43回目の誕生日!
いまだに自分が43歳だなんて信じられません。(図々しいと分かってはいるので、小声です。)
思い描いていた43歳とは、かなり違います。
なにせ小さい頃の夢は「若くて綺麗なお母さん」だったのです。(これまた恥ずかしい・・・。そもそも「綺麗なお母さん」ってところからして、図々しい。幼いときって無邪気に怖いもの知らずです。)
もっとも。
思い描いていた43歳とは、まったく違うけれど、でも、とても幸せな43歳にはなれている気がします。
「年を重ねるって素敵なことだ」と負け惜しみではなく、胸を張って言えるのは、おそらく私の周りにいる人たちのおかげで、恵まれているなぁ、としみじみ思う誕生日です。(の、割に愚痴や悪口が口から漏れちゃうことが多いんですが。でも、いいのです。愚痴や悪口も人生には必要。心の健康にも必要。)
43歳の誕生日。
なんと父上が誕生日ケーキを買ってくれました。
いや、もうこの衝撃たるや・・・。
父をご存じでない方には絶対に伝わらないと思うけれど、父を知っている人であれば、きっと一緒に驚いてくれるはず。なにせ寡黙を愛する昭和の男なのです。
小さい頃、一年の始めに学校に提出する書類の類はすべて父上が記入担当でした。記入するたびに毎回毎回、 「あんた、誕生日いつね?」 と確認されていたのに。
そんな父がケーキを買ってきてプレゼントしてくれるなんて!
・・・・実のところ、父が買ってくれた、ということに気付かず、母上にお礼を伝えてしまいました。
渡されたとき、もちろん、父にもお礼を伝えましたが、言い出しっぺは母だと信じて疑わなかったので。
母の顔に浮かぶ怪訝な表情を見て
「え??も、もしかして、父が?え?!ひとりで?ひとりでケーキ買ってくれたの??そんなこと、ある?43年生きてきて初めてなんじゃない?」
という結論にたどり着きましたが、たどり着いてもまだしばらくその結論を信じられずにいました。それぐらい天変地異な出来事なのです。すごいや!
でも、嬉しい。
じわじわじわじわ嬉しい誕生日ケーキです。
「絶対、写真に残しとこう!」 と思っていたのに、気が付いたら食べてしまって(私の口にする「絶対」の価値の低さが露呈してしまう。)残った半分を大事に写真に納めました。
食べてしまった空間が寂しかったので、ちびっこさんが毎日毎日、幼稚園で折って持って帰ってくる「カエルさん」を一緒に並べて写真に残しました。(我が家、カエル大国になるんじゃ。という危機に瀕しています。)
ちびっこさんは、誕生日ケーキを食べる前に夫さんから
「おかあさんにおめでとうのうた、うたってあげんと?」
と言われると
「そうだったー!」
と言って、クローゼットからピアノ絵本を持ってきて、「ハッピーバースデー」のページを開き、おもむろにピアノを弾いてくれました。
メロディを理解するのが大変なぐらい拙い演奏でしたが、これまた嬉しかった!
そして、夫さんからは夜寝る前に「私の好きなところを7つ」言ってもらいました。無理矢理。かなり抵抗されましたが、無理を通しました。
照れ屋さんなので、しょうもないことしか言ってくれませんでしたが、それも夫さんらしくて幸せでした。
うん、 思い描いていた未来とはだいぶ異なるけれど、思い描いていた未来より幸せだなぁ、と思える一日でした。
ささやかな幸せがいたるところにちりばめられている今がとても好きです。ありがとう。