空気がどことなく春らしいやわらかさがある。教会のお友達が長浜盆梅展を見に来るので会えることになった。盆栽はあまり好きではないので見に行かなかったが、今年は切り絵とコラボというので興味を持って出かけた。「春を届けて70年」という歴史ある盆梅展だ。会場の慶雲館は、明治20年に明治天皇の行幸の際の休憩所として建てられた木造2階建ての和風建物だ。造りはどちらかというと地味だが庭園はダイナミックですばらしい。
昨日は、NHKの山口百恵の引退コンサートを見てから、何もしたくなくなった。最後の真っ白なドレスと真っ白なマイクを置いた白いハンカチをしっかり思えていた。#山口百恵 がSNS上に溢れたらいい。40年経って色褪せない百恵ちゃんだった。うまく言えないが、作られた感じを与えないうつくしさだ。歌もそうだ。今の若い歌手はなにか人工的だ。歌も容姿もマナーも。おそらく、歌は百恵ちゃんのためにていねいに作られたのだろう。
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」という言葉を思い出した。さくらの盆栽は出来にくいのだろうな。百恵ちゃんは桜のようだ。のびのびと伸びて毎年花を咲かせていったのだろう。その伸びやかさが好きだ。毎年、枝を切られて整えられた梅の盆栽が好きでないのは、自由が利かないからかもしれない。
お友達二人は盆栽の梅を求めて帰った。楚々とした白梅だった。白梅は私には少しさびしかった。でも、深紅の紅梅は買えなかったなぁ。