
東西冷戦が氷解する直前のベルリン。
主人公はMI6のミッションを遂行する諜報員。
目的は消えたスパイリストの奪還。
今やデジタルツールに主流の世の中、ジェームズ・ボンドは例外として、人間の肉体そのものが機能する場所を失った時代に、これ程スパイアクションに適した時代設定はない。
ポイントはその諜報員が女性。
世界中で暗躍するスパイの名が記されたリストを奪い返すため、ヒロインがこれから崩れゆく壁に隔てられた東西ベルリンを往き来する。
信用できないMI6支部員、KGBやフランスの諜報機関、そしてCIAまで。
誰が味方で誰が敵か。
当時のベルリンのウォールペイント、原色のネオン、ディスコ、シャンデリアや裸婦像が配置されたバー、そして時代のBGM、そんなデカダンな時代。
最近何かとセクハラプロデューサーで話題の男社会。
そんなハリウッドでアクション女優として機能し続けるシャーリーズ・セロンならではの作品。