勤務先の帽子に付ける名札のデザインが先日から変更されました。変更点は2つ。1つは国籍を明示する事になった点。私の場合だったら名札の右側にjapanの国名と日の丸のロゴが入ります。何故こんな事をするかと言うと、最近は外国人のバイトや社員も増えて、国籍を明示しなければ、どこの国の人か区別が付かなくなったからですって。
もう1つは、コミュニケーションツールとして、それぞれ一言メッセージを名札に入れる事になりました。何故それが必要なのか?私にもよく分かりません。「何でも良いから好きな事を書け」と言われたので、私は「我々にも働き方改革を!」と書きました。
物流業界が何故慢性的な人手不足なのか?低賃金に長時間労働だからです。トラックのドライバーに至っては、「まともに募集しても誰も来ないので、在籍者の残業で乗り切ろう」と、時間外労働の上限基準さえまともに適用されなかった。
さすがに「いつまでもそれではマズイ」という事で、最近では「働き方改革」の名で、時間外労働の上限が年間960時間を超えないようにしようと、2024年度から「緩めの基準」が、ようやく適用されるようになりました。
年間960時間=月間80時間=週休2日(月22日勤務)換算で1日約3.6時間以下に時間外労働を抑えようとw。本来なら時間外労働なんて無くて当たり前なのに。こんな過労死ラインギリギリの、ユルユルの基準すら、適用されたら残業代が稼げないので人が来なくなると、物流業界がアタフタしているのが、所謂「2024年問題」です。
何故、私達がこんな状態に甘んじなければならないのか?大企業や元請けが、中小企業や下請けを搾取しているからでしょうが!我々にもまっとうな賃金と労働条件を保障せよ!これは国も表向き言っている事ではないか!その国の方針にお前らは逆らうのか?ウラウラw
昔は盆も正月も休めなかったスーパーの社員も、最近では働き方改革の一環で、元旦とその翌日は休めるようになりました。でも、スーパーの物流センターには正月商品がひっきり無しに入荷するので、盆・正月も以前と変わらず仕事です。
しかし、これでは物流センターで働く請負・派遣の労働者に、仕事の穴埋めを押し付けているだけじゃないですか。働き方改革には本来、下請けや元請けの差別はないはずです。スーパーの社員に元旦一斉休日を実施するなら、我々にも別の日に一斉休日(盆休みなど)を与えるのが筋ではないか!
この一言メッセージに対しては、下請けの私の勤務先だけでなく、その元請けも逆らえないはずです。その気にさえなれば、たとえ相手が誰であっても、正当な権利を主張する事は出来るのです。「バカとハサミは使いよう」「裏金の自民党政権も使いよう」です。
今の職場の若い子と話して感じるのは、「覇気がない」「すぐにマイナス思考や自責の念に囚われる」「何でも上の言いなり」という体質です。例えば、この2024年問題にしても、会社と一緒になって「人手不足になったら困るなあ」と嘆くばかり。
「その人手不足を招いたのは一体誰なのか?」「その人手不足を逆手に取って我々に何が出来るのか?」そんな発想の転換がなかなか出来ない。長年に渡る受験教育に加えて、安倍政権以降急速に進んだ教育の右傾化(教育基本法改悪など)によって、すっかり飼い慣らされてしまったようです。
世間はそれを「若者の保守化」と見なすのでしょうが、私に言わせれば単なる「社畜化」に過ぎません。デフレが30年以上も続く「衰退途上国」に今の日本が成り下がってしまったのも、この「社畜化」が原因ではないでしょうか。
石丸伸二や斎藤元彦、立花孝志のような、一昔前なら見向きもされたなかったゲテモノ・キワモノ政治家に異様に人気が集まるのも、そんな政治家にすがるしか展望が見出せなくなった、「社畜」民による「衰退途上国」ならではの現象なのかも。
2007年北海道夕張市長選挙でキワモノ「羽柴秀吉」に産炭地復興の夢を託した夕張市民、先の米国大統領選挙でキワモノ「トランプ」にアメリカンドリーム復活の夢を託した米国民も、私からすれば典型的な「社畜」民です。そんな「社畜化」の風潮に一矢報いるべく、私なりに一石を投じてみました。