のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

風立ちぬ/2013年日本

2013年08月31日 23時11分10秒 | 映画鑑賞
■風立ちぬ/2013年日本
■原作・脚本・監督:宮崎駿
■声の出演
 庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、西村雅彦、スティーブン・アルパート
 風間杜夫、竹下景子、志田未来、國村隼、大竹しのぶ、野村萬斎

■感想 ☆☆☆☆
見終えてすぐは自分の感情をうまく掴まえることができませんでした。
自分がいったい、何にひっかかっているのか、何がこんなに痛いのか、よくわからない。
そんなもやもやした気持ちと、でも確実に「きつい」「辛い」と思う気持ち。
そんなざわざわした感情で心がいっぱいになる映画でした。
自分の感情を捕まえるのにこんなに時間がかかるとは思わなかったなぁ。
何度も何度も思い返して、思い返して、思い返して。
ようやく、私はきっと「主人公の抱える矛盾」に胸がざわついてるんだろうな、
というところまでたどりつきました。その矛盾が自分の抱えている矛盾と重なって見えて
だからあんなにもひりひりとした気持ちになったんだろうな、と思い至りました。

主人公は純粋に「飛行機を作りたい」「早い飛行機を作りたい」と願い
その夢に向かって懸命に努力をしてきた人で。それが結果として戦争に使われてしまったけれど、
それは時局が悪かったから、なのか。
そんな言葉で簡単に片付けられるものなのか。片付けていいものなのか。
それとも主人公は自分の「夢」を守ろうと、毅然として権威に立ち向かうべきだったのか。
そこから私は何も自分の思いを見つけられませんでした。

「兵器を作ろう」としているわけではない主人公の作った飛行機。
その飛行機で失われた多くの命。
行ったまま戻ってこなかった飛行機。
飛行機の中で笑う兵士たち。
「夢の世界」を「地獄かと思いました。」と言う主人公。
「この10年頑張ってきたか。」と問われ、清々しく「はい。」と答える主人公。
けれど「最後はボロボロでしたが。」と続ける主人公。
どれも見ていて辛い、きつい場面でした。

なおかつ、主人公は何度やり直せたとしても
きっと同じ道を選んだんじゃないかな、と思えるところ。
それが一番きつかったのかもしれません。
戦争で自分が設計した飛行機が多くの命を乗せ、帰ってこなかった風景を見て
ずたずたに傷ついているけれど、でも「飛行機を設計したい」という夢はきっと捨てられない。
その夢は本来諦める必要なんてまったくない夢のはずで。
そんなことを考えながら見ていると、胸がぐるぐると苦しくなりました。

中盤、ドイツ人カストルプが言います。
「ここは忘れるのにいい場所ね。日中戦争、忘れる。満州、忘れる。戦争、忘れる。」
それはきっと今の私にも十分に当てはまる指摘で
だから、この指摘が耳から離れないんだろうな、と思いました。

ヒロインは宮崎映画史上、最も儚げで華奢で美しい女性でした。
何度、見とれたことか。
仕事、そして夢をひたすらに追い求める主人公が
それでも彼女を愛し、彼女とともに暮らす時間を必死で作り出す姿も
「このヒロインならね。」と納得できるものでした。
喀血したヒロイン、奈緒子の元へ懸命に駆けつけ、抱きしめる主人公は
「朴訥」とした風情の主人公からは思いもよらない情熱で
ふたりにとって「運命の恋」だったことが伝わってくる場面だったし、
だからこそ、ふたりが命を削って、共に過ごそうとする展開も納得できました。
お互いに懸命に寄り添いあい、求め合う姿は美しく、羨ましいと思いました。

そして、そんな二人を温かく見守る主人公の上司、黒川夫妻と主人公の妹、加世。
加世のまっすぐ伸ばした背筋とまっすぐな感情が大好きでした。
感じたままに怒り、泣きじゃくる加世の姿は私の最も憧れる姿で、
こんなふうに周囲の人を大切に思える女性になりたいな、と思いました。

「生きて」と願うヒロインと
「生きねばならない。」と静かに言い聞かせる同志の存在。
私たちは、もとい、私は。「生きねばならない。」
自分の抱える矛盾と向き合って。
自分のしてきたこと、過去を乗り越えて。
思い通りにならなくても、明日を。と、思いました。

見終えて二週間経ちますが、まだもやもやしています。
まだ、自分の感情をうまく整理できていません。そんな映画でした。

【再放送】プロポーズ大作戦

2013年08月29日 21時37分57秒 | テレビ鑑賞
■プロポーズ大作戦
■2007年春クール フジテレビ月曜21時
■出演:山下智久、長澤まさみ、藤木直人、平岡祐太、濱田岳、榮倉奈々、三上博史    

■ストーリ
岩瀬健は意地っ張りで恋に不器用な男。彼の幼馴染、吉田礼は明るく負けん気が強いため、会えば憎まれ口を言い合ってけんかになることもしばしば。しかし、お互いにお互いを理解し、意識し合っている。それなのに二人とも恋愛には奥手で、どうしても幼なじみという関係から抜け出せない。
他の男と結婚することになった礼をあきらめきれずに後悔する健。「やりなおしたい。あの頃に戻れたら・・・。」すると妖精が現れ、健は過去にタイムスリップできることに。彼は過去に行き、礼との人生を変えて、新郎の席に座ることができるのか?

■感想 ☆☆☆☆
あー。好きだったなー、このドラマ。と思い、ついふらふらと録画しちゃいました。
今現在、放送されているドラマにも追いついていないっていうのに!
「半沢直樹」をまだ1話たりとも見れてないですよー!録画たまっちゃってますよー!
と思いつつ、ラスト4話のみ録画して鑑賞。

見終わってから、このドラマがもう6年も前のドラマなのかー・・・とそら恐ろしくなりました。
ついこの間、放送されたばかりのドラマのような気がするんだけど。
登場人物全員、誰も全然、年を取ってないんですけど。
むしろ、今のほうが若返ってるんじゃ・・・と思う人もいるんですけど。
少なくとも主要登場人物は全員、この頃より今のほうが断然、素敵です。
魅力的な年の重ね方をしている人ばかり。
特に長澤まさみちゃんと榮倉奈々ちゃんの女子高生コンビは、今のほうが100倍キラキラ輝いてるな、と思いました。

それにしても甘酸っぱいドラマでした。
恋をしている時の楽しいだけじゃない気持ちが小さなエピソードで積み重ねられていて胸がいっぱいになりました。

好きなのに、好きでいるだけじゃ物足りなくて、不安になってしまう気持ちとか、
想いを伝えたいけれど、やっぱり怖くて伝えられない切ない気持ちとか、
好きな人とわいわい騒いでいる時のすごく楽しい気持ちとか、
好きな人と同じ空間にいて、楽しい時間を共有できて、
こんなに幸せなんだから、この幸せを壊したくないな、と思ってしまう気持ちとか。
どれもこれも共感できるエピソードばかりで、なんだか見ていて泣きたいような、照れくさいような気持ちになりました。

不器用で意地っ張りで不憫な主人公、ケンゾーに思いっきり肩入れしながらの鑑賞です。
ジャニーズの三大挫折顔(と私は思っています。あとふたりは錦戸さんと風間さん。)山下くんがケンゾーを熱演。
あんなに綺麗な顔をしているのに「ちょっと残念」な子がすごく似合っていてさすがだなぁ、と思いました。
好きで好きで好きで諦められない、けど、行動を起こせないへたれっぷりがとっても似合ってました。
どれだけもがいても、何度過去に戻っても、「今」を全然変えられないために、
「もう諦めたほうが楽なんじゃないかな。」と考えて、礼から離れようとした回のケンゾーがとても好きでした。
毎年恒例の初日の出参拝イベントをひとりだけ欠席し、
大晦日のゲームセンターで黙々とストラックアウトをするケンゾー。
礼を好きだと思う気持ちを封印しようとしているのに、
頑張れば頑張るほど、礼とのこれまでの日々が鮮やかに蘇ってくる場面です。
忘れようともがけばもがくほど礼を好きだと思う気持ちに縛られてしまう。
結果、苦しくて苦しくてやっぱり無理に忘れることなんてできないんだ、と気付く回。


諦めようともがくケンゾーも、そんなケンゾーを見守る仲間たちもどちらも切ない回でした。
高校を卒業し、大学ももうすぐ卒業、という時期。
高校時代のように毎日一緒に過ごせるわけではなくて、
「これまで通り」ではない未来に不安になるみんなが愛しかったな。

明るくていつも笑顔のヒロイン、長瀬さんが本当にかわいいのです。
でも、「かわいい」だけではなくて、好きな人の前では全然、素直になれない意地っ張りなところとか、
幼馴染という関係性についつい甘えてしまって、ケンゾーにだけは言いたい放題で過ごしているところとか、
言いたい放題が過ぎてしまって、ついつい好きな人と喧嘩をしてしまうところとか、
好きな人に対してだけ、すごく不器用なエピソードが各話に満載でいじらしいヒロインでした。

そして、藤木さん。
ヒロインを見守る大人の男性。
もっとも大人なのに、計算がまったくなくて、「傷つきたくない」なんていう防衛本能もなくて、
自分の気持ちに素直なところがとても素敵でした。

ケンゾーが「打ち上げ花火を見終えたら」「みんなと離れたところに連れ出してから」
と告白のタイミングを計っている隣で、
ついぽろりと「好きです」とシンプルに想いを伝えてしまったエピソードがとても好きでした。
自分を守ろうとする計算がまったくない彼となら、礼は穏やかな幸せを手に入れられるんだろうな、
と思わせてくれる男性でした。

でも、冷静に考えた時の計算通りに動けないのが「恋」で。

最終回、過去に戻っていろんなことをやり直して、
でも、やり直すのも所詮へたれの自分だから、ほんの少しの勇気しか出せなくて、
ほんの少しの勇気では、物事を劇的には変えられなくて。
そういった冒険を何度も何度も繰り返した主人公がようやっとのことで
「違うんだ。そうじゃないんだ。」と気付く。その場面で胸が熱くなりました。

過去をやり直すのではなく、今、ここでできることをしよう、と決意するケンゾーが清々しくて、
ついつい「頑張って!」という気持ちになりました。
普段だったら、断然、藤木さん派なんだけどな。
披露宴のさなかに想いを伝えるなんて、もってのほか!と思っているんだけどな。
でも、今回は、ぜひともケンゾーと幸せになってほしかったので、
披露宴会場から駆け出した礼の姿を見て、とても幸せな気持ちになれました。
10年かけてようやく素直に向き合えたふたりを見れてほっと安心しました。
「よかったよう!!」とまるで自分の友達のことのように喜んじゃった。

とにかく徹頭徹尾、甘酸っぱい気持ちを満喫させてもらいました。
やっぱり好きだったな、このドラマ。
そして、モンゴル800さんの曲!
こちらも久々に聴いたけれど、やっぱり好きでした。
「広い宇宙の」っていう初めの初めの1フレーズを聴いただけで、思わず泣きたいような気持ちにさせられる。
曲の持つ力ってすごい。そう思いました。

祝20周年☆

2013年08月28日 23時06分20秒 | 日常生活
ネット社会の恩恵を受けて、中学時代の友人と20年ぶりの再会を果たしてきました。

・・・20年ぶり?!
と、びっくりして、何度も何度も計算しなおしたけど、
どう計算しても20年ぶりだったよ。
20年という数字に軽くひいたよ。

と、いうことは。
幼馴染との付き合いはもう30年になるのか・・・
とその年月の重さと自分の精神的な成長のなさと、
変わらずにいていいのに、そこは変わっちゃうんだ・・・という変化など
色々色々考えて、これまた軽くひきました。

それにしても。
そもそも20年ぶりの再会を無事に果たせるのかしら?とちょっぴりドキドキ。
ふぇいすぶっくさんのおかげで再会を約束できたけれど
ふぇいすぶっくさんをこれっぽっちも信用できなくて
携帯の番号もメールアドレスも個人を特定できるような目印も
何ひとつ情報交換していないのです。
待ち合わせの場所と時間を決めたのみ。

20年前の私はセーラー服着て、髪を三つ組みして、メガネをかけて
その風貌のおかげで「たまちゃん」なんて呼ばれてました。
とりあえず、今の私には「たまちゃん」らしさゼロなんですけど。
そして、20年前の友人はこれまたセーラー服着て、
髪を三つ組みにして、メガネをかけて、背も小っちゃくて
私以上に「たまちゃん」っぽかったのです。
友人を見つけられる自信皆無。

でしたが。
意外なぐらい、あっさりと友人を発見できて
20年ぶりにも関わらず「おー!久しぶりー!!」とこれまたあっさりと、
でも、言葉にできない感無量な気持ちも噛みしめながら再会を果たしたのでした。
20年だよ?20年!
生まれたばかりのちびっこが立派に成人しちゃうぐらいの長さなのです。
そんなに長い時を経て、まさか再会を果たせるなんてね。
一緒にお酒飲むなんてね。
カウンターでふたり並んで豚足のから揚げをつつくなんてね。
と、「大人になった私たち」をじっくりじっくり噛みしめました。

あの頃の私たちは携帯どころか、一世を風靡したポケベルも
PHSもまだまだ誰も持っていませんでした。
でも、同じ中学で、同じ塾で、毎日のように会っていました。
塾仲間にも塾の先生方にも恵まれて、塾なのに中学生活以上に
「青春」って感じを味わえて、塾に通うのが楽しくて楽しくて仕方なかったなー。
3年になってからはお盆もお正月も塾で過ごしてたっけ。

そんないろんな思い出がぶわっと蘇ってきた夜でした。
いろんなことを忘れて生きてるんだな、私って・・・
ということを痛感した夜でもありました。
名前を挙げられた同級生の名前を思い出すのに、えらいことかかった!

20年経って再会した友人は
あの頃と変わらないかわいらしい鈴のような声で
でも、外見はやっぱり「脱!中学生!」で大人の女性になっていて
なのにあの頃の面影とかかわいらしさはちゃんと残っていて
「今の仕事大好き!すっごく充実してる!」と生き生きとしていて
仕事に誇りとやりがいを持っている
すごくすごくカッコいい大人の女性になっていました。
中学2年のときに彼女と知り合って、仲良くなった自分を誇りに思うし、
私ってば、カッコイイ友人に囲まれちゃってるなー、とも思う。
思わず素敵だなー、と憧れの目で見ちまったい。

それにしても。
20年も会っていないというのに、私の人生、あまり特筆することがないっつーか。
盛り上がりにかける人生を送っているというか。
「事件」とか「劇的な出来事」とかと皆無なもので
近況報告ならぬ「これまで報告」がものすごくふんわりした感じになりました。
日本映画みたいに淡々と終わりました。
淡々と終わりすぎて、思わず「何から話していいかわかんない。」なんて
「話すコトはたくさんあるんだけどね。」みたいな空気を出しちゃいましたよー。
必要ない嘘をふんわりとついちゃったよー。
「あれから20年、色々あったんだけどね。」みたいな
大人の打ち明け話がしてみたかったけど、全然無理でした。
まったくもって色々ナイ。
平均的安心安定平凡な人生を楽しく送ってますよー。
変化が苦手なので、変化のない毎日がちょう楽しいのです。

とはいえ。やはり20年ぶりの再会。
平凡な毎日しか送っていないにも関わらず、まったくもって話すこと尽きませんでした。
20年ぶりなのに、むしろ普段会うメンバーとは思いのほか話せていないようなコトまで
思いの丈をさらしあい、心の中の柔らかいところを共有し合いました。
さすが同年代。さすが友人。
思うこととか思い悩むところとか、思い悩み方とかがそこはかとなく似ていて
なんだか愉快な気持ちになりました。

20年前の自分に教えてあげたい。
会えなくなるってさびしいことばかりじゃないよって。
20年後に再会するよって。
20年会ってなくても、全然、違和感ないよって。
20年ぶりの再会だからこそ、味わえる興奮とかもあるよって。
20年後の自分なんて、全然想像つかないと思うけど、今とあんまり変わんないよって。
それはそれで問題だけど。
でも!20年という時の経過を怖がることなんてなんにもない。
年を重ねるって悪くないし、面白いことがたくさん待ってるよって。
そう教えてあげたいなー、と思いました。

「美しい人」までの距離。

2013年08月27日 22時34分22秒 | 備忘録
CMや広告のキャッチコピーを見るのが大好きです。
本の帯のコピーを読むのも好き。
本は何度も繰り返し読んで、あー!やっぱり我が家にいてほしいわー!と
我慢できなくなった子だけを引き取らないと、際限なく増えていくので
ジャケ買いしたことは皆無ですが、ついつい帯買いしたことはあります。

毎年各文庫がこぞって出す「夏の100冊」フェアのブックレットも大好きですが。
今年の新潮文庫は「ワタシの一行」という新企画を打ち出していて、
ブックレットを3回ぐらい読み返しました。

----- ワタシの一行 ---------------------

  本を読んでいると、ふと、
  ある一行に心をつかまれることがある。
  涙をさそう一行があり、
  誰かに語りたくなる一行がある。
  ときに一生を変えるような一行がある。
  同じ本を読んでも、
  読む人によって、読む年齢によって、
  心にひびく一行は変わる。
  そこが本のおもしろいところ

-----------------------------------------


というコンセプトのもと、ブックレットに並べられるそれぞれの本の中のとっておきの一行。

・ぼくが怖いのは変わることだ。/4TEEN(石田衣良)
・繋ぎ留めておきたい、この時間を。/夜のピクニック(恩田陸)
・裏切って卑怯者になるよりずっといい。/月の影 影の海(小野不由美)
・笑わないんじゃない。笑えないんだ。/エイジ(重松清)

1行の力強さがものすごい。
選りすぐりの1行を読むだけで、胸が熱くなります。
それぞれの本から選ばれた一行には、映画の予告編と同じ魔力が潜んでいる。
映像に負けない力強さを持っている言葉に改めて心打たれていたところ
晩夏の博多駅にてこんなキャッチコピーを見つけました。


-----------------------------------

     美しい人は、

     ちゃんと眠る。
     ちゃんと起きる。
     ちゃんと食べる。
     ちゃんと泣く。
     ちゃんと着る。
     ちゃんと恋する。
     ちゃんと忘れる。

    とか言われなくても、
    ちゃんとそうする人。

      私らしく、
      博多らしく。

   美しく、生きていく。AMU

-------------------------------------


動揺。
メッセージが力強すぎて、思いっきり動揺しました。
でもって、さすがキラキラ女子がたくさん集う商業ビル。
と、納得しました。
道理でまぶしいわけだわ、と嘆息しました。

私なんて「ちゃんとする。」「ちゃんとがんばる」「あしたから。」
と言い聞かせて、言い聞かせて、言い聞かせても全然ちゃんとできたことないのに。
「美しい人」は、そんなこと言われなくてもちゃんとそうするんですって。
すごい説得力。すごい敗北感。

あ、そゆことね。
と、ちょっぴり物悲しい気持ちを味わいました。

「美しい」からほど遠すぎる。
全然、たどり着ける気がしません。

夏もそろそろ終了間近

2013年08月25日 21時36分34秒 | 日常生活
大雨の中、一家総出で校区の夏祭りを楽しみました。

「雨でもあると?」
「来週に延期やないと?」と夏祭りを楽しみにしていた娘たちが詰問すると
町内会長として夏祭りの準備と後片付けを手伝わねばならない父上が
「体育館。」といつも通りの省エネ仕様で答えてくれました。
どうやら夏祭りは雨天のため、体育館で行われる模様。

よかったー!
これで今年の夏もわっしょい(百万踊り)が踊れる。

なにせわっしょい(百万夏祭り)は、参加者以外の市民は
わっしょい(百万踊り)を踊っている人を見るのみ、なのです。
私だってわっしょい(百万踊り)を踊りたーい!
踊らなきゃ、安心して夏を終われないですよー。

というわけで、妹に甥っ子君、そして母上とともにやる気満々で母校の体育館へ。
数年前に新しく建て直された小学校は、もはや私たちが通っていたころの面影が
これっぽっちもありませんが、体育館にかかっている校歌の額縁はかつてのままで、
「あのころと同じもの」の存在が私をものすごーくほっとさせてくれました。
うん。母校だ。ちゃんと懐かしい。

体育館には大雨にも関わらず、予想以上の人出で
ちびっこたちがわいわいと輪投げやストラックアウト、竹とんぼなどを楽しんでいました。
きゃっきゃ叫びながら遊びに興じるちびっこたちの声って微笑ましくて、心地よくて。
地域の高齢化が進む中、体育館でちびっことそのお父さんお母さん世代と
さらにその上の世代が混在して、わいわい楽しんでいる姿を見て
なんだかすごーくすごーく楽しくなりました。
BGMでは不朽の名作「人間っていいな」が流れてるし。
その「人間っていいな」をちびっこも口ずさんでいるし。
私たちがちびっこの頃と変わらぬテンションで体育館のステージに上がってはしゃぐちびっこがいるし。
そんなちびっこを地域のお年寄りの方々が
「ステージにあがってる子たちはすぐに降りるように!」と注意してるし。
なんだかほっとするなー。あったかいなー。

20時過ぎからはお待ちかねの盆踊り開始。
私が幼稚園の頃からこの地域で「踊りの先生」として活躍されていたお師匠さんが
今年も粋な浴衣姿で元気に現れて輪の中心で踊ってくださいました。
まだまだ背筋もまっすぐかくしゃくとされていて、
その姿に「今年もお元気そうでー。」と安心しました。
盆踊りでは、大好きなわっしょい(百万踊り)も踊ったし、炭坑節も踊ったし
今年は新たに北九州音頭というレパートリーも増えました!
1時間ほどひたすらに、わっしょい、炭坑節、わっしょい、炭坑節、
わっしょい、と2曲をぐるぐる踊り続けていた昨年から
わっしょい、炭坑節、北九州音頭、わっしょい、炭坑節、北九州音頭、
とレパートリーが飛躍的な進化を遂げましたよ!1曲増えただけで、ずいぶん新鮮!
偉大なるマンネリも十分に素敵だけど、ちょっとした変化も素敵!
と、盆踊りを大いに楽しんだのでした。

あぁ、これで、今年も「無事に夏を100%満喫!」という気持ちになれました。
悔いなく秋を迎えることができます。

ちなみに夏祭りの会場では、大人も楽しめるリサイクルコーナーというものもあって
お菓子の包み紙のようなプラごみを再利用したちょうちょ作りを楽しみました。
このコーナーの係りの方が、なんというか「夏祭り」っぽいわいわいした方ではなく
割に真剣な方で「違う!違う!」「そうじゃなくて!」と真剣なアドバイスを受けながら
10分ほどでちょうちょを無事に完成させることができました。

小学校の頃から「なつやすみのとも」の工作部分を必ず8月後半に残していた私が!
無事に工作(←大袈裟。)をやりとげましたよー!
そんな充実感も味わえました。夏祭りってやっぱり素敵。

職業病というよりは趣味病

2013年08月24日 10時32分02秒 | 日常生活
運動というものと仲良くおつきあいしたことがないため
中学時代からひたすらに頭痛さん、肩こりさんと仲良しです。
あまりに仲良くなり過ぎて、もはやお別れなんて考えられない有様。
ごくごくたまに、長すぎるおつきあいにうんざりして、
「もう絶交!!」と叫びながらストレッチをしたり、
大人の女性としてお金の力で解決しようと、
パラダイス(マッサージ)へ行ったりするのですが、いかんせん根気がないのです。
パラダイスに定期的に通う根気すらないダメっぷり。

根本的解決を図ろうとしては挫折し、
結局は絶交を突き付けたはずの頭痛さん、肩こりさんと仲直りする日々。

を、送っていたら
「ここ、意外と居心地いいんじゃね?」と気付いたらしく
腰痛さんが「頼もう!」と仲間入りしに来ました。

いやいやいやいや!
頭痛さん、肩こりさんとのおつきあいだけで私も精一杯っていうか。
意外と私、一途なもので、このおふたりとのおつきあいにも
いろいろ精力を使い果たしているんですけどー!

と、珍しく精一杯抵抗したり
やってきた腰痛さんから目をそらして見えないふりをしたりしていましたが。
そんな抵抗むなしく、とうとう腰痛さんに居座られてしまいました。

35にして、頭痛腰痛肩こり持ち。
情けない。
情けないにも程がありますよー。
こんなんだと私、周囲にとても迷惑をかけるお年寄りになってしまうですよ。
とにわかに焦りを感じ、おざなりになっていたストレッチを再開しました。

とは言うものの、「根気がない」という性質があっさり変わるわけもなく
そんな私がこのストレッチをいつまで続けられるのか、
腰痛さんは意外とすんなりここから旅立ってくれるのか
ちょっとぐらいストレッチを継続できたとして
頭痛さん、肩こりさん、腰痛さんがちっとも旅立たずに居座り続けられたら
いらちの私は「全然っ!変わらんやんっ!」とヒスを起こさないのか
それでもストレッチを継続できるのか
なんなら周囲の人たちに「わたし、辛いし!」と苛立ちをぶつけないのか、

と、色々あげて、上記全部、近い将来に「起こりそう。いや、起こる。」
ときっぱり断言できる未来だな、と思わず肩をがっくりと落としたのでした。
あー、せめて周囲の人にあたる自分だけは回避しないとー。

諦めの早い私が少しでもストレッチを継続できるように
コチコチに固い身体がとてつもなく柔らかくなるとか、ぐぐーんと開脚できるようになるとか。
そんなわかりやすい結果が出ないかなー、と他力本願な未来を思い描く日々。

なんなら腰痛さんと肩こりさん連れ立って出てってもらってもいいんですけど。
大体さ、世界はとてつもなく広いわけです。
グローバル化とかTPPとか言われてるんだから、もっと広い世界見ればいいのに!
世間には、私なんかより、もっともっとかわいくて優しい子がいるよ?
とぶつくさ言いながら、朝からストレッチをしたのでした。

痛いようー。

思い出はどんどん美化される。

2013年08月21日 23時09分14秒 | 日常生活
夏休みです。
夏生まれで夏が大好きで汗かけばかくほど元気になる私は
もちろん、夏休みも大好きです。
「夏休み」という行事とお別れしてから、かれこれ13年が経ちますが
今でも7月後半になると「夏休みだ!」とうきうきするぐらい大好きです。
8月いっぱいは「夏休みだしね。」とまったりモードで過ごすことを
おのれに許すぐらい夏休み大好きです。
ビバ!夏休み!と毎年叫びたくなるぐらい夏休み大好きなのです。

というわけで、夏になると、
ついつい「夏休みだし」と約束を入れすぎる傾向にある私は、
本日、高校時代の友人ともはや月一恒例行事となりつつあるカラオケを楽しみました。

なにせ、今や国民の半数が口ずさめちゃうんじゃないの?という疑問が
決して大げさではない(はずの)「潮騒のメモリー」がカラオケ入りしたというのです。
そりゃ、歌わずにはおらまいて!

というわけで。
ずっと「歌いたいねぇ。」と友人と言い合っていた
「その火を飛び越えて~♪」の歌詞に「きゃー!!」とテンションを上げたり
井上陽水さんの普及の名作「少年時代」に心ふるわせたり
ジャニーズの名曲「勇気100%」のメロディに心の内側から
ふつふつと勇気を湧き上がらせたり
解散したばかりのファンモンの名曲「恋の片道切符」を聴きながら
PVに出演している花子姉さんのまったく違和感のない制服姿に感嘆したり
「ひまわり娘」でまさかの本人出演PVが流れて
私が思い描いていた伊藤咲子さんとだいぶ異なるアイドル姿に衝撃を受けたり
「青春時代」で、まさかの本人出演PVが流れて森田公一さんの姿を久しぶりに拝見し、
自分でも意外なぐらい「懐かしい!」と胸が熱くなってびっくりしたり
「学生時代」で、まさかの本人出演PVが流れて
ペギー葉山さんの若かりし頃の映像に胸を打たれたり
その漢らしい颯爽とした歩きぶりに、自分との類似点を見つけたような気になったり
ミユキナカシマの名曲に気分を高揚させて
思わず「同情するなら金をくれよ!」と叫んだり
KANさんの熱唱するPVに思いっきりつられて
あらんかぎりの力を込めて「愛は勝つ!」と熱唱し、
・・・いや、私のキャラじゃなくない?と恥ずかしながらも
この歌の持つパワーに心たぎらせたり。
そんな至福の2時間を過ごしました。

はぁ。懐メロばんざい!
8年ほど前に当時の新人から「俺、懐メロも全然、歌えますよ?TRFとか!」と言われて、
愕然としたあの日から、私の中では「TRF以前」はみな「懐メロ」なのです。
ペギー葉山さんもKANさんもミユキナカシマもみんな同じカテゴリでい。

とにもかくにも、歌の持つ力に感嘆しながら2時間をあっという間に終え
大満足の気持ちを抱えて受付で精算をしていたところ、
ふとレジ横の注意文に目が留まりました。

「夏休み期間中は、平日も「週末料金」とさせていただきます。」



・・・はぁ?
なんで?
ねぇ、なんで?
なんで平日も週末料金?
意味がわかんないんですけど!!

思わず心の声が全部口からそのまま出ちゃいましたよ?

いくら私が夏休み大好きだからって(←本当)
一生懸命、働いてるってのに(←大嘘)
学生が夏休みだからってだけで、私まで週末料金払わないかんとか
そんな理不尽なこと言われても困るっつーか。
この沸々と湧き上がるもやもやした怒りを
どこにぶつけりゃいいのかわかんないっつーか。

どゆこと?
私がどんだけがんばって働いて、ここに来たと思ってんの?(←大嘘)
一生懸命働いたのに(←大嘘)「夏休みだから」とか言われて
いつもより高い料金を支払わなきゃいけない意味がわかんないですよ!
心外にも程がある。

なんで夏休みをうきうきと楽しんでいる(に違いない)「学生のみなさん」限定にしないのさー。
夏休み楽しんでいる(はずの)学生さんに社会人まで付き合わされる意味がわからんわー!

と、こんなことをもっとコンパクトに(でも執拗に)
受付のバイトさん(きっと学生。きーっ!)の前で言い募って帰ってきましたよ!
バイトさんに、直接はクレームあげられなかったですよ。弱虫だから。
それでも、遠まわしに言わずにはいられない、この社会人の嫌らしさ。
そんなもんは自覚済みですよー、だ。
それでも言わずにはおられんかったですよー。
社会人の恨みつらみをなめんなよーってんでい。
クレイマーと呼びたきゃ、呼べってんでい。
今、思い返しても納得がいかんですよー。

かくなる上は。
夏休み料金を取られた分まで、夏休み気分を満喫するのです。
「8月末まで夏休み、夏休み」と自分に言い聞かせて過ごすのです。

でもって。
夏休みが終わるまで、カラオケには二度と足を踏み入れないのです。
夏休みらしい日々を清く正しく満喫し、
かき氷を食べたり、アイスを食べたり、スイカを食べたりして過ごします。

・・・「夏休み」という行事とお別れしてから、かれこれ13年が経ちますが
13年経ったってだけで、「夏休みらしい過ごし方」をこれっぽっちも思いつけない自分にがっかりです。
かき氷食べたり、アイス食べたり、スイカ食べたりする以外に
もっと楽しいキラキラしたことがたくさんあったはずなんだけどなー。

とは言え、私はそれでも夏休みが大好きなのです。
ビバ!夏休み!

ありがとうの日

2013年08月11日 22時44分38秒 | 日常生活
35歳になりました。
友人や知人からたくさんたくさん届いた「おめでとう」に
朝からにこにこ笑顔の1日でした。わーい。
いくつになっても「おめでとう」は嬉しい。
「おめでとう」と言われて、
素直に「ありがとう」と言える日々を送れていることも嬉しい。

でもって、それは間違いなく、
私の周囲の人々のおかげです。

35歳の日々もきっと楽しくなるだろうなぁ、と疑いもせず信じられるのも
35歳になった自分を20歳の頃の自分より好きだなぁ、と思えるのも
全部全部、今まで遊んでくれた人、今、遊んでくれている人、
これから遊んでくれる(であろう)人たちのおかげです。

思い描いていた35歳とは随分違う35歳になったけれど。
35歳も絶対に楽しい。
と、勝手に確信しています。

たくさん怒ってたくさん笑って、
たくさん失敗して、ほんの少し悩んで
ほんの少し落ち込んで、ほんの少し泣いて。
で、すぐに忘れてまた笑う。
そんな日々を35歳の私も送ります。

小さい頃に思い描いていた35歳よりも
子供の心を忘れず35歳になってしまった私は
今年も開き直って、周囲の人々にたくさん甘えて過ごすのです。

いつの間にやら8月

2013年08月07日 23時18分15秒 | 日常生活
暑いよー、暑いよー、と言いながら甘いものばかり食べて過ごしていたら
いつの間にやら8月が来ていました。びっくり。
生まれてこの方、夏バテなるものとは無縁の人生です。
どんなに暑かろうが、甘いものと脂っこいものは最優先で胃袋に招き入れています。

今年は祇園さんをゆっくり楽しめませんでしたが
わっしょいは心行くまで楽しみました。
真下から花火を鑑賞し、その迫力を思う存分堪能。
久々に野球もドームで楽しんだし、「見に行ったら必ず負ける」という
まったくもって嬉しくない記録も軽やかに更新してきました。

未婚の男女が集まってお酒を飲んだり趣味を聞いたりする会にも積極的に参加し、
トモダチの恋が始まる瞬間を目撃したり、
トモダチに思いを寄せる殿方の出現にいち早く気付いたりしていました。
わたし、恋愛スキルは皆無だけど、
意外と恋愛感知能力は高いんじゃなかろうか、と気付いた夏。
(トモダチの恋が)うまくいけばいいのになー、とやきもきする日々を楽しんでいます。
・・・どの飲み会でも「目撃者」にしかなれない日々を
憂いている日々を送っています、と言い換えられないこともない。

そんな8月の始め。
さて、夏の終わりに私はどう過ごしているのやら・・・。
と、スケジュール帳を見て、
「あ、飲んだくれてるな。」ということが判明しました。

8月はとにもかくにも「飲みすぎ注意!」を肝に銘じて過ごします。
・・・難しいなぁ。