迷える羊のメモ帳

こんな言葉 あんな花に癒されて生きる

メモ帳145ページ目 海に思う       

2011-09-19 08:29:55 | 日記

最近ギラリーで海の写真の投稿をよく目にする。
あの大海原と果てしなく続く地平線、真っ青な海の色、そして磯の香りまで
魅力がある。唯見ているだけで、心が落ち着いてくる。
私は海とは無縁な土地で生まれ育ったせいか、海に対する憧れが強かった。

大人になったら素敵な彼氏と手をつないで浜辺を散歩したい、オープンカー
で海岸線を何処までもドライブしたい、真夏の海原を泳ぎまわって全身海の
色に染まりたい、なんてロマンチックな事ばかり考えていた頃もあった。

夢去りし今振り返ると情けないというより大笑いしてしまう。
家族を作らなかった私は、手をつなぐ相手はいないし、23歳から車を運転して
いるが隣はいつも空席だった、おまけに45歳になって4泳法を覚えたが海で泳
ぐチャンスはこなかった。人生とはこんなものかと思いつつ、あとは残された
命の永らえ方を学ぶしかないのか・・と羊に問うが迷える羊からの答えは無い。

誰でも広々とした大海原、真っ青な水、打ち寄せる白波、足裏をくすぐる砂の
感触は忘れがたい思い出になっているが、今年の東北の海は思い出すには
辛すぎる。あの日、多くの尊い命を飲み込んでいった海に向かって、何万人の
人達が家族を返して、父を母を、わが子を返してと叫んだ事だろうかと思うと
切なくなる。
穏かな海がもたらす幸福、牙をむいた海の恐怖は背中合わせの関係にある
ようだ。今年の東北の海は涙色であるとしても、少しずつではあるが、復興さ
れつつあり、再び昔の海の色が必ず戻って来ると信じ、希望を持ち続けて欲し
いもです。
CDデッキに「誰もいない海」を挿入した、爽やかな声が流れてきたが、この曲
って、こんなに淋しい歌詞だったのかと改めて聴き入った。

今はもう秋 誰もいない海      
知らん顔して人がゆきすぎても          
わたしは忘れない
海に約束したから          
つらくても つらくても
死にはしないと

今はもう秋 誰もいない海
たったひとつの 夢が破れても
わたしは忘れない
砂に約束したから
淋しくても 淋しくても
死にはしないと

今年は残暑が厳しく、今はもう秋・・なのに今日も暑い予報である。




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4 コメント

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秋ですね~ (じじ)
2011-09-19 19:11:29
札幌の今日の最高気温は16度、
肌寒い一日でした。

透き通る やわらかな声 テンポ

何とも言えない詩の内容ですね。

つらくても淋しくても生きる。

寺山修二の詩の中に、淋しいって
二本の木が 寄り添って涙ぐむ とありました。

センチな秋と食欲の秋^^
返信する
ちょっと・・・ (かをる)
2011-09-20 00:21:34
ちょっとググっと来たブログでした。
さみしくなりましたよ~

もう寝よ~っと!
おやすみなさい
返信する
涼しくなりました (迷える羊)
2011-09-21 20:04:47
じじさん コメ有難う
秋の夜長は、なんとなく物思いにふけったり
静かな音楽を聴いたりとセンチメンタルな
気持ちになりますね・・たま~にはいいんじゃ
ないの・・?
返信する
Unknown (迷える羊)
2011-09-21 20:14:15
かをるさん 有難う

大津波のあの真っ黒い波が迫ってくる
画像は忘れられません。

海の美しさが豹変した一瞬でした。

おやすみなさい(-_-)zzz
返信する

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