庶民の生活困窮を他所に、元祖・蟹工船(麻生財閥)の御曹司が、毎日酒びたりと成金自慢に浸っているのは、一体どんな所だろうか、一度見に行って来てやろう―という、単にただそれだけの企画に対して、
(1)渋谷署警察官との事前打ち合わせ@ハチ公前(YouTube)
警察との打ち合わせも平和裏に済ませたにも関わらず・・・。
(2)10/26 麻生邸宅見学に向かおうとしたら逮捕(同上)
天下の公道を歩き始めたと思うまもなく、いきなり逮捕。
(3)10/26 渋谷、逮捕前に打ち合わせするデカ(同上)
私服刑事が最初から付け狙っていて、いきなり襲い掛かってきたのが分かる。
その様な、謂わば警官が自分で転んでおいて公務執行妨害罪をでっち上げる「転び公妨」とも言うべき実態であったにも関わらず、
>「麻生太郎首相の自宅を見に行こう」と呼び掛け、無届けでデモ行進を行ったなどとして、警視庁公安部と渋谷署は26日、東京都公安条例違反と公務執行妨害の現行犯で、氏名不詳の男3人を逮捕した。
>40歳ぐらいの男2人はデモの際、警察官の体を引っ張るなどして、公務の執行を妨害した。(時事通信、2008/10/26-20:55)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200810/2008102600184
と、平気で事実を捏造するマスコミ。この国の人権侵害は、こういう形で巧妙に行われている。幾ら「民主国家でござい」と偽装していても、実際にやっている事は北朝鮮辺りのそれと全く変わらない。
以下、少し遅くなってしまいましたが、「麻生でてこい!!リアリティツアー救援会ブログ」から転載。
-------------------------------------------------
フリーター全般労組執行委声明
不当逮捕への抗議と62億円の豪邸の持ち主への要求
フリーター全般労働組合は、10月26日、渋谷で、反戦と抵抗の祭〈フェスタ〉2008のプレ企画であるイベント、麻生太郎邸拝見「リアリティ・ツアー」に麻生太郎首相への団体交渉申し入れ書を携えて参加しました。
この「ツアー」、社会の「貧困」「格差」を解決すべき人物が、私たちとどれだけかけ離れた暮らしをしているのかをこの目で見て実感する、誰もが歩くことができる公道を、渋谷駅頭から麻生邸の前まで歩きながら、その土地だけで62億ともいわれる豪邸をくっきり目に焼き付けて帰る、という趣旨のものでした。
フリーター全般労働組合が麻生首相に団体交渉の申し入れをしたのは、私たちが日々取り組んでいる不安定雇用で働く人たちや失業者の労働や生活の問題が、個別企業を相手にするだけではらちがあかず、格差と貧困を放置し拡大させた国にものを言わないと解決しないと考えたからです。
私たちは、日々、アルバイトをクビになって生活が立ちゆかなくなった、有期雇用で雇い止めされた、残業代が支払われない、社会保険に加入させてもらえない、仕事中にケガをしても自費での治療を強要された、偽装請負や多重派遣で働かされ、複数の会社から給料のピンハネをされている――といった相談を受けては、睡眠時間を削り自分の稼ぎを減らしながら懸命に会社との交渉に走り回っています。それでも不安定雇用で働く人の相談は途絶えることがありません。
日雇い派遣の問題も、違法を繰り返した最大手の2社は廃業することになりましたが、管轄する厚生労働省は、長く違法状態を放置し、廃業により仕事や住居を失った日雇い派遣労働者に有効な手をさしのべることはありませんでした。そもそも日雇い派遣がこれだけ拡大したのは、派遣法の規制緩和を繰り返し、派遣可能業務を原則自由化したために、直接雇用のアルバイト、日雇い仕事の雇用が侵食されたからです。
一方で、小泉、福田首相に引き続き、麻生首相は、インド洋での給油活動を含む「対テロ戦争」に莫大な税金を投入しながら、世界規模で人が生きる基盤を壊しています。政権与党は、税制を大企業や高所得者に有利なように変え続けてきました。
金持ちが優遇され、それ以外の人たちの生活がどんどん不安定にさせられるなかで、格差社会の頂上にいて、莫大な資産を持ち、私たちとかけ離れた「金銭感覚」を持つ麻生首相に、直接、私たちの置かれている格差と貧困の問題を説明し、政策の変更を訴えよう。私たちはそう考えながら、渋谷駅から麻生邸に向けて歩道をゆっくり移動していました。拡声器も使わず、隣の参加者と肉声で談笑しながら。参加者はおよそ50人ほどでした。
午後3時、渋谷駅ハチ公前に集まった50人の前にあらわれた渋谷警察署警備課は、麻生邸の規制区域に近づいたら「5名ずつならば通す」旨を向こうから連絡してきました。私たちはそれを踏まえた上で平穏に歩いていました。そして、その直後のことです。道玄坂下に私たちがさしかかろうとしていた瞬間、警視庁公安部及び渋谷警察署警備課は、突如参加者の中へ突入し、3人の仲間を無理矢理羽交い締めにし、路上に組み伏せ、連れ去っていきました。
逮捕された3名には、公安条例違反や公務執行妨害といった「罪状」がならべられていますが、昨夜からすでに一部流されている報道は、警察による虚偽の情報にもとづいたものです。まず、警察はこの移動を「デモ行進」であるとは一度も宣言していませんし、中止の勧告=「再三の警告」もありませんでした。そしてもちろん、参加者が「警察官を殴るなどした」「暴行を加えた」などという事実もいっさいありません。これらは、現場で撮影されている複数のビデオ映像からも明らかです。
私たちは、道理に対しここまでの非道理を重ね、仲間を逮捕し拘禁し、事実を完全にねじ曲げた虚偽宣伝を行う警察に、厳然と抗議し、3人の仲間をすぐに返すことを要求します。
そして、このような無法警備に守られている62億円の豪邸の持ち主が、私たちの問題にきっちりと応えることを要求します。
2008年10月27日
フリーター全般労働組合執行委員会
(1)渋谷署警察官との事前打ち合わせ@ハチ公前(YouTube)
警察との打ち合わせも平和裏に済ませたにも関わらず・・・。
(2)10/26 麻生邸宅見学に向かおうとしたら逮捕(同上)
天下の公道を歩き始めたと思うまもなく、いきなり逮捕。
(3)10/26 渋谷、逮捕前に打ち合わせするデカ(同上)
私服刑事が最初から付け狙っていて、いきなり襲い掛かってきたのが分かる。
その様な、謂わば警官が自分で転んでおいて公務執行妨害罪をでっち上げる「転び公妨」とも言うべき実態であったにも関わらず、
>「麻生太郎首相の自宅を見に行こう」と呼び掛け、無届けでデモ行進を行ったなどとして、警視庁公安部と渋谷署は26日、東京都公安条例違反と公務執行妨害の現行犯で、氏名不詳の男3人を逮捕した。
>40歳ぐらいの男2人はデモの際、警察官の体を引っ張るなどして、公務の執行を妨害した。(時事通信、2008/10/26-20:55)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200810/2008102600184
と、平気で事実を捏造するマスコミ。この国の人権侵害は、こういう形で巧妙に行われている。幾ら「民主国家でござい」と偽装していても、実際にやっている事は北朝鮮辺りのそれと全く変わらない。
以下、少し遅くなってしまいましたが、「麻生でてこい!!リアリティツアー救援会ブログ」から転載。
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フリーター全般労組執行委声明
不当逮捕への抗議と62億円の豪邸の持ち主への要求
フリーター全般労働組合は、10月26日、渋谷で、反戦と抵抗の祭〈フェスタ〉2008のプレ企画であるイベント、麻生太郎邸拝見「リアリティ・ツアー」に麻生太郎首相への団体交渉申し入れ書を携えて参加しました。
この「ツアー」、社会の「貧困」「格差」を解決すべき人物が、私たちとどれだけかけ離れた暮らしをしているのかをこの目で見て実感する、誰もが歩くことができる公道を、渋谷駅頭から麻生邸の前まで歩きながら、その土地だけで62億ともいわれる豪邸をくっきり目に焼き付けて帰る、という趣旨のものでした。
フリーター全般労働組合が麻生首相に団体交渉の申し入れをしたのは、私たちが日々取り組んでいる不安定雇用で働く人たちや失業者の労働や生活の問題が、個別企業を相手にするだけではらちがあかず、格差と貧困を放置し拡大させた国にものを言わないと解決しないと考えたからです。
私たちは、日々、アルバイトをクビになって生活が立ちゆかなくなった、有期雇用で雇い止めされた、残業代が支払われない、社会保険に加入させてもらえない、仕事中にケガをしても自費での治療を強要された、偽装請負や多重派遣で働かされ、複数の会社から給料のピンハネをされている――といった相談を受けては、睡眠時間を削り自分の稼ぎを減らしながら懸命に会社との交渉に走り回っています。それでも不安定雇用で働く人の相談は途絶えることがありません。
日雇い派遣の問題も、違法を繰り返した最大手の2社は廃業することになりましたが、管轄する厚生労働省は、長く違法状態を放置し、廃業により仕事や住居を失った日雇い派遣労働者に有効な手をさしのべることはありませんでした。そもそも日雇い派遣がこれだけ拡大したのは、派遣法の規制緩和を繰り返し、派遣可能業務を原則自由化したために、直接雇用のアルバイト、日雇い仕事の雇用が侵食されたからです。
一方で、小泉、福田首相に引き続き、麻生首相は、インド洋での給油活動を含む「対テロ戦争」に莫大な税金を投入しながら、世界規模で人が生きる基盤を壊しています。政権与党は、税制を大企業や高所得者に有利なように変え続けてきました。
金持ちが優遇され、それ以外の人たちの生活がどんどん不安定にさせられるなかで、格差社会の頂上にいて、莫大な資産を持ち、私たちとかけ離れた「金銭感覚」を持つ麻生首相に、直接、私たちの置かれている格差と貧困の問題を説明し、政策の変更を訴えよう。私たちはそう考えながら、渋谷駅から麻生邸に向けて歩道をゆっくり移動していました。拡声器も使わず、隣の参加者と肉声で談笑しながら。参加者はおよそ50人ほどでした。
午後3時、渋谷駅ハチ公前に集まった50人の前にあらわれた渋谷警察署警備課は、麻生邸の規制区域に近づいたら「5名ずつならば通す」旨を向こうから連絡してきました。私たちはそれを踏まえた上で平穏に歩いていました。そして、その直後のことです。道玄坂下に私たちがさしかかろうとしていた瞬間、警視庁公安部及び渋谷警察署警備課は、突如参加者の中へ突入し、3人の仲間を無理矢理羽交い締めにし、路上に組み伏せ、連れ去っていきました。
逮捕された3名には、公安条例違反や公務執行妨害といった「罪状」がならべられていますが、昨夜からすでに一部流されている報道は、警察による虚偽の情報にもとづいたものです。まず、警察はこの移動を「デモ行進」であるとは一度も宣言していませんし、中止の勧告=「再三の警告」もありませんでした。そしてもちろん、参加者が「警察官を殴るなどした」「暴行を加えた」などという事実もいっさいありません。これらは、現場で撮影されている複数のビデオ映像からも明らかです。
私たちは、道理に対しここまでの非道理を重ね、仲間を逮捕し拘禁し、事実を完全にねじ曲げた虚偽宣伝を行う警察に、厳然と抗議し、3人の仲間をすぐに返すことを要求します。
そして、このような無法警備に守られている62億円の豪邸の持ち主が、私たちの問題にきっちりと応えることを要求します。
2008年10月27日
フリーター全般労働組合執行委員会
中山成彬の件で、しつこいようですが、あともう少しだけ。実を言うと、こちらもこの件で手を煩わされて、いい加減迷惑しているのです。でも、どうしても言っておかなければならない事なので、睡眠時間を削ってでも、敢えてこの件に拘っているのです。そういう事なので、もう後は手短にまとめます。
国土交通相辞任に追い込まれた中山成彬が言った事の、一体何が問題だったのか。確かに、中山が口にした、「成田空港反対派はゴネ得」「日本は単一民族国家」「日教組が強いと低学力」の、それぞれの発言自身も、いずれも事実に反した、デマゴギーともいうべきものでした。最後の「日教組が強いと低学力」というのも、その論拠は全くデタラメでした。
しかし、仮に百歩譲って、如何にトンデモな発言であったとしても、中山成彬の立場からすれば、「自身の考え方を開陳したまでだ」と逃げおおせる事は、まだ可能でした。たとえ、中山自身が下記で白状したように、「日教組組織率と学力テスト順位の相関関係なども、実はどうでも良い、単なる言い掛かりでしか無かった」という事であっも。
・中山氏「言葉狩りだ」テレビで強弁 一夜明け、憔悴どころか(産経新聞)
>ただ具体的な根拠は示さず、全国学力テストの成績が下位で、日教組の組織率が低い大阪府に言及し「組織率(の問題)ではない」「文部科学相時代には大阪に行っていない。日教組が入らせなかった」と話すにとどまった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080929-00000096-san-pol
だから、先日のエントリーでも引用した「日教組組織率と学力テスト順位の間に相関関係無し」という朝日新聞記事の真偽について、産経新聞や中山支持者が何やら巻き返しに出ているようですが、実はそれすら今回の事件の本質ではないのです。
「日教組が強いと低学力」というトンデモな思い込みを開陳した限りでは、まだ「あれは失言だった」として、謝罪でお茶を濁す事も可能でした。ところが、その後、中山はどうしようもない事を言ってのけたでしょう。「日教組をぶっ潰す」と。
「日教組は、学力テストや道徳教育に反対して、ケシカラン、偏向している」と言うまでなら、如何にそれが事実に反していようと、「あくまでも中山イズムの偏向イデオロギーに則って考えれば」という事で、まだ解釈(言い逃れ)の余地はありました。
しかし、前段の物言いまでならまだしも、その己の偏狭な中山イデオロギーの開陳に止まっていたものを、その後の「こんなケシカラン日教組は、俺がぶっ潰してやる」とまで言ってしまった事で、完全に言い逃れが出来なくなりました。
当然でしょう。それは、自分たちの身に即して考えれば、直ぐに分かります。
仮に二人の人間が互いに罵り合っていたとしましょう。「お前のどこそこが気に入らない」と罵り合っている程度であれば、たとえ、その内容がもう言い掛かりでしかないトンデモな代物であったとしても、まだ罵倒の範囲内です。
しかし、ある一線を越えて、どちらかが「お前みたいな奴は殺してやる」と言ってしまったとしたら、どうなるでしょうか。その時点で、それは単なる「売り言葉に買い言葉」から、れっきとした「脅迫・恐喝罪」に変わってしまうのです。
中山が口にした「日教組をぶっ潰す」という暴言が、正しくそれではないですか。「道徳教育反対、学力テスト反対がケシカラン」と言うに止めているならば、まだしも「偏狭・中山イデオロギーの開陳」で済んでいたものを。
相手の掲げている政綱なり運動方針なりが気に入らないからといって、特定の労組をいきなり名指しして、その存在自体を認めようとしない。これが中山発言の本質です。これを「不当労働行為」「労組弾圧」「結社の自由に対する侵害」と呼ばずして、一体何と言うのか。
中山というのは、つくづく、民主主義のイロハさえ弁えない御仁だという事が、これで明らかになりました。何が「言葉狩り」か。中山に向けられた当然の批判が仮に「言葉狩り」だとするならば、中山当人が放った「日教組をぶっ潰す」発言こそ、「言葉狩り」のレベルを遥かに超えた「思想弾圧」そのものではないか。
他者に対する思想差別・思想弾圧を肯定する以上は、自身についても「一切何をされても異議ありません」という事でなければ、理屈が通らなくなりますね。そうでなければダブル・スタンダード(身びいき)になってしまうからね。
この御仁は、あくまでも現段階についてですが、厚顔無恥にも、来る解散総選挙で衆院小選挙区の宮崎1区から引き続き出馬するそうです。
一体どの面下げて出馬出来るのか、私には想像も付きませんが、若し選挙遊説中に、誰かから「気に食わないから」という理由だけで、卵をぶつけられたり撃ち殺されたりしても、一切文句を言わないのでしょう。
何せ「気に食わない相手はぶっ潰せ」という、ネオナチばりの考え方の持ち主なのですから。自分が同じ事をされても、当然文句はない筈です。
若しそれが嫌であるならば、少なくとも、それまでの日教組に対する一連の暴言は、全て撤回の上、日教組にきちんと謝罪すべきでしょう。そして当然、議員辞職でケジメをつけるべきでしょう。
しかしまあ、流石に閣僚辞任には追い込まれたものの、こんなネットウヨ崩れでも簡単に政治家に成れる国というのも、ある意味凄いと言うか・・・。
(追記)
その中山成彬ですが、閣僚辞任に続いて政界引退をも表明する所まで追い込まれました。恐らく、地元支援者からも三下り半を突きつけられての結果でしょう。当然の報いです。
元々は一介の道路族議員にしか過ぎなかったくせに、イッパシの「愛国者」気取りで日教組バッシングに乗り出してみたものの、実際には誰もついて来なかった。
恐らく当人たちは、今回の事態について、この期に及んでもまだ「反日左翼の陰謀に嵌められた」ぐらいにしか理解出来ないのでしょうが。実際は安倍退陣の場合と全く同じで、その余りの時代錯誤ぶりや、国民生活の困窮も一切顧みずに徒に「改憲ごっこ」ばかりに現を抜かすジコチューぶりに、みんな辟易していただけなのに。
国土交通相辞任に追い込まれた中山成彬が言った事の、一体何が問題だったのか。確かに、中山が口にした、「成田空港反対派はゴネ得」「日本は単一民族国家」「日教組が強いと低学力」の、それぞれの発言自身も、いずれも事実に反した、デマゴギーともいうべきものでした。最後の「日教組が強いと低学力」というのも、その論拠は全くデタラメでした。
しかし、仮に百歩譲って、如何にトンデモな発言であったとしても、中山成彬の立場からすれば、「自身の考え方を開陳したまでだ」と逃げおおせる事は、まだ可能でした。たとえ、中山自身が下記で白状したように、「日教組組織率と学力テスト順位の相関関係なども、実はどうでも良い、単なる言い掛かりでしか無かった」という事であっも。
・中山氏「言葉狩りだ」テレビで強弁 一夜明け、憔悴どころか(産経新聞)
>ただ具体的な根拠は示さず、全国学力テストの成績が下位で、日教組の組織率が低い大阪府に言及し「組織率(の問題)ではない」「文部科学相時代には大阪に行っていない。日教組が入らせなかった」と話すにとどまった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080929-00000096-san-pol
だから、先日のエントリーでも引用した「日教組組織率と学力テスト順位の間に相関関係無し」という朝日新聞記事の真偽について、産経新聞や中山支持者が何やら巻き返しに出ているようですが、実はそれすら今回の事件の本質ではないのです。
「日教組が強いと低学力」というトンデモな思い込みを開陳した限りでは、まだ「あれは失言だった」として、謝罪でお茶を濁す事も可能でした。ところが、その後、中山はどうしようもない事を言ってのけたでしょう。「日教組をぶっ潰す」と。
「日教組は、学力テストや道徳教育に反対して、ケシカラン、偏向している」と言うまでなら、如何にそれが事実に反していようと、「あくまでも中山イズムの偏向イデオロギーに則って考えれば」という事で、まだ解釈(言い逃れ)の余地はありました。
しかし、前段の物言いまでならまだしも、その己の偏狭な中山イデオロギーの開陳に止まっていたものを、その後の「こんなケシカラン日教組は、俺がぶっ潰してやる」とまで言ってしまった事で、完全に言い逃れが出来なくなりました。
当然でしょう。それは、自分たちの身に即して考えれば、直ぐに分かります。
仮に二人の人間が互いに罵り合っていたとしましょう。「お前のどこそこが気に入らない」と罵り合っている程度であれば、たとえ、その内容がもう言い掛かりでしかないトンデモな代物であったとしても、まだ罵倒の範囲内です。
しかし、ある一線を越えて、どちらかが「お前みたいな奴は殺してやる」と言ってしまったとしたら、どうなるでしょうか。その時点で、それは単なる「売り言葉に買い言葉」から、れっきとした「脅迫・恐喝罪」に変わってしまうのです。
中山が口にした「日教組をぶっ潰す」という暴言が、正しくそれではないですか。「道徳教育反対、学力テスト反対がケシカラン」と言うに止めているならば、まだしも「偏狭・中山イデオロギーの開陳」で済んでいたものを。
相手の掲げている政綱なり運動方針なりが気に入らないからといって、特定の労組をいきなり名指しして、その存在自体を認めようとしない。これが中山発言の本質です。これを「不当労働行為」「労組弾圧」「結社の自由に対する侵害」と呼ばずして、一体何と言うのか。
中山というのは、つくづく、民主主義のイロハさえ弁えない御仁だという事が、これで明らかになりました。何が「言葉狩り」か。中山に向けられた当然の批判が仮に「言葉狩り」だとするならば、中山当人が放った「日教組をぶっ潰す」発言こそ、「言葉狩り」のレベルを遥かに超えた「思想弾圧」そのものではないか。
他者に対する思想差別・思想弾圧を肯定する以上は、自身についても「一切何をされても異議ありません」という事でなければ、理屈が通らなくなりますね。そうでなければダブル・スタンダード(身びいき)になってしまうからね。
この御仁は、あくまでも現段階についてですが、厚顔無恥にも、来る解散総選挙で衆院小選挙区の宮崎1区から引き続き出馬するそうです。
一体どの面下げて出馬出来るのか、私には想像も付きませんが、若し選挙遊説中に、誰かから「気に食わないから」という理由だけで、卵をぶつけられたり撃ち殺されたりしても、一切文句を言わないのでしょう。
何せ「気に食わない相手はぶっ潰せ」という、ネオナチばりの考え方の持ち主なのですから。自分が同じ事をされても、当然文句はない筈です。
若しそれが嫌であるならば、少なくとも、それまでの日教組に対する一連の暴言は、全て撤回の上、日教組にきちんと謝罪すべきでしょう。そして当然、議員辞職でケジメをつけるべきでしょう。
しかしまあ、流石に閣僚辞任には追い込まれたものの、こんなネットウヨ崩れでも簡単に政治家に成れる国というのも、ある意味凄いと言うか・・・。
(追記)
その中山成彬ですが、閣僚辞任に続いて政界引退をも表明する所まで追い込まれました。恐らく、地元支援者からも三下り半を突きつけられての結果でしょう。当然の報いです。
元々は一介の道路族議員にしか過ぎなかったくせに、イッパシの「愛国者」気取りで日教組バッシングに乗り出してみたものの、実際には誰もついて来なかった。
恐らく当人たちは、今回の事態について、この期に及んでもまだ「反日左翼の陰謀に嵌められた」ぐらいにしか理解出来ないのでしょうが。実際は安倍退陣の場合と全く同じで、その余りの時代錯誤ぶりや、国民生活の困窮も一切顧みずに徒に「改憲ごっこ」ばかりに現を抜かすジコチューぶりに、みんな辟易していただけなのに。
私は、最初に中山暴言関連記事をアップした9月27日の時点では、暴言の内容が余りにも支離滅裂だった事もあり、正直言って「もうこんなアホには付き合っていられない」という思いでいました。今もその思いは変わらないものの、しかし中山当人が国交相辞任後も相変わらず無反省に暴言を垂れ流すだけでなく、あろう事か橋下・大阪府知事まで中山に加勢するに至った今となっては、既に「もうそんな生半可な事は言っていられない」という気持ちに切り替わっています。
但し、現実的には他に書きたい事・書くべき事もあるので、そうそうこの事ばかり書いてはいられませんが、今後もこの中山・橋下両人については、聊かも監視の手を緩めず、徹底的にその反動性を暴露していくつもりです。
まず改めて、国土交通大臣の中山成彬が、「成田空港反対派はゴネ得」「日本は単一民族国家」「日教組をぶっ潰す」と3つも暴言を垂れ流し、言いたい放題ヘイトスピーチを垂れ流した挙句に、自らの職責を投げ出していった事件について。この3つの暴言は決して等価ではない事が、その後の彼らの発言でほぼ明白になりました。
中山が本当に言いたかったのは、三番目の「日教組攻撃」だけだったのです。一番目の「空港反対ゴネ得」発言はあくまでその次で、二番目の「日本は単一民族国家」云々については、どちらかと言えば只のモノの弾みに過ぎなかったのではないでしょうか。それは、中山が一番目・二番目の当事者である空港反対派(地元千葉県の知事・自治体関係者も含めて)や北海道ウタリ協会関係者には一応謝罪したのに引き換え、三番目の日教組については、発言撤回や謝罪を今も頑なに拒んでいる事からも明らかです。
一番目・二番目の暴言のトンデモさについては、もうここでは簡単に触れるに止めておきます。
すなわち一番目の成田については、当事者農民の主体は戦前世代で戦後教育云々とは無関係であり、戦後の国による食糧増産の要請に応えて苦労の末に開拓したにも関わらず、国から通り一遍の通告で強制収用された事がその後の混乱の最大の原因であり、国も自らその過ちを認めて既に謝罪しています。
二番目の単一民族性についても、国内にはアイヌなどの少数民族が現に居住し、国も彼の人たちの民族としての固有の権利を認めるに至っている事や、そもそも日本人自らもルーツを辿れば、それぞれ南方系・北方系アジアからの移民である事が既に学問的にも証明されていて、この「論争」についても、とっくに勝負はついています。
問題の、三番目の「日教組強いと学力低い」云々についても、実は事実無根の言いがかりにしか過ぎない事が、既に下記の記述からもとっくに明らかになっています。
・「日教組強いと学力低い」中山説、調べてみれば相関なし(朝日新聞)
>(注:学力テストの成績が)小6の全科目でトップ、中3もすべて上位3位に入った秋田の(同:日教組)組織率は5割以上。組織率が9割近くと全国トップを誇る福井は、中3の3科目で1位だった。
>「中山説」では、成績の低いところは日教組が強いはずだが、小6、中3の全科目で最下位だった沖縄の組織率は4割弱にとどまる。中3の全科目でワースト2位だった高知に至っては1割に満たず、何ともバラバラだ。
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200809260383.html
この様に、少し事実を調べれば、中山の言う事がデマ以外の何物でもない事が誰でも直ぐ分かるのに、何故あそこまで当人が居直って無反省にデマを垂れ流し続け、橋下がそれに加勢をかって出てきたのか。それが今でも解せません。
まあ単純に「ウヨが発狂した」と捉えてしまえばそれまでなのですが、ただでさえ「自民党政権危うし」の今回の解散総選挙で、何故わざわざ、こんな自ら墓穴を掘る様な暴言をしでかしたのか?
これには私も3つほどその理由を考えているのですが、その第1が麻生への意趣返し。バカはバカなりに、もう麻生自民党が国民から嫌われている事には気付いていて、自分だけ抜け駆けして平沼新党に合流する事で、その後に予想される保守政界再編茶番劇の中でキャスティングボードを握ろうとしているのか、と。
第2は、逆に麻生サイドからの、小沢民主党に対する起死回生の観測気球。つまり、中山をわざと暴走させて、それで今後の世論状況を押し計っているのでは。今回は中山発言が概ね国民から相手にされなかったのを見て、麻生はイケシャアシャアと火消し役に回っているものの、これがかつての小泉郵政解散の様に、自分に有利に左右する様な展開になっていたなら、麻生も今の橋下と同様に、右傾化扇動の加勢役をかって出ていたのではないか、という事です。とりあえず形だけは憂慮してみせるものの、その後も中山の名誉毀損暴言を事実上放置し続けているのが、その何よりの証拠ではないでしょうか。
この「麻生のヤラセ」説については、確かに私自身も聊か穿ち過ぎかなとも思う部分もあります。しかし、国交相辞任以降の中山自身や橋下の一連の言動が、「結社の自由」や「労組弾圧」を巡る是非という本質論から巧妙に焦点を逸らして、公務員や教員に対する庶民のヤッカミをうまく煽る形に流れているのが、非常に気に掛かるのです。今回は、その様な「劇場政治」の手法に対して国民の中にようやく生まれつつある免疫作用もあって、それはどうやら不発に終わりそうですが、その一方で橋下・小泉人気もまだまだ根強いので、決して油断は出来ません。
第3は、もっと単純に考えて、中山の単なる鬱憤晴らし。聞く所によると、当初麻生首相は中山の閣僚起用なぞ考えていなかったのだが、町村派からの更なる閣僚ポスト配分要求に抗しきれず、やむなく中山を登用した。しかし、中山に宛がわれたポストは当人の希望しない国交相だったので、中山が逆切れして八つ当たりに及んだ、という情報まであります(「中山国交相辞任 自負と慢心、袋小路」産経新聞・他)。この事の真偽は定かでないものの、若しこれが本当で、それで僅か5日そこらで乱暴狼藉の末に辞めたというのなら、もう森やアキバ事件容疑者の加藤と同類ではないか(呆・怒)。
以上が、中山が凶行に及んだ動機についての推測ですが、それとは別に「何故ことさら日教組だけを目の敵にするのか?」という問題があります。これは先に挙げた伊達さんのブログの中でも少し触れられている事ですが、他にも左派系の教職員組合があるのに(全教や教育合同労組など)、何故それらの自民党・保守反動勢力の文教政策に今も対峙している共産党系・新左翼系労組ではなく、連合加盟以降は文科省との協調路線に転じ、教育基本法改悪も事実上容認し、体制内化しつつある今の日教組に、わざわざ矛先を向けてきたのか?
これも2つほど理由を考えているのですが、その一つは、ただ単に「何も知らないバカウヨだから」。もう一つは、誰でも知っている「かつての雄」の日教組を叩く事で、教育労働界全体を沈黙に追い込もうとしているのかも。若し後段の理由が正しいとすると、これはもう、かつての関東大震災直後の朝鮮人・社会主義者に対する虐殺や、クリスタル・ナハト(水晶の夜:ナチ政権下で引き起こされた最初のユダヤ人大量虐殺事件)、イラク日本人人質あるいは拉致家族会バッシングの再現劇に他なりません。
しかし、如何に現実の日教組が堕落・腐敗していようと、だからと言って憲法に定められた結社の自由を踏みにじり、特定の労組を名指しして不当労働行為に及んでよいという事には、絶対になりません。況してや、これを全然次元の違う「公務員・教員の働き方」のレベルに落し込めて、それで来る解散総選挙での自民惨敗をかわす政争の具に利用するとは、もう卑怯千万という他ありません。
当人はやれ「言葉狩り」だの何だのと言って、今でも居直りを決め込んでいますが、「思想弾圧」を公然としておいて、そんな事を平気でよくも言えたものです。「被害者面すんのも大概にせいよ」と言いたい。
国民もそうそうバカではありませんので、今回は「劇場政治」に対する自浄作用が働いて、大勢では必ずしも反動側の思い通りには行きませんでしたが、今後もこの様な「マッチポンプ」や「下見て暮らせ傘の下」で、徒に国民各層の対立と分断を煽るファシスト的な手口が横行する可能性が大いにあります。この様な動きについては引き続き警戒が必要です。
但し、現実的には他に書きたい事・書くべき事もあるので、そうそうこの事ばかり書いてはいられませんが、今後もこの中山・橋下両人については、聊かも監視の手を緩めず、徹底的にその反動性を暴露していくつもりです。
まず改めて、国土交通大臣の中山成彬が、「成田空港反対派はゴネ得」「日本は単一民族国家」「日教組をぶっ潰す」と3つも暴言を垂れ流し、言いたい放題ヘイトスピーチを垂れ流した挙句に、自らの職責を投げ出していった事件について。この3つの暴言は決して等価ではない事が、その後の彼らの発言でほぼ明白になりました。
中山が本当に言いたかったのは、三番目の「日教組攻撃」だけだったのです。一番目の「空港反対ゴネ得」発言はあくまでその次で、二番目の「日本は単一民族国家」云々については、どちらかと言えば只のモノの弾みに過ぎなかったのではないでしょうか。それは、中山が一番目・二番目の当事者である空港反対派(地元千葉県の知事・自治体関係者も含めて)や北海道ウタリ協会関係者には一応謝罪したのに引き換え、三番目の日教組については、発言撤回や謝罪を今も頑なに拒んでいる事からも明らかです。
一番目・二番目の暴言のトンデモさについては、もうここでは簡単に触れるに止めておきます。
すなわち一番目の成田については、当事者農民の主体は戦前世代で戦後教育云々とは無関係であり、戦後の国による食糧増産の要請に応えて苦労の末に開拓したにも関わらず、国から通り一遍の通告で強制収用された事がその後の混乱の最大の原因であり、国も自らその過ちを認めて既に謝罪しています。
二番目の単一民族性についても、国内にはアイヌなどの少数民族が現に居住し、国も彼の人たちの民族としての固有の権利を認めるに至っている事や、そもそも日本人自らもルーツを辿れば、それぞれ南方系・北方系アジアからの移民である事が既に学問的にも証明されていて、この「論争」についても、とっくに勝負はついています。
問題の、三番目の「日教組強いと学力低い」云々についても、実は事実無根の言いがかりにしか過ぎない事が、既に下記の記述からもとっくに明らかになっています。
・「日教組強いと学力低い」中山説、調べてみれば相関なし(朝日新聞)
>(注:学力テストの成績が)小6の全科目でトップ、中3もすべて上位3位に入った秋田の(同:日教組)組織率は5割以上。組織率が9割近くと全国トップを誇る福井は、中3の3科目で1位だった。
>「中山説」では、成績の低いところは日教組が強いはずだが、小6、中3の全科目で最下位だった沖縄の組織率は4割弱にとどまる。中3の全科目でワースト2位だった高知に至っては1割に満たず、何ともバラバラだ。
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200809260383.html
この様に、少し事実を調べれば、中山の言う事がデマ以外の何物でもない事が誰でも直ぐ分かるのに、何故あそこまで当人が居直って無反省にデマを垂れ流し続け、橋下がそれに加勢をかって出てきたのか。それが今でも解せません。
まあ単純に「ウヨが発狂した」と捉えてしまえばそれまでなのですが、ただでさえ「自民党政権危うし」の今回の解散総選挙で、何故わざわざ、こんな自ら墓穴を掘る様な暴言をしでかしたのか?
これには私も3つほどその理由を考えているのですが、その第1が麻生への意趣返し。バカはバカなりに、もう麻生自民党が国民から嫌われている事には気付いていて、自分だけ抜け駆けして平沼新党に合流する事で、その後に予想される保守政界再編茶番劇の中でキャスティングボードを握ろうとしているのか、と。
第2は、逆に麻生サイドからの、小沢民主党に対する起死回生の観測気球。つまり、中山をわざと暴走させて、それで今後の世論状況を押し計っているのでは。今回は中山発言が概ね国民から相手にされなかったのを見て、麻生はイケシャアシャアと火消し役に回っているものの、これがかつての小泉郵政解散の様に、自分に有利に左右する様な展開になっていたなら、麻生も今の橋下と同様に、右傾化扇動の加勢役をかって出ていたのではないか、という事です。とりあえず形だけは憂慮してみせるものの、その後も中山の名誉毀損暴言を事実上放置し続けているのが、その何よりの証拠ではないでしょうか。
この「麻生のヤラセ」説については、確かに私自身も聊か穿ち過ぎかなとも思う部分もあります。しかし、国交相辞任以降の中山自身や橋下の一連の言動が、「結社の自由」や「労組弾圧」を巡る是非という本質論から巧妙に焦点を逸らして、公務員や教員に対する庶民のヤッカミをうまく煽る形に流れているのが、非常に気に掛かるのです。今回は、その様な「劇場政治」の手法に対して国民の中にようやく生まれつつある免疫作用もあって、それはどうやら不発に終わりそうですが、その一方で橋下・小泉人気もまだまだ根強いので、決して油断は出来ません。
第3は、もっと単純に考えて、中山の単なる鬱憤晴らし。聞く所によると、当初麻生首相は中山の閣僚起用なぞ考えていなかったのだが、町村派からの更なる閣僚ポスト配分要求に抗しきれず、やむなく中山を登用した。しかし、中山に宛がわれたポストは当人の希望しない国交相だったので、中山が逆切れして八つ当たりに及んだ、という情報まであります(「中山国交相辞任 自負と慢心、袋小路」産経新聞・他)。この事の真偽は定かでないものの、若しこれが本当で、それで僅か5日そこらで乱暴狼藉の末に辞めたというのなら、もう森やアキバ事件容疑者の加藤と同類ではないか(呆・怒)。
以上が、中山が凶行に及んだ動機についての推測ですが、それとは別に「何故ことさら日教組だけを目の敵にするのか?」という問題があります。これは先に挙げた伊達さんのブログの中でも少し触れられている事ですが、他にも左派系の教職員組合があるのに(全教や教育合同労組など)、何故それらの自民党・保守反動勢力の文教政策に今も対峙している共産党系・新左翼系労組ではなく、連合加盟以降は文科省との協調路線に転じ、教育基本法改悪も事実上容認し、体制内化しつつある今の日教組に、わざわざ矛先を向けてきたのか?
これも2つほど理由を考えているのですが、その一つは、ただ単に「何も知らないバカウヨだから」。もう一つは、誰でも知っている「かつての雄」の日教組を叩く事で、教育労働界全体を沈黙に追い込もうとしているのかも。若し後段の理由が正しいとすると、これはもう、かつての関東大震災直後の朝鮮人・社会主義者に対する虐殺や、クリスタル・ナハト(水晶の夜:ナチ政権下で引き起こされた最初のユダヤ人大量虐殺事件)、イラク日本人人質あるいは拉致家族会バッシングの再現劇に他なりません。
しかし、如何に現実の日教組が堕落・腐敗していようと、だからと言って憲法に定められた結社の自由を踏みにじり、特定の労組を名指しして不当労働行為に及んでよいという事には、絶対になりません。況してや、これを全然次元の違う「公務員・教員の働き方」のレベルに落し込めて、それで来る解散総選挙での自民惨敗をかわす政争の具に利用するとは、もう卑怯千万という他ありません。
当人はやれ「言葉狩り」だの何だのと言って、今でも居直りを決め込んでいますが、「思想弾圧」を公然としておいて、そんな事を平気でよくも言えたものです。「被害者面すんのも大概にせいよ」と言いたい。
国民もそうそうバカではありませんので、今回は「劇場政治」に対する自浄作用が働いて、大勢では必ずしも反動側の思い通りには行きませんでしたが、今後もこの様な「マッチポンプ」や「下見て暮らせ傘の下」で、徒に国民各層の対立と分断を煽るファシスト的な手口が横行する可能性が大いにあります。この様な動きについては引き続き警戒が必要です。
かりん党 宣言! パート1(YouTube)
※マジで、世間知らずの中山・麻生を、ネットカフェ難民の境遇にまで叩き落した上で、今まで散々声高に言って来た「自己責任」論で、当の自分たちも同様に這い上がって来れるのかどうか、一度試してやれば?
・中山国交相:発言に抗議相次ぐ 「大臣の資質疑う」(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/news/20080927k0000m040122000c.html
・中山成彬文科相(注:当時)の教育観と文教政策を問う-教育基本法「改正」問題にかかわって-(あんころブログ)
http://www.kyokiren.net/_recture/nakayama
・中山成彬 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B1%B1%E6%88%90%E5%BD%AC
・選挙内閣2日で失速 与党の自信揺らぐ(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0069/list/CK2008092702100003.html
・麻生内閣支持率48% 福田政権発足時下回る(共同通信)
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092501000745.html
・新たに200万人保険料負担 後期高齢者医療制度(同上)
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092501000724.html
どうせ、来たるべき総選挙での自民惨敗までの「選挙管理内閣」で、最悪その前にまた逆切れして政権を放り出すのではないか、という位にしか思っていなかった麻生新内閣ですが、それでもこんなに成立早々から色々とやってくれるとは、私も思ってもみませんでした。
例の中山成彬・国交相の、「成田空港反対派はゴネ得」「日教組が低学力の原因」「日本は単一民族国家」の失言三連発。これは決して「口が滑った」なぞという生易しいものではなく、寧ろ当人(及びその任命権者)の本音が出たと言うべきものでしょう。到底、発言撤回なぞでチャラに出来るものではありません。しかも当人は、謝罪会見の席上でもまだ未練たらしく、「滅私奉公の精神自体は間違っていなかった」なぞと言い訳しきりだったと言うのですから、もう開いた口が塞がりません。
もう、アホとしか言い様がありません。どうやら、この御仁は、「公共の福祉」と「滅私奉公」の区別もつかない様ですね。前者は「他人の人権を一方的に損なうような権利行使は認められない」という、これ自体は近代市民社会での権利行使の在り様を説いたものです。後者の「個人の人権の存在自体を認めない」が如き封建的発想とは、全く似て非なるものです。
これで折角の、成田開港時の強制収用に対する政府の謝罪も、アイヌ民族を先住民族と認定した先の国会決議も、全てぶち壊しになってしまいました。これも偏に、長年に渡る政府自民党によるアホ教育の賜物なのでしょうか。
中山といい麻生といい、こんなアホ相手に、これ以上貴重な時間が割かれる事自体が、もうバカバカしいという他ないので、既に当該発言を完膚なきなでに批判しておられるマイミクさん・常連さんのブログ記事を、既に先方からもトラックバック済のものではありますが、改めてこちらにも張っておく事にします(先方の更新状況に合わせ適宜追記)。
・麻生内閣の顔ぶれから見えてくるもの(伊達 純のヒロシマ日記)
http://blog.goo.ne.jp/jundandy_2007/e/a4f7013b09a237313582c01aaf68c912
・中山成彬国土交通相の三里塚闘争「ごね得」発言糾弾!(同上)
http://blog.goo.ne.jp/jundandy_2007/e/8141ca07d4b4a3de1f715aaac1c91d54
・中山成彬国土交通相辞任(同上)
http://blog.goo.ne.jp/jundandy_2007/e/c55b5429f11c230c281be730f76c92fc
・国交相中山の暴言弾劾し10・5三里塚へ総決起しよう!!(アッテンボローの雑記帳)
http://rounin40.cocolog-nifty.com/attenborow/2008/09/post-31ec.html
こうやって、せっかく小泉・自民党が苦労の末に、詐欺とペテンでようやく手にする事が出来た「選挙独裁」も、引き続く安倍・福田・麻生の三代に渡る「マルコス」政治のお陰で、国民が「劇場政治」に対する免疫をつけ始めた事で、ようやく終焉に向かい始めるのでしょうか。
もはや、どんなパフォーマンスや世論操作も、そう簡単には通用しなくなりつつあるのではないでしょうか。メディアが散々「麻生人気」を煽っても、新内閣としては異例に低い内閣支持率しか保持できなかった事が、その何よりの証拠でしょう。
そういう意味では、高い授業料を払わされる羽目になったものの、貴重な人民教育の機会を与えてくれる結果となった小泉政治に、寧ろ感謝しなければならないのかも知れません。勿論、これは皮肉ですが。
※マジで、世間知らずの中山・麻生を、ネットカフェ難民の境遇にまで叩き落した上で、今まで散々声高に言って来た「自己責任」論で、当の自分たちも同様に這い上がって来れるのかどうか、一度試してやれば?
・中山国交相:発言に抗議相次ぐ 「大臣の資質疑う」(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/news/20080927k0000m040122000c.html
・中山成彬文科相(注:当時)の教育観と文教政策を問う-教育基本法「改正」問題にかかわって-(あんころブログ)
http://www.kyokiren.net/_recture/nakayama
・中山成彬 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B1%B1%E6%88%90%E5%BD%AC
・選挙内閣2日で失速 与党の自信揺らぐ(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0069/list/CK2008092702100003.html
・麻生内閣支持率48% 福田政権発足時下回る(共同通信)
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092501000745.html
・新たに200万人保険料負担 後期高齢者医療制度(同上)
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092501000724.html
どうせ、来たるべき総選挙での自民惨敗までの「選挙管理内閣」で、最悪その前にまた逆切れして政権を放り出すのではないか、という位にしか思っていなかった麻生新内閣ですが、それでもこんなに成立早々から色々とやってくれるとは、私も思ってもみませんでした。
例の中山成彬・国交相の、「成田空港反対派はゴネ得」「日教組が低学力の原因」「日本は単一民族国家」の失言三連発。これは決して「口が滑った」なぞという生易しいものではなく、寧ろ当人(及びその任命権者)の本音が出たと言うべきものでしょう。到底、発言撤回なぞでチャラに出来るものではありません。しかも当人は、謝罪会見の席上でもまだ未練たらしく、「滅私奉公の精神自体は間違っていなかった」なぞと言い訳しきりだったと言うのですから、もう開いた口が塞がりません。
もう、アホとしか言い様がありません。どうやら、この御仁は、「公共の福祉」と「滅私奉公」の区別もつかない様ですね。前者は「他人の人権を一方的に損なうような権利行使は認められない」という、これ自体は近代市民社会での権利行使の在り様を説いたものです。後者の「個人の人権の存在自体を認めない」が如き封建的発想とは、全く似て非なるものです。
これで折角の、成田開港時の強制収用に対する政府の謝罪も、アイヌ民族を先住民族と認定した先の国会決議も、全てぶち壊しになってしまいました。これも偏に、長年に渡る政府自民党によるアホ教育の賜物なのでしょうか。
中山といい麻生といい、こんなアホ相手に、これ以上貴重な時間が割かれる事自体が、もうバカバカしいという他ないので、既に当該発言を完膚なきなでに批判しておられるマイミクさん・常連さんのブログ記事を、既に先方からもトラックバック済のものではありますが、改めてこちらにも張っておく事にします(先方の更新状況に合わせ適宜追記)。
・麻生内閣の顔ぶれから見えてくるもの(伊達 純のヒロシマ日記)
http://blog.goo.ne.jp/jundandy_2007/e/a4f7013b09a237313582c01aaf68c912
・中山成彬国土交通相の三里塚闘争「ごね得」発言糾弾!(同上)
http://blog.goo.ne.jp/jundandy_2007/e/8141ca07d4b4a3de1f715aaac1c91d54
・中山成彬国土交通相辞任(同上)
http://blog.goo.ne.jp/jundandy_2007/e/c55b5429f11c230c281be730f76c92fc
・国交相中山の暴言弾劾し10・5三里塚へ総決起しよう!!(アッテンボローの雑記帳)
http://rounin40.cocolog-nifty.com/attenborow/2008/09/post-31ec.html
こうやって、せっかく小泉・自民党が苦労の末に、詐欺とペテンでようやく手にする事が出来た「選挙独裁」も、引き続く安倍・福田・麻生の三代に渡る「マルコス」政治のお陰で、国民が「劇場政治」に対する免疫をつけ始めた事で、ようやく終焉に向かい始めるのでしょうか。
もはや、どんなパフォーマンスや世論操作も、そう簡単には通用しなくなりつつあるのではないでしょうか。メディアが散々「麻生人気」を煽っても、新内閣としては異例に低い内閣支持率しか保持できなかった事が、その何よりの証拠でしょう。
そういう意味では、高い授業料を払わされる羽目になったものの、貴重な人民教育の機会を与えてくれる結果となった小泉政治に、寧ろ感謝しなければならないのかも知れません。勿論、これは皮肉ですが。
・踊らない総裁選(毎日新聞・発信箱)
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20080918ddm002070086000c.html
・「劇場型」もうたくさん(山陽新聞・デスクノート)
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2008/09/08/2008090809171673012.html
・自民総裁選 受け狙いではしらけるだけだ(愛媛新聞・社説)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200809046898.html
・自民党総裁選・戦後最大の茶番劇(老人党リアルグループ「護憲+」ブログ)
http://blog.goo.ne.jp/rojinto_goken/e/73083ef1a0d8edeeaa4969f4a03540db
・政界バラエティー・・・辞任党惣菜選挙(比企の丘から)
http://blog.goo.ne.jp/musshu-yuu/e/055968f575cb71e431d7c24d59bd8856
・やっぱりおかしい、NHK7時のニュース(内野光子のブログ)
「NHKは自民党の広報か」と抗議したら、「それの何処が悪い」と言わんばかりの対応だったとの事。
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2008/09/post-664e.html?cid=33181238#comments
・太田農水相・白須次官辞任 汚染米問題で引責(朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/0919/TKY200809190113.html
・「豪雨が安城や岡崎だったからいいけど」 麻生氏失言 怒り渦巻く(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20080917/CK2008091702000040.html?ref=rank
点数稼ぎを狙った夏の洞爺湖サミットは宛が外れ、肝心の福田首相は政権放り出し。安倍に続いて2度の辞任劇に国民が呆れ果てている中で行われる自民党の総裁選。自民党はこれを格好の宣伝材料として、福田辞任前はあんなに嫌がっていた総選挙に向けて、大博打に打って出ようとしています。
しかし、これまでも散々、「劇場政治」の茶番劇を見せつけられてきた国民としては、「もういい加減にしろ」というのが、正直な所ではないでしょうか。
そもそも、今回の自民党総裁選は、茶番にすらなっていないのですから。
まず、安易に「勝ち馬に乗る」という流れの中での、最初から結果が見えている「出来レース」なので、見ていても全然面白くない。
その割に5人も候補者が乱立する事になったのも、「そこまでしてまで世間の関心を集めたいのか」という自民党の魂胆と、「我も我も」の権力亡者の浅ましさを、逆に印象付けてしまう結果となってしまっています。
そもそも、小泉や橋下が「劇場政治」の演出に成功したのは、まず彼らが新人で、それまでの政治家とは違う印象を持たれていたのが、何よりも大きいのです。
それに加え、いずれもそれなりに見栄えのするキャラクターで、当人たちもマスコミ操縦術に長けていたという要素も大きい。だからこそ、「彼なら何かやってくれるだろう」という、漠然とした期待を集める事も出来たのです。
勿論、私からすれば、それまでと同じネオコン・ネオリベ政治家である事は、元より自明の事なのですが。しかし、少なくとも世間では、新鮮な印象を持たれていたのは確かでしょう。
翻って今回の場合はどうか。まず、候補者全員が閣僚や党の役職経験者で、それなりに手垢にまみれた人間ばかり。候補者の人となりも、前述の小泉・橋下よりは遥かに小粒で、見栄えも劣る。そして、とっくにメッキのはげた小泉・安倍政治の、いずれ劣らぬ継承者揃いと来ている。
口をついて出てくる言葉も、「消費税も年金保険料もこれからどんどん上げる」「イラク・アフガン参戦にお前らも血を流せ」と、むかつくものばかりで。「上げ潮」か「財政再建」かの違いも、所詮は悪政メニューのどれから先に手をつけるかという話でしか無い。
それまで私利私欲に走ってきた自分たちの行いを棚に上げて、まるで国民の方が「ゴク潰し」で「国をダメにした」と言わんばかりの言い草に、いい加減頭に来ている人も多いのではないでしょうか。
そして、総裁選の最中も、与党政治家の不祥事や失言が次から次へと出てきて、引責辞任のオンパレードなのですから。いくら自民党がメディアで総裁選報道を煽っても、軒並み数パーセントの低視聴率でそっぽを向かれ、逆に川柳で「辞任党惣菜選挙」と揶揄される始末で。今まで散々、自公与党を茶化す比喩として使ってきた、かつてのフィリピン・マルコス政権末期の状況に、政治の様相がますます酷似してきました。
「劇場政治」の化けの皮が徐々に剥げるにつれ、さしもの茶番劇も、次第に只の猿芝居と化しつつあるのです。しかし当の5人の候補者だけが、その様な「負のスパイラル」にはまり込んでしまっている事にも気付かず、国民なんて騙すのはチョロイものと嘗めてかかり、生活苦に汲々とする庶民を他所に、一政党の宴に現を抜かしているのですから、何をか況やです。今度の総選挙では、自民党は確実に負けます。もう、ここまで来たら、どうあがいても無駄というもの。
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20080918ddm002070086000c.html
・「劇場型」もうたくさん(山陽新聞・デスクノート)
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2008/09/08/2008090809171673012.html
・自民総裁選 受け狙いではしらけるだけだ(愛媛新聞・社説)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200809046898.html
・自民党総裁選・戦後最大の茶番劇(老人党リアルグループ「護憲+」ブログ)
http://blog.goo.ne.jp/rojinto_goken/e/73083ef1a0d8edeeaa4969f4a03540db
・政界バラエティー・・・辞任党惣菜選挙(比企の丘から)
http://blog.goo.ne.jp/musshu-yuu/e/055968f575cb71e431d7c24d59bd8856
・やっぱりおかしい、NHK7時のニュース(内野光子のブログ)
「NHKは自民党の広報か」と抗議したら、「それの何処が悪い」と言わんばかりの対応だったとの事。
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2008/09/post-664e.html?cid=33181238#comments
・太田農水相・白須次官辞任 汚染米問題で引責(朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/0919/TKY200809190113.html
・「豪雨が安城や岡崎だったからいいけど」 麻生氏失言 怒り渦巻く(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20080917/CK2008091702000040.html?ref=rank
点数稼ぎを狙った夏の洞爺湖サミットは宛が外れ、肝心の福田首相は政権放り出し。安倍に続いて2度の辞任劇に国民が呆れ果てている中で行われる自民党の総裁選。自民党はこれを格好の宣伝材料として、福田辞任前はあんなに嫌がっていた総選挙に向けて、大博打に打って出ようとしています。
しかし、これまでも散々、「劇場政治」の茶番劇を見せつけられてきた国民としては、「もういい加減にしろ」というのが、正直な所ではないでしょうか。
そもそも、今回の自民党総裁選は、茶番にすらなっていないのですから。
まず、安易に「勝ち馬に乗る」という流れの中での、最初から結果が見えている「出来レース」なので、見ていても全然面白くない。
その割に5人も候補者が乱立する事になったのも、「そこまでしてまで世間の関心を集めたいのか」という自民党の魂胆と、「我も我も」の権力亡者の浅ましさを、逆に印象付けてしまう結果となってしまっています。
そもそも、小泉や橋下が「劇場政治」の演出に成功したのは、まず彼らが新人で、それまでの政治家とは違う印象を持たれていたのが、何よりも大きいのです。
それに加え、いずれもそれなりに見栄えのするキャラクターで、当人たちもマスコミ操縦術に長けていたという要素も大きい。だからこそ、「彼なら何かやってくれるだろう」という、漠然とした期待を集める事も出来たのです。
勿論、私からすれば、それまでと同じネオコン・ネオリベ政治家である事は、元より自明の事なのですが。しかし、少なくとも世間では、新鮮な印象を持たれていたのは確かでしょう。
翻って今回の場合はどうか。まず、候補者全員が閣僚や党の役職経験者で、それなりに手垢にまみれた人間ばかり。候補者の人となりも、前述の小泉・橋下よりは遥かに小粒で、見栄えも劣る。そして、とっくにメッキのはげた小泉・安倍政治の、いずれ劣らぬ継承者揃いと来ている。
口をついて出てくる言葉も、「消費税も年金保険料もこれからどんどん上げる」「イラク・アフガン参戦にお前らも血を流せ」と、むかつくものばかりで。「上げ潮」か「財政再建」かの違いも、所詮は悪政メニューのどれから先に手をつけるかという話でしか無い。
それまで私利私欲に走ってきた自分たちの行いを棚に上げて、まるで国民の方が「ゴク潰し」で「国をダメにした」と言わんばかりの言い草に、いい加減頭に来ている人も多いのではないでしょうか。
そして、総裁選の最中も、与党政治家の不祥事や失言が次から次へと出てきて、引責辞任のオンパレードなのですから。いくら自民党がメディアで総裁選報道を煽っても、軒並み数パーセントの低視聴率でそっぽを向かれ、逆に川柳で「辞任党惣菜選挙」と揶揄される始末で。今まで散々、自公与党を茶化す比喩として使ってきた、かつてのフィリピン・マルコス政権末期の状況に、政治の様相がますます酷似してきました。
「劇場政治」の化けの皮が徐々に剥げるにつれ、さしもの茶番劇も、次第に只の猿芝居と化しつつあるのです。しかし当の5人の候補者だけが、その様な「負のスパイラル」にはまり込んでしまっている事にも気付かず、国民なんて騙すのはチョロイものと嘗めてかかり、生活苦に汲々とする庶民を他所に、一政党の宴に現を抜かしているのですから、何をか況やです。今度の総選挙では、自民党は確実に負けます。もう、ここまで来たら、どうあがいても無駄というもの。