□ドラえもん のび太のひみつ道具博物館/2013年日本
□監督:寺本幸代
□声の出演
水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昴、関智一
□ストーリ
昼寝中に怪盗DX(デラックス)と名乗る人物に首の鈴を盗まれてしまったドラえもんのため、シャーロック・ホームズセットを使って調査を開始したのび太は、あらゆるひみつ道具が展示されている未来の博物館「ひみつ道具博物館」が関係しているらしいと知る。鈴を探すため、博物館に訪れたドラえもんたちが案内役のクルトと共に博物館を見ていると、怪盗デラックスから新たに予告状が届いた。果たして彼の正体とその目的は?そして、ドラえもんの鈴は無事に取り戻せるのか?
□感想 ☆☆☆*
映画のドラえもんが大好きです。普段はどうしようもないところしか見せないのび太くんが、彼の最大の長所である「やさしさ」とか「素直さ」とか「誰かのためだったらがんばれるところ」とかを見せてくれる。そして、普段は弱い者いじめに走りがちなジャイアンがその裏に隠している「仲間最優先で動く男気」とか「リーダーシップ」とか「勇気」をいかんなく発揮してくれる。ふたりともたくさん欠点を持っているけれど、でも、本当に追い詰められたとき、そして仲間のピンチのときに発揮する底力を持っているところがすごくすごくかっこいいなぁ、と思うのです。そして、そういうところをきちんと見せてくれる映画が大好きです。
というわけで、映画ドラえもんシリーズの通算第33作目です。声優さんが世代交代してから(第2期シリーズでは)第8作目。そして、第2期4作目のオリジナルストーリーです。
とにかくエンターテイメントあふれる作品でした。おもしろかったー!!ひみつ道具博物館が舞台となっているだけに、懐かしの秘密道具があれこれ出て来て、「おお!久々に見たよー!!」と、興奮しました。そして、まったくもって万能ではないシャーロック・ホームズセット!これも面白かったな。ここまで使う人の腕が試されるひみつ道具ってなかなかないと思うのです。この道具を使いこなせる人は、ヒントなんかなくったって、謎を解いちゃうんじゃないかな?と思うぐらいなかなかにミステリー・マニア向けのひみつ道具でした。でも、ドラえもんのひみつ道具はどれも「使いこなしてこそ!」のクオリティばかりなのです。そもそも、道具というものは、ひみつ道具に限らず、私たちの身の回りのものどれもが「使う人次第」なのです。便利になったり喜びを与えてくれたりもするけれど、使い方を間違えると、大きな悲しみを生み出すこともある。そういう「道具」の「基本」を忠実にふまえたひみつ道具だったなぁ、と見終えて思いました。
映画なので、ドラえもんだけではなく、のび太もしずかちゃんもジャイアンもスネ夫も、みんな等しくがんばり、みんな等しく見せ場を与えられます。今回は特にドラえもんの四次元ポケットになぜかすっぽんロボットが入り込んでしまう、というなんとも間抜けな設定で、ドラえもんはみんなと同じぐらいへっぽこになってしまうのです。「よし!任せといて!」と手をポケットにつっこんではすっぽんロボットに噛まれるため、ひみつ道具を取り出すことができない。もちろん、舞台がひみつ道具博物館なので、ひみつ道具自体は使えます。けれど、ドラえもんが秘密道具を出してくれるわけではないのです。ドラえもんに頼るわけにはいかない、という状況のため、今まで以上に「誰かがひとりがんばって窮地を乗り越える」のではなく、みんなで知恵を出し合って、みんなで助け合って、力を合わせてピンチを乗り越える。そんな作品になっていました。そして、私はドラえもん映画のこのスタンスが大好きなんだなー、と改めて思いました。
みんなが等しくがんばる。そして、みんなが等しく諦めない。もうだめだ!という場面でも、最後の最後までがんばり続ける。これぞドラえもん映画!という映画だったような気がします。
・・・ただね。ドラえもんが怪盗ドラックスになって大活躍するクライマックスシーンだけはね、どうにもこうにも笑わずにはいられませんでした。クライマックスなのに!ドラえもん大活躍しているのに!あんなにぶさいくなドラえもん見たことないですよー!!と、何度も思いました。深夜2時前にひとりドラえもんを見ながら大笑いしてしまって、若干、落ち込んでしまったですよー・・・。
ドラえもんは、ころころ丸くて手足も短いあのコミカルなフォルムが一番愛らしいんだな、ということをきちんと知らしめてくれた作品でした。かっこよく機敏に動くドラえもんなんてドラえもんじゃないやい。
でもって、一番の見せ場はなんといっても、ドラえもんとのび太の友情です。ドラえもんがのび太くんちに来て初めて心を通わせあったときのエピソードが披露されます。この場面でドラえもんがのび太君を評して「君は、勉強も駄目。運動も駄目。根性もない。でも。でも、君はいいヤツだな。」というセリフは名言だなぁ、と思いました。「どこがいい」と具体的に言える長所がある人ももちろん、とてもすてきだけれど、でも、誰かを好きになるとき、誰かと仲良くなるとき、誰かに惹かれるとき、「理由」なんて明確に言えないと思うのです。明確に言える長所なんてない。でも、「いいヤツ」だと思えるような関係を築けたら、それが一番、理想的な人間関係なんじゃないかな。私は、そういうふうに言われる人になりたいな。
さて、次のドラえもん作品は、「のび太の大魔境」のリメイクです。これまた楽しみ!
□監督:寺本幸代
□声の出演
水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昴、関智一
□ストーリ
昼寝中に怪盗DX(デラックス)と名乗る人物に首の鈴を盗まれてしまったドラえもんのため、シャーロック・ホームズセットを使って調査を開始したのび太は、あらゆるひみつ道具が展示されている未来の博物館「ひみつ道具博物館」が関係しているらしいと知る。鈴を探すため、博物館に訪れたドラえもんたちが案内役のクルトと共に博物館を見ていると、怪盗デラックスから新たに予告状が届いた。果たして彼の正体とその目的は?そして、ドラえもんの鈴は無事に取り戻せるのか?
□感想 ☆☆☆*
映画のドラえもんが大好きです。普段はどうしようもないところしか見せないのび太くんが、彼の最大の長所である「やさしさ」とか「素直さ」とか「誰かのためだったらがんばれるところ」とかを見せてくれる。そして、普段は弱い者いじめに走りがちなジャイアンがその裏に隠している「仲間最優先で動く男気」とか「リーダーシップ」とか「勇気」をいかんなく発揮してくれる。ふたりともたくさん欠点を持っているけれど、でも、本当に追い詰められたとき、そして仲間のピンチのときに発揮する底力を持っているところがすごくすごくかっこいいなぁ、と思うのです。そして、そういうところをきちんと見せてくれる映画が大好きです。
というわけで、映画ドラえもんシリーズの通算第33作目です。声優さんが世代交代してから(第2期シリーズでは)第8作目。そして、第2期4作目のオリジナルストーリーです。
とにかくエンターテイメントあふれる作品でした。おもしろかったー!!ひみつ道具博物館が舞台となっているだけに、懐かしの秘密道具があれこれ出て来て、「おお!久々に見たよー!!」と、興奮しました。そして、まったくもって万能ではないシャーロック・ホームズセット!これも面白かったな。ここまで使う人の腕が試されるひみつ道具ってなかなかないと思うのです。この道具を使いこなせる人は、ヒントなんかなくったって、謎を解いちゃうんじゃないかな?と思うぐらいなかなかにミステリー・マニア向けのひみつ道具でした。でも、ドラえもんのひみつ道具はどれも「使いこなしてこそ!」のクオリティばかりなのです。そもそも、道具というものは、ひみつ道具に限らず、私たちの身の回りのものどれもが「使う人次第」なのです。便利になったり喜びを与えてくれたりもするけれど、使い方を間違えると、大きな悲しみを生み出すこともある。そういう「道具」の「基本」を忠実にふまえたひみつ道具だったなぁ、と見終えて思いました。
映画なので、ドラえもんだけではなく、のび太もしずかちゃんもジャイアンもスネ夫も、みんな等しくがんばり、みんな等しく見せ場を与えられます。今回は特にドラえもんの四次元ポケットになぜかすっぽんロボットが入り込んでしまう、というなんとも間抜けな設定で、ドラえもんはみんなと同じぐらいへっぽこになってしまうのです。「よし!任せといて!」と手をポケットにつっこんではすっぽんロボットに噛まれるため、ひみつ道具を取り出すことができない。もちろん、舞台がひみつ道具博物館なので、ひみつ道具自体は使えます。けれど、ドラえもんが秘密道具を出してくれるわけではないのです。ドラえもんに頼るわけにはいかない、という状況のため、今まで以上に「誰かがひとりがんばって窮地を乗り越える」のではなく、みんなで知恵を出し合って、みんなで助け合って、力を合わせてピンチを乗り越える。そんな作品になっていました。そして、私はドラえもん映画のこのスタンスが大好きなんだなー、と改めて思いました。
みんなが等しくがんばる。そして、みんなが等しく諦めない。もうだめだ!という場面でも、最後の最後までがんばり続ける。これぞドラえもん映画!という映画だったような気がします。
・・・ただね。ドラえもんが怪盗ドラックスになって大活躍するクライマックスシーンだけはね、どうにもこうにも笑わずにはいられませんでした。クライマックスなのに!ドラえもん大活躍しているのに!あんなにぶさいくなドラえもん見たことないですよー!!と、何度も思いました。深夜2時前にひとりドラえもんを見ながら大笑いしてしまって、若干、落ち込んでしまったですよー・・・。
ドラえもんは、ころころ丸くて手足も短いあのコミカルなフォルムが一番愛らしいんだな、ということをきちんと知らしめてくれた作品でした。かっこよく機敏に動くドラえもんなんてドラえもんじゃないやい。
でもって、一番の見せ場はなんといっても、ドラえもんとのび太の友情です。ドラえもんがのび太くんちに来て初めて心を通わせあったときのエピソードが披露されます。この場面でドラえもんがのび太君を評して「君は、勉強も駄目。運動も駄目。根性もない。でも。でも、君はいいヤツだな。」というセリフは名言だなぁ、と思いました。「どこがいい」と具体的に言える長所がある人ももちろん、とてもすてきだけれど、でも、誰かを好きになるとき、誰かと仲良くなるとき、誰かに惹かれるとき、「理由」なんて明確に言えないと思うのです。明確に言える長所なんてない。でも、「いいヤツ」だと思えるような関係を築けたら、それが一番、理想的な人間関係なんじゃないかな。私は、そういうふうに言われる人になりたいな。
さて、次のドラえもん作品は、「のび太の大魔境」のリメイクです。これまた楽しみ!
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