ある人物が持つ思想信条、国籍、人種等の背景を理由に排斥しようとする不寛容な国家や社会傾向に対して。
そして軍やその上に君臨する政治家達の私利私欲に満ちた愚かな時代を繰り返してはならないという強い意思表示を感じさせる。
しかし何年経とうとも業は受け継がれているのが現実。
芸能事務所、政治家、はたまた個人までも自分さえ良ければ他所他人に迷惑を掛けている事さえも厭わない、現代の日本においても散見されている事実でもある
学者として机上の論理を具現化し現実のモノとして生み出す功績、ましてやそれが争いを治められる特効薬となりうるので有ればと、思いを馳せていたはず。
なぜ善と悪が対等なのか?本当に善だけでは世の中が成り立たないのか?禅問答のような問いかけ。
戦前、戦中、戦後、そして戦後10年20年、オッペンハイマー自身が見た視点、オッペンハイマーを客観的に見た視点、時代のシャッフルで事の成り行きを、心の葛藤をドラマチックに演出する。
古事の引用句からも、そんな永遠のテーマをこの映画に垣間見た。
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