「よろしくお願いいたしまーす」なぞと、やたらにぎやかな夏。
「政権選択」だの「責任」だのと、大騒ぎでございます。
それぞれの大将は、麻生さんに鳩山さん。
旅立った金大中氏に比べれば、覚悟とか思想が見えにくい。
うーむ…
ただ、それでも鳩山さんは少し変わってきたかな。
1996年の初めての小選挙区選挙の際、彼、遊説にやってきた。
正直言って、存在感は希薄だったなあ、土井たか子なんかに比べると。
目に光がなく、ただ、穴が開いているって感じ。
何を考えているのかわからないってイメージで、
仲間内では「ネコ山」って呼んでいた。
その後、2001年ごろ。
彼、新橋で居酒屋をオープンさせたんだよね。
まあ、金持ちの戯れ事って感じもあったけど、彼なりのアピールだったんでしょう。
めちゃくちゃ安いこともあって、私も、同業者や民主党関係者とよく繰り出しました。
一度は鳩山さんも店にいて、われわれにお酌をしてくれた。
「地方組織は、『組織』の体をなしてませんよ」なぞと悪態をつく私たちに、
「大いに反省をしなくてはなりません」なぞと答えてたっけ。
感じは悪くありませんでした。
「ネコ山」から「いい人」に昇格した当時でありました。
で、現在。
金大中氏ほどの凄みは望むべくもありませんが、
それでも存在感は増してきた感じがありますね。
まあ、権力の修羅場をずっとくぐってきたんだもんね。
自民よりもむしろ激しい権力闘争があったわけだし。
さあ、どんな審判が下るのか。
そして、どんな政治が実現するのか。
かなり楽しみだよね。
で、激戦の夏。
ブランドに頼って入られません。
「変化」を求める風が吹いた時、むしろブランドが足かせだったりする。
宮沢、竹下、橋本。
それぞれの「王国」も揺らいでいる。
これも1996年になるんだけど、
小選挙区制導入で、「大物、走る」ってベクトルの仕事をしました。
若かりし私は何のノウハウもなく、
「えいっ、ままよ」とばかり、宮沢喜一氏に直当たり。
各方面に叱られたのはもちろんですが、
それよりも小柄な宮沢氏の「迫力」にたじろいだ記憶が強く残ってますな。
お三方も故人。
当時はまだ、「ひょっとして苦戦するかも」ってレベルだったけど、
今回はもう白兵戦。
有権者は学習してます。
候補者も学習しなければなりません。
旧態依然のやり方では生き残れないことを、さてどれだけ分かっているのかしら。
一番大事なのは、「考えること」。
思考停止に陥らず、前例にとらわれず。
こと選挙に限らず、考えることは何よりも大切じゃないかな。
俺もじっくり考えようと思います。