( 仁淀川河口に近い 黒潮ラインの防潮堤ブロック。 )
今年は 自然災害が多発した年 と記憶されることでしょう。 『 自分の命 大切な人の命を守ろう ! 』
という気象庁予報官の切迫した表現が記憶に残ります。 『 異常気象、 50年に1度 100年に一度、
統計開始以来初めて、』 という表現が多くあり ました。自然災害に対する危機感が 身近に感じられた一年でした。
震度6弱以上の地震が3回ありました。新潟県では8月 40.7℃の猛暑を記録しました。5月の高温 ベストテンは
全て北海道だったというのも驚きです。フェーン現象ですね。阿蘇山 浅間山の噴火もあり 台風は10号 15号
19号など上陸した台風は5回ありました。特に台風19号は 死者・行方不明者95人 住宅全半壊 1万2千戸弱
住宅浸水 6万4千戸以上 堤防決壊は71河川140箇所にのぼりました。失われた家族、生活、仕事、住居・・・。
復興道半ばです。
今回の教訓では 美しいままの自然の川( 日本の河川の約3割 )は 水位情報もなく 雨水が簡単に 土手を越え
住宅地域へ水が流れ込み 住宅浸水 住宅破壊 逃げ遅れへとつながったことです。 全ての河川がコンクリートで
補強される必要があるのかも知れません・・? 海抜ゼロm地域の 住宅を高台に移すという困難な課題も見えて
きます。堤防造りが 次世代の命を守ることにつながる と新聞の提言にありました。防災対策として必要でも
高知の黒潮ラインのように高い堤防を徹底的に造ることが 真の解決かと思うと 正直暗い気持ちになります・・・。
TV報道では 昔多摩川辺りには 『 遊水池 』 と呼ばれる野原のような空き地が沢山有り 大水が出ても
住宅浸水までいかなかったそうです。洪水時に一時的に流水を氾濫させ 水害を軽減させる土地を言います。
ところが都心に人口が集中し 空き地にどんどん家が建つようになり堤防など造られてない河岸や低い土手
不十分な堤防から水があふれだし 大きな被害となったということです。それに比し荒川には調節池があり
又江戸川には 地下神殿と言われる首都圏外郭放水路があり この治水機能が今回 防災に役だったとあります。
今年の気温は統計開始以来 最も高温となりました。平均値より0.92℃上回り 明らかに地球温暖化の影響が
見られます。地球規模で起こる気候変動に伴う日本近海の海水温の上昇。海水温が高いと 大気に供給される
水分量が増し 日本列島に近い洋上で台風が発生したり 勢力が衰えることなく上陸し 一定勢力を保持したまま
居座って 雨雲が列島を広く覆い 広範囲に記録的な豪雨を降らせることになりました。 ( 続く )
砂浜一杯に置かれた 波消しブロック。
所々にある砦のような 見張り台。 安全を守る為に作られているのは分かります。
仁淀川大橋 一級河川なので 河川敷( 遊水池 調節池)が広い・・。
仁淀川河口にある自然石を使った堤防 或いは堰(せき)というべきか・・? 中村哲さんがとった手法です。
左側が河口、 右側が住宅地とか 温室ハウスがある。 所々に排水樋管。住宅地からの水を流している。
これが遊水池 普段は畑として使われるが 増水した時はこの平地に増水した水を溜める。
今堤防を修復している。
赤い看板までは水を溜めて 住宅地などへの増水を防ぐ・・。
田の裏排水桶管 という文字が見える。仁淀川の本流はこの写真ではずうっと奥の方です。
水量を調節する 水門。
住宅地はゼロメートル地帯なので 家は石垣やブロックで でかさ上げされている。
農家は立派な家が多い。
仁淀川を改修した時の記念碑。
『 水禍 』 とう文字が見える。 何度も仁淀川が増水したことが分かる・・・。