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あしたのジョー

2011-02-13 09:28:01 | 映画
ハーモニカの音が流れる、泪橋の向こうに広がる昭和のドヤ街を写しながらかの名曲、寺山修司作詞の聞き慣れた主題歌「ばんばんっ、チャ~。ばんばんっ、チャ~(チョット表現が貧困かな?)」が流れてくる。
それだけで何故か身震いがした。
でもこの音楽はこの一度きり、残念だ~。
ジョーといえばコレなのに。
今まで強いボクサーが出てきた際には「○△のジョー」と比喩されていた。
始まりは1967年、西暦で表現するとつながっているから実感が涌かないので、この場合はやはり昭和42年。
ボクと同じ年齢分も読み継がれてきた“誰もが知っている”傑作漫画の実写映画化だけに仕上がりを危惧していたが、ましてや主役はジャニーズの山P。
それが、なかなかどうして、矢吹丈(山下智久)や力石徹(伊勢谷友介)や丹下段平(香川照之)といった愛すべきキャラクターたちが見事に躍動していて、血湧き肉躍る傑作アクションになっている。
成功の要因その1は、ボクシングシーンの生々しさだ。
特にジョー役の山下も、力石役の伊勢谷も極限まで肉体をそぎ落とし(体脂肪率は5%?)、「躍動する肉体」を見せつけてくれる。
成功の要因その2は、「ピンポン」の曽利文彦監督によるCG演出の巧みさ。
ジョーの必殺技「クロスカウンター」の描写がいい。
血しぶきや汗の体液的な感覚、パンチを食らったボクサーの顔のゆがみは見事にまでCGで表現されていた、さすが映画ならでは、だ。
リアルさの追求というより、漫画のコマ割りが巨大なスクリーンに映し出される歓びを味わえる。
成功の要因その3は、キャラクター造型のうまさだ。山下はいつものドラマ同様に、ジョーのクールさを醸し出している。
だが、ドラマ部分が面白く転がっているのは力石や段平といったサブキャラが立っているから。
伊勢谷や香川の演技の賜物だろう。
正直な感想、ココまでのできばえだとは思っても見なかった。
変な話感動した。
多分、自分もナンチャッテでは有るが、格闘技に打ち込んでいるからかな~。実際はそんなレベルでもないぐらいに恥ずかしい話ですが....
チョット今年の邦画ランキングが上位に食い込みそうなできばえの作品です。
これなら、男は必ず見るべし。そう思う。
この出来映えならば、後編も見たい。
ジョーが真っ白くなるまでつき合ってみたい!


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