のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

ことば

2008年06月29日 22時45分06秒 | 日常生活
鹿児島では、幼馴染のお姉さまの新居に泊まらせていただき、
幼馴染のお姉さまとその旦那様に鹿児島案内をお任せいたしました。
やはり、持つべきものは地元の知り合い。
そして、マメな殿方です。
幼馴染のお姉さま、さおたんのだんな様とお会いするのは3回目、
そして、鹿児島案内をお任せするのも3回目。
鹿児島に遊びに来る度にアバウトな計画しか立てていない
ものぐさ太郎なワタクシたちを呆れて放り出したりせず、
親切丁寧に鹿児島案内をしてくださる素敵なパパさんです。
今回も、到着した夜に、前回までの旅と重ならないように、
二日間の予定を立ててくださる至れり尽くせりぶり。

というわけで、今回は知覧にある特攻平和会館へ。
なぜか、小学校、中学校と平和教育、同和教育が盛んだった
学校に巡り会ってしまったため、反動がついてしまったのか
特に平和教育が苦手なワタクシ。
知らなければいけないこと、知っておかなければいけないこと
だと分かってはいても、過去の歴史を直視すること
正面から向き合うことは、心が痛くて辛すぎて、苦手です。

けれども、やはり行ってよかったな、
行くべき場所だったな、と心から思いました。
躊躇することなく、お勧めポイントとして
連れてきてくださったお兄様に心から感謝。
そして、一緒に平和会館を巡ってくれた
ちびっこ君たちにも心から感謝。

6歳のオンナノコ、あーねちゃんと、
3歳のオトコノコ、スケくんが一緒に回ってくれて
色々と質問をしてくれたから
ワタクシがいかに戦争について、そして平和について
無知なのかをまざまざと思い知らされました。
3歳のスケくんに
「飛行機で飛んでいったお兄さん達が
 なんで死んでしまったのか」
「なんで、お兄さん達が手紙をいっぱい書いているのか」
「飛行機が飛んでいって、何にぶつかったのか
 どうやって死んだのか」
を説明しながら、シンプルな言葉で伝えることほど
難しいことはないことも実感しました。

一日目の夜が終わるとき、スケ君が
ワタクシの手に小さな小さな手を重ねて言いました。
「おにいさんたち、いっぱいしんでたね。
 しんだら、おいしいもの たべられなくて かわいそうだね。
 すけ、しぬのは やだ。」

うん。
大切なことはすっごくシンプルだよね。
その思い、ずっと大切にしてね。
私も大切にするよ。

どんなに小さな子でも、一生懸命伝えれば
気持ちも言いたいことも必ず伝わるんだってことを
今回の旅で、ちびっこふたりに教わりました。
この3日間、握りっぱなしだった小さな手の感触が
もう既に懐かしくてたまりません。

DNAの威力

2008年06月29日 18時06分53秒 | 日常生活
旅行中、道の段差に気付かず、またもや盛大にこけました。
しかし、こけることなんて、慣れっこなのです。
ワタクシの膝小僧なんて、小学生のちびっこ並みに
かさぶただらけなのです。
ある雑誌によると、これからの季節、女性は膝や肘のお手入れ必須なんだとか。
・・・お手入れ以前の問題で荒れ放題なんですけど。

そういうわけで、どんなに派手にこけようとも、あまり動揺しないワタクシは、
なんなら傍で動揺している友人に、
「大丈夫だから。」
と、余裕の笑顔で穏やかに、かつ優雅に言ってのけることもできます。

しかし、今回のワタクシには、そんな余裕が全くありませんでした。
こけた瞬間、大慌てで状況を確認するワタクシ。

しょ、焼酎は無事かー!?

自分の膝小僧より先に、焼酎の心配。
焼酎の無事を確認後、自分の膝の無事も確認。

すべてを確認後、自らの中に流れる酒呑みの血をひしひしと実感しました。

鹿児島スイッチ

2008年06月27日 18時08分51秒 | 日常生活
幼馴染みに誘われて、週末は鹿児島で過ごすことになりました。

目的は、豚や白熊です。
黒砂糖やさつまいもも楽しみたい。


「行きたいところを調べておくように」
と、幼馴染みに厳命されていたというのに
気が付けば、「食べたいもの」しか決まっていません。

次の旅行こそ、計画的に。

オチケン!/大倉崇裕

2008年06月26日 00時00分38秒 | 読書歴
47.オチケン/大倉崇裕
■ストーリ
 大学に入学して早々、廃部の危機に瀕した落語研究会に入部する
 はめになった越智健一。勝手な先輩たちに振り回され、ろくに
 授業も出られず、そのうえキャンパスで奇妙な事件が起きて。
 中篇2篇を収録した連作落語ミステリー。

■感想 ☆☆☆
 小学校時代、何を思ったのか「日本の落語集」や「日本の笑い話」
 を借りては読んでいたものの、最近は北村薫さんの「円紫師匠と
 私」シリーズ以外では、めっきり落語に触れることがなくなった。
 そんな状況だからこそ、最近の落語ブームは、落語に触れる
 機会を増やしてくれて、素直に嬉しい。

 大倉さんは北村さんと同じく、最近の落語ブームの前から
 落語とミステリーを関連付けた作品を書き続けていた作家さんだ。
 そんな大倉さんが「ヤングアダルトミステリー」として
 若者向け、そして落語初心者向けに出した作品。
 落語の入門書も兼ねているらしく、登場する落語は「寿限無」や
 「時そば」「長屋の花見」「どうらんの幸助」など、有名どころ
 ばかり。タイトルを聞いて知らないと思った人も、話を聞くと
 「聞いたことがある。」と思う人が多いのではないかと
 思われるセレクトだ。
 そんな「聞いたことがある」落語と、日常のちょっとした謎を
 絡めて、落語をより一層身近なものにしていく。

 頭が疲れて、小難しいものは読みたくないな、というときに
 お勧め。さくさく読めて、くすりと笑えて、読み終わった後に
 元気になる。そんな作品だ。
 正体不明の岸先輩は、倉知淳さんの猫丸先輩を思い出させる
 飄々とした人柄で魅力的。けれども、猫丸先輩ほど常識がない
 人物ではなく、人間味や温かみを感じさせる。
 ぜひ、シリーズ化してほしい。

 巻末の落語とミステリーに関するエッセイも面白かった。

ブラフマンの埋葬/小川洋子

2008年06月25日 22時42分15秒 | 読書歴
46.ブラフマンの埋葬/小川洋子
■ストーリ
 「夏のはじめのある日、ブラフマンが僕の元にやってきた。」
 夏のはじめのある日、ブラフマンが僕の元にやってきた。
 あたたかくて、せつなくて、いとおしい。
 こころの奥に届く忘れられない物語。

■感想 ☆☆*
 夏のある日にやってきたブラフマンの正体は、最後まで
 はっきりとは分からない。おそらく想像上の産物。
 けれども、ブラフマンの動きや挙動に関する描写が詳しく、
 具体的な姿は分からないのに、いつの間にか、その姿を
 愛らしく思えるようになる。
 自分を助けてくれた主人公に、計算とは無関係のひたむきな愛情を
 注ぎ続けるブラフマンを暖かい気持ちで見守りながら読み進めた。

 ストーリ自体は、淡々と進む。
 特に大きな事件はなく、夏の始まりから終わりまで、
 ブラフマンが主人公のところに来て、そして逝ってしまうまでを
 主人公とブラフマンの関わりを中心に描く。待っているのは、
 タイトルからも分かる結末。
 どこの国でのことなのか、いつの時代のことなのかも
 判然としない世界で待ち受ける結末は、ノスタルジックな
 風景画を見たときのような、寂しい気持ちを思い出させる。

若さとでかさの関係性

2008年06月23日 21時49分32秒 | 日常生活
土曜日は、高校の全体同窓会でした。
名ばかりではあるものの、実は同窓会の役員をつとめているため、
開始時刻の4時間も前に家を出発して会場に向かいました。

今年はローカル局でアナウンサーとして活躍している後輩が
総会の司会を務めてくださるとあって、
先輩たちは若干、いえ、明らかに興奮気味でございました。
リハーサルを行うため、会場に向かった後輩(アナウンサー)を
見かけた先輩が興奮さめやらぬ表情でワタクシのもとに
いらっしゃいます。

「のりぞうくん!見た?見た?
 やっぱり違うばい。アナウンサーは!
 なんちゅーか、すんごい美人やし、華やかばい!!」

と一気にまくし立てた後、ワタクシの顔を見て
はっと息をのむ先輩。

「いや、のりぞう君も美人なんやけど!
 のりぞう君のほうが親しみがあるんやけど!
 でも、やっぱり華やかさが違うっちゅーか
 オーラが違うっちゅーか、格が違うっちゅーか。」

ちょっと!ちょっと!大丈夫?!
一生懸命、気を遣ってくださっているのは分かるけれども。
必死で軌道修正をしようとしてくださっているのも
伝わってくるけれども!
でも、その道、行き止まりっぽいですよー?
必死な割に言葉を選べてませんよー?
隠し切れない何かが駄々漏れですよー?

その点、その後、わざわざ後輩を見物に行った先輩は
分かりやすく、いっそ清々しさを覚える興奮振りでございました。

「のりぞうくん!見た?見た?」

美人さんの話題ですよね?まだですっ、まだですっ!
皆さんのその興奮ぶりに、ワタクシも見る前から
テンションが上がってきております。
アドレナリン放出中です。

「やっぱり、若い子は違うよー!
 おっぱいがおっきいっ!」




・・・・もしもーし?
訴えるべきとこはそこ?!

違いますからっ!
若さとでかさは何の関係もありませんからっ。
ワタクシ、5年前だって15年前だって20年前だって
でかかった記憶なんてありませんからっ。
つーか、年を重ねたからしぼんだわけじゃないっつーの!
もとから、ちっさいままだっつーの!

・・・反論すべきは、そこなのか?という問題も置いておいて。

何ゆえに、先輩がその興奮をワタクシに訴えたのか、とか
ワタクシの半径1キロ以内にいる人々みな
30代後半以上のナイスミドルばかりなのに、とか
オトコ同士のほうがこういう話題は盛り上がるだろう、とか
そういう疑問がふつふつとわいてきたのですが。
結局のところ、ワタクシも

「マジっすか!ちょっと本腰入れて見に行かなきゃ!」

と興奮してしまった辺り、先輩を責めることもできないわけです。

ちなみに、小走りで追いかけてようやくおめがねかなった
愛すべき後輩さんは、スレンダーなのに、出るとこきちんと出ていて、
笑顔も声も素敵でなおかつ知的さんという
「天はニ物どころか三物、四物ぐらい与えちゃったんじゃないの?!」
と胸倉を掴みたくなるような才色兼備さんでした。



・・・ひとつ分けてください。

D50 SHADOWZ Live!!

2008年06月23日 21時32分03秒 | 音楽鑑賞
先月に続いて、今月もD50 SHADOWZ さんのライブを
楽しむべく、姪浜駅北口近くの「オールマン」さんへ。
ワタクシにしては珍しく、4月から怒涛の勢いで
音楽と親しんでいます。音楽に浸りきっています。

今回のライブは所用を済ませてから向かったため
途中参加となってしまいました。
生憎の大雨で、朝から大丈夫かなぁと心配していましたが
案ずることもなく、屋根完備のライブハウスでは
大雨が影響することもなく。
お客様も前回以上に多く感じられるほど。
D50 SHADOWZさんたちも梅雨のジメジメを吹き飛ばすような
熱いライブを繰り広げていらっしゃいました。

途中から入ったワタクシは
若干、乗り遅れてしまったような感じがして
少しおたおたしてしまったほど、お客さんとメンバーさんの
距離が近いライブが繰り広げられていました。

幸いにも友人が一番前の席を陣取ってくれていたため
遅れて行ったにも関わらず、休憩時間に一番前をゲット。
ありがとー!純一君!

やっぱりライブは素敵!
音と近くて、音楽に包み込まれるような感覚が気持ちいい。
ボーカルさんの暖かい歌声も好き。
楽しそうに音を奏でるメンバーさんも好き。
何よりメンバーを包み込むような笑顔で
ドラムを叩く鬼平さんがとっても素敵。
鬼平さんのフリートークにも温かい人柄がにじみ出ていました。
暖かいけれど、厳しい。
音楽を愛するものとして、一バンドメンバとして、
音を聞かせようとしている他のバンドの方々の技術力には
「人に聞かせる以上は」という厳しい目線も注いでいて、
音楽への愛情を感じました。
きっと、その厳しい目線の裏には、
自分たちのバンドや奏でる音楽や自分たちの技術に対して
誇りがあるからこそ、なんだろう、と思うのです。

先月に続いてのライブ鑑賞で
少しずつ耳なじみのある曲も増えてきて、より一層、楽しめました。
とは言え、まだまだ「好きな曲」と「曲のタイトル」が
一致しないへなちょこっぷりが目立つ観客ですが。

そんなワタクシにとって、今月から始まったと思われる
ミニペーパーのサービスは大変嬉しいものでした。
A4用紙の右半分には、 D50 SHADOWZ さんのオリジナル曲の
タイトルと歌詞、左半分にはその曲のイメージで書かれた
オリジナルショートストーリが印刷されたもの。
曲に込めた思いが歌詞からもショートストーリからも伝わってきて
ライブの後も楽しむことができました。

十首目:きりぎりす・・・

2008年06月22日 01時38分27秒 | 百人一首
きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに
  衣かたしき ひとりかも寝む

■のりぞう的解釈
 こおろぎが鳴いているのが切なく聞こえてくる。
 霜が降るほど寒いこんな晩に、鳴いているこおろぎの声を
 聴きながら、ひとりで寝ているんだよ。
 こんなに切ないことはないよ。いとしいあの人に会いたいのに。

  注:文法書などまったく調べてません。
    のりぞうはこういう意味だと思ってます。
    という解釈ですので、十中八九間違ってるところや
    浅いところがあると思います。信じ過ぎませんように。

■ひとことふたことみこと
 百人一首について、最後に書いたのは2007年4月でした。
 一年以上経つなんて。時の流れというものは早いもんだ。
 見事、復活を果たした漫画家、末次由紀さんの新連載が
 百人一首をテーマとしたもので、少し興奮しております。
 ずっと、ずっと、百人一首をしたいなぁ、と思っていたけれど
 一緒に遊んでくれる友達がいるはずもなく。
 ずっと諦めていたのです。しかし、この漫画のおかげで
 妹が「久々に百人一首したいかも・・・。」と言ってくれました!
 わーい!!夏の帰省時には必ずや百人一首で遊ぶぞー!!

 というわけでひさびさの百人一首ネタ。
 この歌はワタクシが初めて「十八番にする!」と決めた札です。
 百人一首を覚えよう!と思い立ち、一首目から覚え始めたものの
 10首を覚えた辺りで飽きてしまったのです。
 最初から覚えていくことに。地道な努力が最大の苦手分野なのです。
 えーい!!こんなもん覚えてられるかー!!
 最後じゃ、最後じゃー!!
 と、ページをぱらぱらとめくっていたら、
 「きりぎりす」が目に飛び込んできました。
 変わった歌だなぁ、と目を引き、「きりぎりす」のインパクトに
 よし、これだと札を取りやすそう!これを覚えて「十八番」に
 しよう!これは一番に取れるようになろう!そう決意したのです。

 インパクトだけで選んだ歌で、意味も何も確認しなかったので
 ずっと、冬眠できなかったキリギリスの歌だと思ってました。
 小さい頃から、イソップとかグリムだとかの童話に慣れ親しんで
 きたもので、きりぎりすと聞いたら連想されるのは
 「アリとキリギリス」でしかないわけです。
 で、衣がないだとか寒いだとか言ってるので
 てっきり冬の貧乏な生活を嘆く歌かと・・・。
 (って、意味を調べてなかったので、言葉の感じで
  そういう意味だと思い込んでいたのです。
  辞書をひくって大事だよねー。)

 随分、後になってから恋の歌だったことを知って
 びっくりしました。でも、最初の思い込みとは恐ろしいもので
 未だに私がこの歌を口ずさみながら想像するのは
 積雪の中、わらぶきの一軒家。
 その中でおちぶれて、緑の体が若干くろずんでいるきりぎりすです。

 ・・・大体、この歌の中の「きりぎりす」は今の時代では
 「きりぎりす」ですらないのに。こおろぎなのに。

 あ。末次由紀さんの新作は「ちはやふる」です。
 競技カルタの面白さが伝わってくる良作ですが、
 百人一首について、まったく知らなくても面白いと思える
 ストーリーです。ぜひぜひ!

地下鉄(メトロ)に乗って/2006年日本

2008年06月22日 01時11分18秒 | 映画鑑賞
20.地下鉄(メトロ)に乗って/2006年日本
■出演
 堤真一、大沢たかお、常盤貴子、岡本綾
■ストーリ
 衣料品の営業マンの長谷部(堤真一)は、地下鉄の駅で
 父(大沢たかお)が倒れたという伝言を聞く。彼は地下道を
 歩きながら、暴君の父と口論して家を飛び出し、帰らぬ人と
 なった兄のことを思い出していた。そのとき、彼の前を亡き兄に
 似た人影がよぎる。必死で追いかけて行くとそこは、
 オリンピック景気に沸く昭和39年の東京だった。

■感想 ☆☆
 旅行中にテレビ放映されていたため、妹と一緒に鑑賞。
 見終わった後、妹とふたりで「ひどいねぇ。」と言い合いました。
 ひどい。ひどすぎる。

 映画自体は、というよりも役者さんはどなたも素敵でした。
 主要キャスト陣が「演技派」ばかりで熱演。
 特に、主人公がいろんな年代にタイムスリップするために
 タイムスリップをするたびに、いろんな年代の父親を演じていた
 大沢さんの見事さが目立ちました。姉妹二人で映画世界に入り込み
 息をころして彼の運命を見守りました。

 じゃあ、何がひどかったかって、ストーリーの救いのなさ。
 誰も救われない。
 誰も幸せになれない。
 どこまでも救いのないストーリーで、見終わった後、ひさびさに
 ずしんと落ち込みました。ずしんと落ち込んだ後、妹と一緒に
 怒っていました。

 面白かったのよ。
 映画の世界にひきこまれたのよ。
 役者さんもみな素敵だったのよ。
 だからこそ、この展開は悲しすぎる。
 せめて、一筋でもいいから「光」がほしい。

 どの登場人物も切ないお話でした。
 横暴だった父親に反発し続けている主人公も。
 戦争を体験したせいで「横暴」と見える方法でしか
 子ども達に愛情を示せなかった父親も。
 父親の本心を分かっていたのに、
 その姿をうまく息子達に伝えられないでいた母親も。
 何より、親子二代で妻子ある人を好きになってしまった
 常盤貴子と岡本綾が切なくて、切なくて。
 岡本綾さんの透き通るような美しさは、ほのかに「影」を感じさせて、
 この役にとても似合っていました。
 守ってあげたい気持ちにさせてくれるヒロイン。
 対照的に常盤さんは、強く明るくたくましく
 自分の足で立ってのける女性を力強く演じていて
 家族の前で虚勢をはっていた大沢さん演じる父親が
 彼女を必要としてしまうのも
 彼女の前でだけは弱音を吐き出せるのにも
 心から納得できました。

 なのに。この残念な気持ち。
 たしか原作も読んでるはずなんだよね。
 原作はどんな終わり方だったっけ。と思いながら
 感想を読み返したところ、原作の終わり方にも
 納得していなかったみたい。
 なるほど。こういうお話なのね。