこれ批評せずにあの演技だけをみてあげればいいような気がする。クリスマスも近い。人の苦しみや悲しみに寄り添える心を大事に生きたいと思う。愛ってすばらしいですね。（写真は池田千里さんから頂きました）

夕方のＹシャツ

今年もあと10日あまり。また、年を取ります。あれが出来なくなった、体力がない、漢字が書けない、人の名前が出てこない・・・。限りなく老いが忍び寄ります。

そんな折に、ＮＨＫのプロフェッショナルで40歳になるイチローの独占インタビューをやっていました。白髪交じりの短い髪。でも少年のようなイチロー。なんともいえないアンバランスさが、魅力でした。ストリックに生きるイチローにとって40歳という年齢の壁。彼は面白い例えを使ってそれを語っていました。きっとみなさんも納得されるのではないでしょうか。ヨレヨレのワイシャツでも、擦り切れた襟のワイシャツでも、それはそれなりのよさがあると思えました。どう向かい合うかが問題ですね。以下はイチローのお話です。

『 朝、着て出かけたプレスのしっかり効いたシャツが、仕事をして、家に帰る頃には、ちょっとくたびれた感じが、いいじゃないですか。帰って来た旦那さんを見て、奥さんがちょっとほろっとしたり、そういうことってあると思うんですよね。それが表情じゃないですか。そういう風味が、出て来たらいいなあというふうに思ってるんです。だから年齢を認めつつ、前に進む。「僕もオジさんだからさ」って言いながら、でもちょっと胸にふつふつと持っている。そんなスタンスがいいかなと思いますね』

あなたに会えて

「プレゼントをせがまれたが」　　「24日には会ってくれない」　それでも前を向く

例のＪＴの缶コーヒーのＣＭです。仕事の帰りの電車で読んで楽しんでいます。プレゼントをせがむこともないし、24日に逢うこともない。でも、昔のように毎日一緒に居ても寂しかったのとは違う。私は神と巡り合うことによって、「奪う愛」からは解放されたような気がします。熱いものがないわけではない。でも、時はあまりにも静かに流れていきます。以前このぶろぐに書いた「畑焼き」のような風景です。「愛」というものが深く深く沈んでいきます。ここまで来るのに、長い葛藤の日々でした。ちょっとさびいけどね・・・・。