80年代のアクション映画にどっぷり浴してきたファンにとって、このシリーズはまさにオールスター感謝祭。とりわけ囚人移送列車の襲撃シーンとともに幕を開ける本作は、新たにウェズリー・スナイプス、メル・ギブソン、アントニオ・バンデラス、ハリソン・フォードといった豪華な面々を惜しげもなく投入。
またスタローンならでわ、役者の実生活に含みを持たせた台詞をはかすところ。
懐が大きい。
今回の「消耗品」軍団は任務遂行中に宿敵の返り討ちに遭い、あえなくメンバーが重傷を負う。
責任を感じ、もう若くない仲間たちが無惨に殺される姿は見たくないとチームの解散を宣言。
代わりに腕の立つ若手のリクルートに着手しはじめる。
つまるところ、彼らの前に立ちはだかった最大の壁は「老い」そして「世代交代」。
荒削りなアクションシーンを通じて、親子ほど歳の離れた新旧メンバー12人を豪快に突き動かし、そのキャラひとつひとつに強烈な個性を刻み込む。
出演するレジェンドから若手までアクション俳優そのものが、ある意味、ハリウッドにおける「消耗品」という見方も成り立つ。
面白さは物語と現実をオーバーラップさせ、「消耗品」の生き様を存分に味わえるところ。
勢いはクライマックスに向けて加速。
老いも若きも全員が死力を尽くす。
アドレナリン大噴出の銃撃戦のノリ。
荒唐無稽さ。
火薬の量。
これぞ80年代アクション。
しかし、特別養護老人ホーム的な感じはぬぐえないかも....