ジミーの自然ブログ (Jimmy's Nature blog )

花の美しさ 自然の素晴らしさを 伝えたい。 

  五穀豊穣をもたらす穀雨(こくう)、 春の花が真っ盛りです。

2017年04月22日 | 自然 花 写真

( 高知は 八重桜の季節となっています。)


1972年(昭和47年)ローマクラブが 『 成長の限界 』 という報告書を出しました。世の中高度
成長期のただ中で 私なども外国行きを目指して英会話など勉強している頃でした。勿論この報告書を
読んだのは ずっと後でしたが もうこの頃 水俣病始め 4大公害病がマスコミで騒がれ 公害国会
環境庁設置 自然環境保全法制定など 国民の環境への関心も高まっていました。

そんな時 「 人類と自然環境の関係は既に緊迫した関係にあり 更に悪化するだろう。その結果は
人口と工業力のかなり突然の制御不能な減少だろう。 その結末を望まないならば 出来るだけ早い
行動が必要・・。」 100年以内に成長は限界に達するとローマクラブが警告をしました。

あれから 40年以上経過しました。「 豊かな土壌 淡水などの再生可能な資源を酷使 化石燃料・鉱物
などの再生不可能な資源の減少 地球の生物生産力をオーバーして消費が進み このままでは 「1972年の
予測」に近い形で進行し 気温の上昇を2℃以内に留めることは難しい。人類は衰退への長い道のりを歩んで
おり 地球の未来は明るくない。」 と 『成長の限界』の著者の一人が「 2052 」 という未来予測の書で
警告しています。

日本の温室効果ガスの総排出量の95%は二酸化炭素(CO²)です。CO²濃度の上昇原因は産業革命以降の
石炭 石油 天然ガスなど化石燃料の大量消費です。化石燃料は工業活動の動力燃料や自動車 航空機など
輸送機器のエネルギー 又発電燃料として大量消費されてきました。この化石燃料の依存を低減させ 太陽光
など再生可能エネルギーなど エネルギーの低炭素化を図ることが緊急の課題です。原子力は低炭素エネルギー
ですが 安全性の確保が大前提です。又エネルギー利用段階では効率化(省エネ)が求められます。
海洋や森林はCO²を大量に吸収していますので 健全な森林の整備、保安林の管理なども 大切です。

人々は物質的な繁栄を求めて 1760年代産業革命が始まりました。地球から多くの資源を取り出し 技術開発を
加速させ 先進工業国は高い経済成長を成し遂げました。一方で環境負荷となる工業廃水 廃棄物の急増 大気
汚染など各地で公害問題を発生させました。 
1962年には アメリカのレイチェル・カーソンが 『 沈黙の春 』 を著し 農薬による健康被害や生態系の
影響を告発しました。環境問題への世界的な取り組みも進んでいます。1972年 国連は初の地球環境に関する
国際会議をストックホルムで開き 「 かけがえのない地球を 」 をテーマに人間環境宣言が採択されました。
その実施機関として 国連環境計画が設立され 1972年は 世界規模で環境問題が議論される
最初の年となりました。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は以前も紹介しましたが 国連の組織で各国の代表や世界の研究者
専門家の参加のもと 最新の科学的・技術的・社会経済的な知見を集め 地球の客観的な評価を行って
います。最新の第五次評価報告書(2014年)では最近の132年で 世界の平均地上気温は0.85度上昇した事、
海面は水温上昇に基づいて この110年で19mm上昇した事。 その上昇率はこの二千年の平均より高かった。
海洋は人為起源のCO²の約30%を吸収して 海洋酸性化を引き起こしている。今世紀末の平均気温は0.3℃
~4.8℃の範囲。海面上昇は0.26~0.82mの範囲(幾つかのシナリオがあり 対策の程度により異なる。)
と予測しています。

IPCCは世界の気温上昇による 予測されるリスクを 次のようにあげています。
1 海面上昇 沿岸での高潮被害。 沿岸の低地や小島嶼国で 生計崩壊 健康被害 死亡
2 大都市部の洪水被害      大都市部の人々が 深刻な健康被害 生計崩壊のリスク
3 極端な気象によるインフラの機能停止 電気 水道 医療 緊急サービス等の機能停止 
4 熱波による都市部脆弱層のリスク 極端に暑い期間 都市住民 野外労働者に死亡 健康障害
5 気温上昇 干ばつによる食料不足 特に貧しい人々への影響 食料システムが崩壊するリスク
6 水資源不足 農業生産減少リスク 半乾燥地域での 小規模農民、牧畜民の生計が失われる
7 沿岸海域生計リスク 海洋生態系の損失 熱帯、北極圏において生計、生物多様性が失われる危険性    


IPCCは 気候変動を緩和させ 今世紀末気温上昇を2℃未満に抑える道筋があり その為に 2050年に
温室効果ガスを2010年比で 40~70%減らし 今世紀末迄にほぼゼロにする必要があると分析している。
パリ協定は第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で2015年12月に採択された国際的合意で
2020年以降の地球温暖化対策を定めており 2016年11月現在110ヶ国が批准している。1997年採択された
京都議定書以来の国際的枠組みです。議長国であるフランス外相は 『 地球温暖化を低減させるという
目標で 歴史的な転換点である』 と述べています。

世界の平均気温は右肩上がりで この百数十年上がり続けています。最近の3年毎年最高記録を更新して
います。既に異常気象が頻発し 被害も明らかになっています。今後世界が厳しい対策を取らなければ 
地球の平均気温は2100年で 最大4.8℃上昇します。

このパリ協定は 世界のCO²排出の4割以上を占めるアメリカと中国が揃って協定を締結し 発効への動きを
加速しました。ようやく足並みが揃い 世界が地球温暖化防止へ努める体制が出来上がってきました。
参加国は削減目標を5年毎に見直し 国連に報告することになっています。しかしこのような国際的枠組み
からアメリカのトランプ政権が離脱する意向を示し 環境長官に懐疑派が就任するなど反対の動きが出てきました・・。
環境を守る動きが経済を弱め 競争を弱め アメリカ第一主義にそぐわないというのです。
一国のこのような動きに他国が影響され 保護主義 自国優先の政治家が目立ってきています。
国連やEUなど第二次大戦の反省から生まれた連帯的な組織が弱まりつつあります。世界の長期的安定と
平和実現 地球環境を全ての国家が協力して 解決していく考え方が失われ 自国さえよければ 世界など
どうなってもいいというような利己主義な思いが力を持ち 世界はバラバラな不安定な状況に陥ります。

地球には本来国境はありません。世界の気象は 太陽からの熱エネルギー 地球の大気 海水の循環などに
よって変化します。北極圏の寒波がヨーロッパ アジア アメリカの大地に様々な影響を与えます。中国の
黄砂も大気汚染も 日本海を越えて 日本に影響を与えます。チェルノブイリの放射能汚染はヨーロッパ全体に
広がりました。東日本大震災のゴミは太平洋を流れて カナダ アメリカの海岸に流れ着きます。
自国の利益のみ考えていては 世界全体が被る経済損失は世界のGDPの20%にも達すると警告されています。
( スターンレビュー 英国 2006 )一度壊せば 二度と戻すことが出来ない状況に陥る前に 
地球システムを守る為 国際社会がどのように結束し 行動するかが問われています。

蜂はお花のなかに お花はお庭のなかに お庭は土塀のなかに 土塀は町のなかに 
町は日本のなかに 日本は世界のなかに 世界は神さまのなかに 
そうして そうして 神さまは 小ちゃな蜂のなかにーー  金子みすず 「 蜂と神さま 」



ツツジが勢いよく 満開へ !




芝桜も満開へ。 富士五湖の芝桜祭りも 始まる・・?


浪花茨(なにわいばら)も咲き出す。 バラのようにも見えます。


白い山吹。 黄色い山吹も咲いています。


藤の花も咲き出す。うれしいですね。


羽衣ジャスミン


一初 (いちはつ)。 アヤメ類では一番早く咲き出すので こんな名前がついた・・?


紫蘭(シラン) 4月中旬からあちこちで咲き出します。


白詰草(しろつめくさ) 牧草として 植えられています。 マレに四つ葉のクローバーがあります。 


小手毬(こでまり) 小さな手まりのように 花が集まって咲きます。


蜆花(しじみばな) つぶつぶの小さな花が一杯咲きます。


牡丹(ぼたん)は やはり花の女王 !?


近くの家で チューリップも花盛り。 春爛漫なので 花だけの紹介も考えています。2~3日後・・。


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1 コメント

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ノンタイトル (けいじいさん)
2017-04-22 17:03:38
先ほど、懐古園から戻りました。 丁度、今が桜🌸満開で、有料駐車場も満杯で、見物人も多く、観光バスも何台か来ていました
。 桜は満開で、春来たれりではありますが、 此方小諸市は朝方の温度は低くなり、市役所や、農協からは、霜注意報も出ています。 例年通りですが、専業農家の人は、5月の連休明け迄は気が許せないようです。
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