
表皮には艶やかな色彩と模様が彩られ、その動きは常軌を逸したスローモーション。
かと思えば、瞬時に獲物へ飛びかかり毒牙を突き立てる。
「ドライヴ」から2年、期待して見に行った映画は怪作でした。
舞台は全編に渡りタイ・バンコク。
主人公は兄が惨殺されたことを知る。
仇を打とうと動き出すが、事件の背後には現地の住人を畏れさせる人物の姿があった。
残忍な復讐が始まるかと思えば、描かれるのは容赦なき“返り討ち”。
謎の人物は己があらゆる価値概念の主張者。
相手をマイルールで悪と決めると、背後から刀を抜き、無慈悲に一刀両断してしまう。
まさに怒れる神のごとき存在。
主人公がファイティングポーズを構えてみても、彼の前ではあまりに無力。
ただひれ伏すしか術がなくなってしまう。
オンリーゴッドと対峙するというのは、かくも暴力性と屍、赤と青のネオンが深層心理に傷跡を残す。
逆らえないかもと解って居ながらにして、ナントカして普遍の神に抗おうとする。
限界を超えた創造性が、稀なる妖気をもたらす。
賛否両論な映画でしょう。