Viedel/KukiHairDesign/ヴィーデル/クキヘアデザイン 四条烏丸 美容室

ヴィーデルは四条烏丸の美容室です。フランス仕込みの技術 ナチュラルで優しく ふんわりとしたヘアスタイル

バーバー

2008-10-29 12:56:17 | 映画
髪形を変えるように、ほんのちょっと人生を変えてみたい。ちょっと夢を見た軽い気持ちの恐喝が取り返しの付かない悪夢の始まりだった。
「コーエン兄弟の作品をジャンル分けすることは出来ない。コーエン兄弟の作品はコーエン兄弟の作品なのだ。」というのを読んだことがある。どれもこれもが簡単に説明できる代物ではなく、結局はただ「コーエン兄弟なんだよ」と言うしかなくなる。全体的には冷めている。そしてお話は暗い。
初の試みとなるモノクロ作品。それなりの重要な意味があってのこと?単に40年代チックに映すための手法ではなく、この「鮮やかな白黒」が、主人公の内面を色濃く反映させてしまう。何もかもを、モノクロの映像が完璧に映し出している。








まるで、映像そのものが演技をしているようで。話はやりきれない。手に負えない。、ただ無表情で、やりっぱなしで自分はエンディングでは電気椅子へ向かってしまった。
「苦しみを与えた人には悪いが、悔いは何もない。何一つ。床屋だったことを悔いたことはある。」
「この世界の先に何があるのか。恐ろしくはない。霧が晴れるように何か答えが見つかるだろう。ドリスにも会えるかも。そこでなら彼女に言える。この世の言葉では言い表せないことを・・・。」
最後のシーンの主人公の顔からは、彼の言う通り、自らが辿った「ボタンを掛け違えた」道を悔やむ様子は見られない。彼はもはや、「そこ」にはいなかったんだ。

ただ、スカーレット・ヨハンソンが見たいだけで見た映画なのに、なんか重すぎたし鮮烈だった。ますますコーエン兄弟の映画から目が離せない。