先日紹介したタヌキの親子のうち、
毛が抜けたタヌキに再び会いました。
体毛は顔周りに僅か少し残るだけの無残な姿です。
5mの距離まで近寄れました。
調べたところ疥癬症(かいせんしょう)にかかったと思われます。
これはヒゼンダニというダニに感染することで起こり、
感染するとひどいかゆみを起こし、
かきむしるため脱毛しガサガサな象のような皮膚になってしまいます。
ヒゼンダニは皮膚の角質にトンネルをつくり、そこに産卵します。
孵化した幼虫もまたトンネルをつくって寄生し、全身へ広がっていくとのこと。
捕獲して治療してやりたいと思うのが人情だが、
獣医学会によれば野生の動物であるなら、
元々免疫力が弱かった訳で自然の摂理に任せるのが妥当とのこと。
ダニが移る可能性があるためイヌやネコのペットを近づかせないことで、
勿論人が素手で触るのも厳禁です。
旭山動物園の獣医師先生が対処法等の疑問に答えています。
疥癬症にかかったタヌキは、
その痒みと毛が抜けることで体温調節ができない事などの理由で、
どんどん衰弱していきやがて死んでしまう事が多いようです。
この凍てつく寒空のもと動物たちも必死に生きているんだな。
< 毛無き狸や凍てつくとも生けとし >