・首相の訪中、訪韓を正式発表 関係改善目指す(産経新聞)
http://www.sankei.co.jp/news/061004/sei005.htm
・北朝鮮核実験:「8日実施」説も 総書記就任記念日と米紙(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20061006k0000m030066000c.html
安倍政権が、発足して間もない10月8日・9日に、相次いで中国・韓国を訪問する事を正式に発表しました。これに対しては中韓両国も、小泉靖国参拝以降続いている外交関係の膠着状態打開に向けて、安倍首相の訪問を歓迎していると言われています。
この急な安倍首相の訪中・訪韓に対しては、近い将来行われるとも言われている北朝鮮核実験への共同対処の必要性もあるからかな、とも思ったりしているのですが、その真意については、実の所は私にもよく分りません。
まあ、よく分らないというのは、その北朝鮮の核実験についても言える事ですが。北朝鮮はまたいつもの如く瀬戸際外交のチキンレースを演じているつもりなのでしょうが、こんな火遊びに興じても何の得にもならないのに。そもそも、あの国に「安全性が徹底的に保障された」(北朝鮮外務省声明)まともな(?)核実験をやるだけの力があるのか、という問題もありますし。北朝鮮の一挙手一投足に徒に振り回されても北の尻馬に乗るだけなので、今は敢えて論評を控えているのですが。
私は今まで散々安倍ネオリベコン政権を腐してきましたが、その私の安倍政権評とはまた違った角度からの評価もある事も、以下に紹介しておきます。
・安倍は意外に向こう見ずなタカ派でもないんじゃないか?(旧掲示板、投稿者:むじな 投稿日: 8月 7日(月)14時17分39秒)
http://afghan2004.hp.infoseek.co.jp/kakolog124.htm
・早まった意見かもしれませんが(沢村板、投稿者:三浦小太郎 投稿日: 9月30日(土)14時15分43秒)
http://6827.teacup.com/sawamura/bbs?OF=100&BD=6&CH=5
・2ちゃんねるは何故麻生支持?(四トロ同窓会三次会、投稿者:パルタ 投稿日:10月 5日(木)12時16分7秒)
http://6038.teacup.com/mappen/bbs
そして窮めつけは、下記の韓国・中央日報の記事。
・安倍首相、アジア圏外交主導権「失くした5年」取り戻す(中央日報)
>小泉純一郎前首相の残した「失ったアジア外交5年」を1日も早く修復せよという国内外の注文を積極的に受け入れたのだ。<
>「首脳会談の前堤条件で靖国神社を参拝しないという確約をせよ」と要求した中国政府が意外にも妥協点を提示した。靖国参拝に対して明確な言及をしない代わり「植民地支配で大きな苦痛と損害を与えた」という1995年の「村山談話」をもとに「私はこのような歴史に謙虚に臨む」という内容の談話を発表するということで譲歩したというのだ。<
>(注:安倍首相は)小泉前首相が残した遺産のうち「滞るだけ滞ったアジア外交」を大きな荷と感じたからだ。退任の瞬間までも高い支持率を維持した小泉首相との差別化のためにも隣国との外交復元を最優先の順位だと思った・・・彼のこうした判断は、北東アジア外交の主導権を握る意があると解釈できる。就任あいさつのため訪問する過程で靖国神社参拝問題、歴史認識問題など敏感な事案を「前任者の責任」として済ませるという判断もある。<
>また安倍首相としては22日に実施される2つの選挙区の衆院補欠選挙を意識した側面もある。小泉首相とは違い圧倒的支持を確保することができない安倍政権としては就任後の初の選挙に気を使わざるを得ないというのだ。<
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=80459&servcode=200§code=200
安倍政権については、「(右寄りの)イメージとは逆で、実際は北朝鮮とも太いパイプを持ち、・・・意外に手堅い」(むじな)、「意外と中韓両国に対して友好的」(三浦さん)、「(似非右翼の)安倍を放逐して麻生を政権につける」(パルタさん)という評価も存在している事は、私もある程度は知っています。同じ事は立花隆氏もどこかで書いていましたし、実際、ネットウヨクの一部は、安倍政権に対しても「媚中派に変節した」と、<右からの攻撃>を加え始めています。
今回の安倍訪中・訪韓に対しては、私は、その真意が何処にあるのか、実の所はよく分りません。よくわからないながらも敢えて現時点での穿った見方を言わせて貰うならば、前述の北朝鮮核問題への共同対処も然る事ながら、日本の経済界や米国サイドからも中韓両国との外交膠着状況を打開する必要に迫られてきたからではないか、と思うのです。現在の膠着状態が今後も続く事は、よりグローバリゼーションの進展を図りたい国際資本の利益にとっても由々しき事ですから。
反ファシズム・民主主義を建前とする「戦後レジーム」の下で、日本では戦後の民主化が進められ、世界でもそれが契機となって帝国主義世界体制・植民地帝国の瓦解が進みました。しかしまた別の角度から見ると、それは実際には米国主導の「パックス・アメリカーナ」でしかなく、米ソ冷戦で生き残った米国による新植民地主義・覇権主義・新自由主義が、その後の世界で猛威を振るってきました。
その「戦後レジーム」を、国際資本・大国主導のものから、より民主的で真に公正なものに替えていく事が今求められているのですが、安倍の言う「戦後レジームからの脱却」というのはそれとは正反対の、単なる戦前・靖国・過去の帝国主義賛美でしかない訳で、それに対しては民衆の側からだけでなく国際資本の側からも物言いがつけられています。
如何に靖国復古の安倍政権と言えども国際資本の意向は無視できず、本来の属米路線を損なわない為にも、「戦後レジームからの脱却」一本槍の路線に一定の手直しが加えられようとしているのでは。それで、過去の歴史認識に対する村山談話や、従軍慰安婦問題に関する河野談話を引継ぐ形で、とりあえず幕引きを図るつもりなのでは。そして、実際は小泉政権のレベルに戻っただけにしか過ぎないのに、御用マスコミを動員して、それをさも「英断」であるかのように装う事で右翼イメージを取り除き、それで以って、政権発足当初に見られた安倍批判の沈静化を狙っているのでは。若しそうであるならば、根本にある靖国史観をそのままにしたままで上辺だけ取り繕っても、また同じ問題を繰り返すだけだとは思いますが。
http://www.sankei.co.jp/news/061004/sei005.htm
・北朝鮮核実験:「8日実施」説も 総書記就任記念日と米紙(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20061006k0000m030066000c.html
安倍政権が、発足して間もない10月8日・9日に、相次いで中国・韓国を訪問する事を正式に発表しました。これに対しては中韓両国も、小泉靖国参拝以降続いている外交関係の膠着状態打開に向けて、安倍首相の訪問を歓迎していると言われています。
この急な安倍首相の訪中・訪韓に対しては、近い将来行われるとも言われている北朝鮮核実験への共同対処の必要性もあるからかな、とも思ったりしているのですが、その真意については、実の所は私にもよく分りません。
まあ、よく分らないというのは、その北朝鮮の核実験についても言える事ですが。北朝鮮はまたいつもの如く瀬戸際外交のチキンレースを演じているつもりなのでしょうが、こんな火遊びに興じても何の得にもならないのに。そもそも、あの国に「安全性が徹底的に保障された」(北朝鮮外務省声明)まともな(?)核実験をやるだけの力があるのか、という問題もありますし。北朝鮮の一挙手一投足に徒に振り回されても北の尻馬に乗るだけなので、今は敢えて論評を控えているのですが。
私は今まで散々安倍ネオリベコン政権を腐してきましたが、その私の安倍政権評とはまた違った角度からの評価もある事も、以下に紹介しておきます。
・安倍は意外に向こう見ずなタカ派でもないんじゃないか?(旧掲示板、投稿者:むじな 投稿日: 8月 7日(月)14時17分39秒)
http://afghan2004.hp.infoseek.co.jp/kakolog124.htm
・早まった意見かもしれませんが(沢村板、投稿者:三浦小太郎 投稿日: 9月30日(土)14時15分43秒)
http://6827.teacup.com/sawamura/bbs?OF=100&BD=6&CH=5
・2ちゃんねるは何故麻生支持?(四トロ同窓会三次会、投稿者:パルタ 投稿日:10月 5日(木)12時16分7秒)
http://6038.teacup.com/mappen/bbs
そして窮めつけは、下記の韓国・中央日報の記事。
・安倍首相、アジア圏外交主導権「失くした5年」取り戻す(中央日報)
>小泉純一郎前首相の残した「失ったアジア外交5年」を1日も早く修復せよという国内外の注文を積極的に受け入れたのだ。<
>「首脳会談の前堤条件で靖国神社を参拝しないという確約をせよ」と要求した中国政府が意外にも妥協点を提示した。靖国参拝に対して明確な言及をしない代わり「植民地支配で大きな苦痛と損害を与えた」という1995年の「村山談話」をもとに「私はこのような歴史に謙虚に臨む」という内容の談話を発表するということで譲歩したというのだ。<
>(注:安倍首相は)小泉前首相が残した遺産のうち「滞るだけ滞ったアジア外交」を大きな荷と感じたからだ。退任の瞬間までも高い支持率を維持した小泉首相との差別化のためにも隣国との外交復元を最優先の順位だと思った・・・彼のこうした判断は、北東アジア外交の主導権を握る意があると解釈できる。就任あいさつのため訪問する過程で靖国神社参拝問題、歴史認識問題など敏感な事案を「前任者の責任」として済ませるという判断もある。<
>また安倍首相としては22日に実施される2つの選挙区の衆院補欠選挙を意識した側面もある。小泉首相とは違い圧倒的支持を確保することができない安倍政権としては就任後の初の選挙に気を使わざるを得ないというのだ。<
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=80459&servcode=200§code=200
安倍政権については、「(右寄りの)イメージとは逆で、実際は北朝鮮とも太いパイプを持ち、・・・意外に手堅い」(むじな)、「意外と中韓両国に対して友好的」(三浦さん)、「(似非右翼の)安倍を放逐して麻生を政権につける」(パルタさん)という評価も存在している事は、私もある程度は知っています。同じ事は立花隆氏もどこかで書いていましたし、実際、ネットウヨクの一部は、安倍政権に対しても「媚中派に変節した」と、<右からの攻撃>を加え始めています。
今回の安倍訪中・訪韓に対しては、私は、その真意が何処にあるのか、実の所はよく分りません。よくわからないながらも敢えて現時点での穿った見方を言わせて貰うならば、前述の北朝鮮核問題への共同対処も然る事ながら、日本の経済界や米国サイドからも中韓両国との外交膠着状況を打開する必要に迫られてきたからではないか、と思うのです。現在の膠着状態が今後も続く事は、よりグローバリゼーションの進展を図りたい国際資本の利益にとっても由々しき事ですから。
反ファシズム・民主主義を建前とする「戦後レジーム」の下で、日本では戦後の民主化が進められ、世界でもそれが契機となって帝国主義世界体制・植民地帝国の瓦解が進みました。しかしまた別の角度から見ると、それは実際には米国主導の「パックス・アメリカーナ」でしかなく、米ソ冷戦で生き残った米国による新植民地主義・覇権主義・新自由主義が、その後の世界で猛威を振るってきました。
その「戦後レジーム」を、国際資本・大国主導のものから、より民主的で真に公正なものに替えていく事が今求められているのですが、安倍の言う「戦後レジームからの脱却」というのはそれとは正反対の、単なる戦前・靖国・過去の帝国主義賛美でしかない訳で、それに対しては民衆の側からだけでなく国際資本の側からも物言いがつけられています。
如何に靖国復古の安倍政権と言えども国際資本の意向は無視できず、本来の属米路線を損なわない為にも、「戦後レジームからの脱却」一本槍の路線に一定の手直しが加えられようとしているのでは。それで、過去の歴史認識に対する村山談話や、従軍慰安婦問題に関する河野談話を引継ぐ形で、とりあえず幕引きを図るつもりなのでは。そして、実際は小泉政権のレベルに戻っただけにしか過ぎないのに、御用マスコミを動員して、それをさも「英断」であるかのように装う事で右翼イメージを取り除き、それで以って、政権発足当初に見られた安倍批判の沈静化を狙っているのでは。若しそうであるならば、根本にある靖国史観をそのままにしたままで上辺だけ取り繕っても、また同じ問題を繰り返すだけだとは思いますが。
・「教育改革」/安倍首相が狙うもの(しんぶん赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-29/2006092903_01_0.html
・安倍氏が目指す「強い子ども作り」とは(朝鮮日報)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/08/29/20060829000036.html
・次期有力総理候補者の妄言集-安倍晋三『美しい国へ』を読む(五十嵐仁の転成仁語)
http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm
・アメリカの「教育バウチャー制度」
http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/jimusyo/151NY/INDEX.HTM#2
安倍政権は経済の事は余り言いません。「イノベーション」とか「再チャレンジ」とか、やたら字数だけは多いのですが、いずれも精神論の域を出ないものばかりで、具体的な事については殆ど何も言及されていません。その経済とは対照的なのが教育論で、こちらは持論の教育基本法改悪以外にも、いろいろ具体的な事を言っています。
安倍政権(安倍とその親衛隊の山谷・高市などのネオリベコン)が進める教育改革は、「学校選択制・学校評価制・教育バウチャー制度」がその3本柱だと言われています。
学校選択制とは、現行の学区制や6・3・3・4制の学校制度の枠を取っ払ってしまい、中高一貫教育や総合高校を作るなどで教育選択の幅を広げ、そうして教育制度を今までの単線型から複線型に変える、という事です。学校評価制というのは端的に言えば、学校現場に成果主義を導入して、生徒に君が代を歌わせる事が出来ず、有名大学に進学させられないダメ教師はどんどん辞めさせて、お国の言いなりになって少国民や企業戦士の育成に励む教師と総入換する、という事です。最後の「教育バウチャー制度」と言うのは今まで馴染みの無かった概念なので少し調べてみたのですが、要するに、国家はこれからは「クーポン券」(給付金、予算の類)を「出来の良い学校」に傾斜配分する、という事の様です。いずれも、80年代に米国レーガン政権や英国サッチャー政権が進めた教育改革を模範としたものなのだそうです。
その安倍政権の教育論に対しては、早速、下記の様な反論が寄せられています。以下、「週刊ダイヤモンド」9月2日号所収の、辻広雅文の「プリズム」№5「不勉強か曲解か」から引用します。
『次期首相にほぼ確定した安倍晋三官房長官は、政権公約の柱に教育改革を掲げた。近著『美しい国へ』(文春新書)でも一章を割き、英国サッチャー政権のラディカルな改革をモデルとして讃えている。彼は、「サッチャーは、植民地政策が生んだ自虐史観の偏向教育を是正し、また、現場の自主性尊重を転換、国定カリキュラムを作り、全国共通学力テストを実施、さらに女王直結の学校査察機関を設立、学校別の評価を公表した。この改革をブレアが引き継ぎ、自らの成果とまで自負している」と書く。
愛国教育に加え、中央集権と競争原理の改革を志向する安倍氏らしい。だが、間違っている。サッチャー改革では基礎学力は向上せず、教育機会格差は拡大し、放校、退学処分者が続出、彼らによる犯罪も増加した。教育の荒廃を止めたのはブレアで、教育機会の地域間格差、階層間格差の是正、いわば「落ちこぼれを出さない施策」に注力し、社会保障費を削ってまで教育予算を三割増やした。その成果は失業率の劇的改善に表れた。じつは、世界最高の教育先進国のフィンランドも同様の政策を先んじて徹底した。カネをかけた全国的教育水準向上が、最高の国力強化、社会保障政策なのだ。翻って、日本は社会保障費の手当てに追われ、義務教育の国庫負担を削減、教育機会格差は拡大に向かう。
これらの事実を安倍氏は書かない。不勉強か曲解か。その底の浅さが悲しい。』
http://asahi-newstar.com/program/shinsou/cast/
要するに、安倍・ネオリベコンの教育論と言うのは、戦後に学校現場で積み重ねられてきた民主教育の一つ一つの貴重な実践を、全て「悪平等」で「不平不満分子や国家に要求をぶつけるしか能の無い人間の育成に偏して来た」と切って捨て、その対極にあるものとして、「自分の事は何でも自分で始末出来、お国の手を煩わす事無く、寧ろ国家に貢献できる「強い子供」の育成を目指す」という事で、それについて来れた子供は少数エリートとして厚遇するが、ついて来れなかった子供は「落ちこぼれ」として「せめて国家に歯向かう事の無い、実直なバカでさえあれば良い」という事です。
安倍政権の教育論に対する五十嵐仁さんや辻広雅文さんの上記の批判は、私も正にその通りだと私も思います(但し辻広さんの、「教育費vs社会保障費」という論の組立て部分に限っては、私は賛同しませんが)。
その上で私が率直に思うのは、果たして安倍晋三や山谷えり子・高市早苗・石原慎太郎などのバックラッシュの急先鋒、小泉・安倍親衛隊のネオリベコン政治家達は、果たして自分の子供たちが、TVドラマ「3年B組坂本金八先生」シリーズに出てきた「浅井雪乃」や「鶴本直」「丸山しゅう」の様な生徒達だったとしても、今と同じ様な「戦後教育は横並びの悪平等」論やジェンダーフリー攻撃、バックラッシュの暴言を、平気で吐けるのかな、という事です。
まさか、性同一性障害の人にも「男らしさ、女らしさ」の説教を垂れ、リストラによって引き起こされた家庭崩壊・児童虐待の犠牲者に対しても、自分たちの脳内妄想の産物でしかない勝共流「純潔教育」「家族国家」論や、現実問題の解決にはクソの役にも立たない空虚な道徳論、自分から谷底に叩き落しておきながら「文句があるなら自分で這い上がって来い」と言わんばかりの「再チャレンジ」などの新自由主義賛美の自己責任論を、平気でぶつけるつもりなのだろうか? これらネオリベコンたちは、上記の生徒達には一体どういう風に接するつもりなのだろうか?
若し日頃の主張と同じ様に、同じ暴言が吐けると言うのなら、私は「こいつらはもはや人間ではない」としか思えません。斯く言う私もそんな高尚な人間などでは毛頭ありませんが、それでも「人間として最低限言って言い事と悪い事」の区別ぐらいはつきます。
ネオリベコン政治家たちの教育論は、前述の「金八」シリーズ第7作で登場してきた「千田校長」が番組で見せた台詞や立居振舞を、彷彿とさせるものがあります。
・金八先生マニアックス
http://homepage1.nifty.com/quinella/kinpachi/nenpyo.htm
(注)「浅井雪乃」(主演・杉田かおる)についてはその第4~6話「十五歳の春」、同じく「鶴本直」(主演・上戸彩)は第18~21話「直と政則」「鶴本直」、「丸山しゅう」(主演・八乙女光)は第7シリーズ('04~'05年放送)の「しゅう」関連コーナーを、それぞれ参照の事。「千田校長」(主演・木場勝巳)は、第6シリーズで初登場の、桜中学の生徒・教師たちに高圧的な態度を取る、中教審路線に忠実な校長です。
昨今の「安倍人気」の裏には、北朝鮮拉致問題への取組みや、とりわけ安倍首相個人がマスコミの前でいつも見せる、横田滋さんたち北朝鮮拉致被害者家族に対する「気配り・心配り」ポーズも影響している事は、私ももとより百も承知の上です。しかし私はそんなものには騙されません。
ワーキングプアや格差社会の問題、「落ちこぼれ・落ちこぼし・ニート」などの問題で、ここまで冷淡な態度を取れるブルジョアのボンボン政治家たちが、こと拉致被害者に対してだけは人間味のある対応を取れるというのは、どう見ても不自然の窮みです。裏にあるのは北朝鮮問題の政治利用=所謂「ラチラチ詐欺」に決まっています。要するに、北朝鮮・拉致問題の一枚看板で、自身の経済無策や冷血さを糊塗しているだけなのです。また、「いや、拉致被害者に対する気遣いは安倍政権の本心だ」と言うのなら、それはそれで、今まで彼・彼女らネオリベコンたちが今まで左翼批判に使ってきた常套句である「ダブルスタンダード」の、正にその典型ではないでしょうか。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-29/2006092903_01_0.html
・安倍氏が目指す「強い子ども作り」とは(朝鮮日報)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/08/29/20060829000036.html
・次期有力総理候補者の妄言集-安倍晋三『美しい国へ』を読む(五十嵐仁の転成仁語)
http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm
・アメリカの「教育バウチャー制度」
http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/jimusyo/151NY/INDEX.HTM#2
安倍政権は経済の事は余り言いません。「イノベーション」とか「再チャレンジ」とか、やたら字数だけは多いのですが、いずれも精神論の域を出ないものばかりで、具体的な事については殆ど何も言及されていません。その経済とは対照的なのが教育論で、こちらは持論の教育基本法改悪以外にも、いろいろ具体的な事を言っています。
安倍政権(安倍とその親衛隊の山谷・高市などのネオリベコン)が進める教育改革は、「学校選択制・学校評価制・教育バウチャー制度」がその3本柱だと言われています。
学校選択制とは、現行の学区制や6・3・3・4制の学校制度の枠を取っ払ってしまい、中高一貫教育や総合高校を作るなどで教育選択の幅を広げ、そうして教育制度を今までの単線型から複線型に変える、という事です。学校評価制というのは端的に言えば、学校現場に成果主義を導入して、生徒に君が代を歌わせる事が出来ず、有名大学に進学させられないダメ教師はどんどん辞めさせて、お国の言いなりになって少国民や企業戦士の育成に励む教師と総入換する、という事です。最後の「教育バウチャー制度」と言うのは今まで馴染みの無かった概念なので少し調べてみたのですが、要するに、国家はこれからは「クーポン券」(給付金、予算の類)を「出来の良い学校」に傾斜配分する、という事の様です。いずれも、80年代に米国レーガン政権や英国サッチャー政権が進めた教育改革を模範としたものなのだそうです。
その安倍政権の教育論に対しては、早速、下記の様な反論が寄せられています。以下、「週刊ダイヤモンド」9月2日号所収の、辻広雅文の「プリズム」№5「不勉強か曲解か」から引用します。
『次期首相にほぼ確定した安倍晋三官房長官は、政権公約の柱に教育改革を掲げた。近著『美しい国へ』(文春新書)でも一章を割き、英国サッチャー政権のラディカルな改革をモデルとして讃えている。彼は、「サッチャーは、植民地政策が生んだ自虐史観の偏向教育を是正し、また、現場の自主性尊重を転換、国定カリキュラムを作り、全国共通学力テストを実施、さらに女王直結の学校査察機関を設立、学校別の評価を公表した。この改革をブレアが引き継ぎ、自らの成果とまで自負している」と書く。
愛国教育に加え、中央集権と競争原理の改革を志向する安倍氏らしい。だが、間違っている。サッチャー改革では基礎学力は向上せず、教育機会格差は拡大し、放校、退学処分者が続出、彼らによる犯罪も増加した。教育の荒廃を止めたのはブレアで、教育機会の地域間格差、階層間格差の是正、いわば「落ちこぼれを出さない施策」に注力し、社会保障費を削ってまで教育予算を三割増やした。その成果は失業率の劇的改善に表れた。じつは、世界最高の教育先進国のフィンランドも同様の政策を先んじて徹底した。カネをかけた全国的教育水準向上が、最高の国力強化、社会保障政策なのだ。翻って、日本は社会保障費の手当てに追われ、義務教育の国庫負担を削減、教育機会格差は拡大に向かう。
これらの事実を安倍氏は書かない。不勉強か曲解か。その底の浅さが悲しい。』
http://asahi-newstar.com/program/shinsou/cast/
要するに、安倍・ネオリベコンの教育論と言うのは、戦後に学校現場で積み重ねられてきた民主教育の一つ一つの貴重な実践を、全て「悪平等」で「不平不満分子や国家に要求をぶつけるしか能の無い人間の育成に偏して来た」と切って捨て、その対極にあるものとして、「自分の事は何でも自分で始末出来、お国の手を煩わす事無く、寧ろ国家に貢献できる「強い子供」の育成を目指す」という事で、それについて来れた子供は少数エリートとして厚遇するが、ついて来れなかった子供は「落ちこぼれ」として「せめて国家に歯向かう事の無い、実直なバカでさえあれば良い」という事です。
安倍政権の教育論に対する五十嵐仁さんや辻広雅文さんの上記の批判は、私も正にその通りだと私も思います(但し辻広さんの、「教育費vs社会保障費」という論の組立て部分に限っては、私は賛同しませんが)。
その上で私が率直に思うのは、果たして安倍晋三や山谷えり子・高市早苗・石原慎太郎などのバックラッシュの急先鋒、小泉・安倍親衛隊のネオリベコン政治家達は、果たして自分の子供たちが、TVドラマ「3年B組坂本金八先生」シリーズに出てきた「浅井雪乃」や「鶴本直」「丸山しゅう」の様な生徒達だったとしても、今と同じ様な「戦後教育は横並びの悪平等」論やジェンダーフリー攻撃、バックラッシュの暴言を、平気で吐けるのかな、という事です。
まさか、性同一性障害の人にも「男らしさ、女らしさ」の説教を垂れ、リストラによって引き起こされた家庭崩壊・児童虐待の犠牲者に対しても、自分たちの脳内妄想の産物でしかない勝共流「純潔教育」「家族国家」論や、現実問題の解決にはクソの役にも立たない空虚な道徳論、自分から谷底に叩き落しておきながら「文句があるなら自分で這い上がって来い」と言わんばかりの「再チャレンジ」などの新自由主義賛美の自己責任論を、平気でぶつけるつもりなのだろうか? これらネオリベコンたちは、上記の生徒達には一体どういう風に接するつもりなのだろうか?
若し日頃の主張と同じ様に、同じ暴言が吐けると言うのなら、私は「こいつらはもはや人間ではない」としか思えません。斯く言う私もそんな高尚な人間などでは毛頭ありませんが、それでも「人間として最低限言って言い事と悪い事」の区別ぐらいはつきます。
ネオリベコン政治家たちの教育論は、前述の「金八」シリーズ第7作で登場してきた「千田校長」が番組で見せた台詞や立居振舞を、彷彿とさせるものがあります。
・金八先生マニアックス
http://homepage1.nifty.com/quinella/kinpachi/nenpyo.htm
(注)「浅井雪乃」(主演・杉田かおる)についてはその第4~6話「十五歳の春」、同じく「鶴本直」(主演・上戸彩)は第18~21話「直と政則」「鶴本直」、「丸山しゅう」(主演・八乙女光)は第7シリーズ('04~'05年放送)の「しゅう」関連コーナーを、それぞれ参照の事。「千田校長」(主演・木場勝巳)は、第6シリーズで初登場の、桜中学の生徒・教師たちに高圧的な態度を取る、中教審路線に忠実な校長です。
昨今の「安倍人気」の裏には、北朝鮮拉致問題への取組みや、とりわけ安倍首相個人がマスコミの前でいつも見せる、横田滋さんたち北朝鮮拉致被害者家族に対する「気配り・心配り」ポーズも影響している事は、私ももとより百も承知の上です。しかし私はそんなものには騙されません。
ワーキングプアや格差社会の問題、「落ちこぼれ・落ちこぼし・ニート」などの問題で、ここまで冷淡な態度を取れるブルジョアのボンボン政治家たちが、こと拉致被害者に対してだけは人間味のある対応を取れるというのは、どう見ても不自然の窮みです。裏にあるのは北朝鮮問題の政治利用=所謂「ラチラチ詐欺」に決まっています。要するに、北朝鮮・拉致問題の一枚看板で、自身の経済無策や冷血さを糊塗しているだけなのです。また、「いや、拉致被害者に対する気遣いは安倍政権の本心だ」と言うのなら、それはそれで、今まで彼・彼女らネオリベコンたちが今まで左翼批判に使ってきた常套句である「ダブルスタンダード」の、正にその典型ではないでしょうか。
鳴り物入りで登場した安倍「SBS」「ネオリベコン」政権ですが、小泉内閣誕生時の様な風は吹きませんでした。それは今回の自民党総裁選の投票結果にも現われています。
・自民党総裁選2006
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/sousai06/sousai/data_01/kekka.html
・同上 都道府県別党員投票結果
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/sousai06/sousai/data_01/pdf/kekka.pdf
それによると、自民党員の全国平均投票率が約61%で、そのうちの安倍票がほぼ6割ジャスト。絶対得票率で見ると、自民党員の中でも37%の支持率しか無い事が分ります。
自民党総裁選は党員割り当て票とほぼ同等の比重の国会議員票の二本立てで行われ、後者の議員票は小選挙区制下の党営選挙(党執行部の独裁)で勝ち馬に乗る傾向が顕著に現われてきていますから、どうころんでも安倍が勝つ事は最初から分っていましたが、それでも66%の支持しか得られなかった所にも、安倍政権の意外な脆さが出ています。実際、マスコミによる鳴り物入りの宣伝にも関わらず、今回は小泉旋風の時の様な風は吹きませんでした。
そりゃあそうでしょう。昨今の自民党は一昔前と違ってネオコン一色に様変わりしつつあるとは言え、それでも地方農民や中小商工業者が重要な支持基盤である事に変わりが無く、そしてこの層が小泉構造改革の直撃をモロに受けているのですから。東京の所得水準を100とすると青森や沖縄は50行くか行かないかと言う位に都市と地方の格差が広がり、WTO体制下での国内農業切捨てで離農・離村が更に進み、地方都市は軒並みシャッター街と化し、おまけに郵政民営化で郵便局も統廃合され、地方や都市の高齢者には容赦なく医療・年金改悪が襲い掛かる。もう踏んだり蹴ったりなのですから、アホらしくて投票に行く気にもならない。いくらマスコミが安倍人気を煽っても「小泉亜流の、どこぞの苦労知らずのボンボンが、何言ってんねん」という気持ちにしかならないのでは。
しかもこの政権は「内憂」だけでなく「外患」も抱え、まるで「四面楚歌」の状態にあります。
・米国務長官/歴史問題認めよ/日中関係 安倍政権に注文(しんぶん赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-28/2006092801_04_0.html
・「せんべいを食べるBCBG」安倍総裁誕生(ルモンド)
http://blog.livedoor.jp/sabatasamezo/archives/50731806.html
・安倍氏はまず靖国参拝の自粛を~NYタイムズ、社説で注文(U.S.FrontLine)
http://www.usfl.com/Daily/News/06/09/0927_020.asp?id=50667
・安倍人気、理由は自民党の衰弱―岩見隆夫氏インタビュー(JANJAN)
http://www.janjan.jp/government/0609/0609220613/1.php
・【夕刊JanJan】安倍新総裁、海外メディアはどう見た?(同上)
http://www.janjan.jp/government/0609/0609210538/1.php
ざっとこれだけ見ても、安倍政権発足当初から、中国・韓国・北朝鮮などの(ウヨクが言う所の)「特定アジア」だけに限らず、アジア・中東・欧米のメディアや政治家から、多数の懸念や憂慮が、この政権に対して表明されています。この前には、米国のハイド下院外交委員長に続いて、とうとうライス国務長官からも靖国参拝に対して物言いがつけられました。こんな事は、小泉政権発足時には見られなかった事です。(これら海外メディア記事をすべて「在外コリアン工作員記者による捏造」で片付けてきたネットウヨクは、ハイドやライスもコリアン系工作員だとか言うのだろうか?w)
また、マスコミが付けた安倍内閣の愛称にしても、「美しい国へ」内閣とかいうヨイショ呼称以外は全て、大なり小なりマイナスイメージが付きまとうものばかりです。「タカ派」というのはまあそれ自体は当然ではあるが従来からのありきたりな呼称ですが、それ以外にも「論功行賞」「お身内」内閣だとか、米国ブッシュ政権を模倣した擬似大統領制志向の「ホワイトハウス型」内閣だとか。
安倍内閣登場の裏には当然、テロ勢力との「長い戦争」を唱え(夜郎自大の大国主義を貫き社会的不公正を他国に押付けテロの温床を育てている己のマッチポンプは棚に上げて)共に血を流す「世界の中の日米同盟」を志向する米国政府や日米の軍産複合体、その下でグローバリズムの名目で更なる弱肉強食体制の構築を目論む国際資本の思惑がありますから、確かにその力を侮る事は出来ません。だから今までの「戦後民主主義」の擬制もかなぐり捨てて改憲を第一の政治課題に掲げる「靖国ゾンビの御大」が表に出てきたのですが、その事で逆に、この政権が実際には凡そまともな「改革」とは似ても似つかない、単なる超保守・反動のファシスト政権でしかない事が、今まで何となくイメージだけで小泉改革を支持し騙されてきた(そして客観的に見ればワーキング・プアが主体で、小泉似非改革の最大の犠牲者でもある)「B層」の目にも次第に明らかになっていく可能性も、同時に秘めています。
・安倍政権との対決確認 野党、共闘へ党首会談も(共同通信)
http://topics.kyodo.co.jp/feature29/archives/2006/09/post_198.html
安倍「SBS」「ネオリベコン」政権(注)は確かに史上最悪・最強の凶暴な反動内閣ですが、所詮は自民党・世耕弘成の広報戦略とマスコミのイメージ操作に寄りかかるしかない「張子の虎」です。「9条・25条改憲」「教育基本法改悪」「共謀罪法案最上程」と息のつけない闘いが今後目白押しであり、どれもこれも負けられないものですが、「もう後が無い」のは敵も同様です。決して敵の力を侮ってはいけませんが、必要以上に恐れる事も無い。
(注)「SBS」=「勝共・ブッシュ・サッチャー」、「ネオリベコン」=ネオリベ(新自由主義)とネオコン(新保守主義)の結託。いずれも私が勝手に即興で命名した安倍内閣の我流キャッチ。我ながら余り上出来ではないとは思いますが。
・自民党総裁選2006
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/sousai06/sousai/data_01/kekka.html
・同上 都道府県別党員投票結果
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/sousai06/sousai/data_01/pdf/kekka.pdf
それによると、自民党員の全国平均投票率が約61%で、そのうちの安倍票がほぼ6割ジャスト。絶対得票率で見ると、自民党員の中でも37%の支持率しか無い事が分ります。
自民党総裁選は党員割り当て票とほぼ同等の比重の国会議員票の二本立てで行われ、後者の議員票は小選挙区制下の党営選挙(党執行部の独裁)で勝ち馬に乗る傾向が顕著に現われてきていますから、どうころんでも安倍が勝つ事は最初から分っていましたが、それでも66%の支持しか得られなかった所にも、安倍政権の意外な脆さが出ています。実際、マスコミによる鳴り物入りの宣伝にも関わらず、今回は小泉旋風の時の様な風は吹きませんでした。
そりゃあそうでしょう。昨今の自民党は一昔前と違ってネオコン一色に様変わりしつつあるとは言え、それでも地方農民や中小商工業者が重要な支持基盤である事に変わりが無く、そしてこの層が小泉構造改革の直撃をモロに受けているのですから。東京の所得水準を100とすると青森や沖縄は50行くか行かないかと言う位に都市と地方の格差が広がり、WTO体制下での国内農業切捨てで離農・離村が更に進み、地方都市は軒並みシャッター街と化し、おまけに郵政民営化で郵便局も統廃合され、地方や都市の高齢者には容赦なく医療・年金改悪が襲い掛かる。もう踏んだり蹴ったりなのですから、アホらしくて投票に行く気にもならない。いくらマスコミが安倍人気を煽っても「小泉亜流の、どこぞの苦労知らずのボンボンが、何言ってんねん」という気持ちにしかならないのでは。
しかもこの政権は「内憂」だけでなく「外患」も抱え、まるで「四面楚歌」の状態にあります。
・米国務長官/歴史問題認めよ/日中関係 安倍政権に注文(しんぶん赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-28/2006092801_04_0.html
・「せんべいを食べるBCBG」安倍総裁誕生(ルモンド)
http://blog.livedoor.jp/sabatasamezo/archives/50731806.html
・安倍氏はまず靖国参拝の自粛を~NYタイムズ、社説で注文(U.S.FrontLine)
http://www.usfl.com/Daily/News/06/09/0927_020.asp?id=50667
・安倍人気、理由は自民党の衰弱―岩見隆夫氏インタビュー(JANJAN)
http://www.janjan.jp/government/0609/0609220613/1.php
・【夕刊JanJan】安倍新総裁、海外メディアはどう見た?(同上)
http://www.janjan.jp/government/0609/0609210538/1.php
ざっとこれだけ見ても、安倍政権発足当初から、中国・韓国・北朝鮮などの(ウヨクが言う所の)「特定アジア」だけに限らず、アジア・中東・欧米のメディアや政治家から、多数の懸念や憂慮が、この政権に対して表明されています。この前には、米国のハイド下院外交委員長に続いて、とうとうライス国務長官からも靖国参拝に対して物言いがつけられました。こんな事は、小泉政権発足時には見られなかった事です。(これら海外メディア記事をすべて「在外コリアン工作員記者による捏造」で片付けてきたネットウヨクは、ハイドやライスもコリアン系工作員だとか言うのだろうか?w)
また、マスコミが付けた安倍内閣の愛称にしても、「美しい国へ」内閣とかいうヨイショ呼称以外は全て、大なり小なりマイナスイメージが付きまとうものばかりです。「タカ派」というのはまあそれ自体は当然ではあるが従来からのありきたりな呼称ですが、それ以外にも「論功行賞」「お身内」内閣だとか、米国ブッシュ政権を模倣した擬似大統領制志向の「ホワイトハウス型」内閣だとか。
安倍内閣登場の裏には当然、テロ勢力との「長い戦争」を唱え(夜郎自大の大国主義を貫き社会的不公正を他国に押付けテロの温床を育てている己のマッチポンプは棚に上げて)共に血を流す「世界の中の日米同盟」を志向する米国政府や日米の軍産複合体、その下でグローバリズムの名目で更なる弱肉強食体制の構築を目論む国際資本の思惑がありますから、確かにその力を侮る事は出来ません。だから今までの「戦後民主主義」の擬制もかなぐり捨てて改憲を第一の政治課題に掲げる「靖国ゾンビの御大」が表に出てきたのですが、その事で逆に、この政権が実際には凡そまともな「改革」とは似ても似つかない、単なる超保守・反動のファシスト政権でしかない事が、今まで何となくイメージだけで小泉改革を支持し騙されてきた(そして客観的に見ればワーキング・プアが主体で、小泉似非改革の最大の犠牲者でもある)「B層」の目にも次第に明らかになっていく可能性も、同時に秘めています。
・安倍政権との対決確認 野党、共闘へ党首会談も(共同通信)
http://topics.kyodo.co.jp/feature29/archives/2006/09/post_198.html
安倍「SBS」「ネオリベコン」政権(注)は確かに史上最悪・最強の凶暴な反動内閣ですが、所詮は自民党・世耕弘成の広報戦略とマスコミのイメージ操作に寄りかかるしかない「張子の虎」です。「9条・25条改憲」「教育基本法改悪」「共謀罪法案最上程」と息のつけない闘いが今後目白押しであり、どれもこれも負けられないものですが、「もう後が無い」のは敵も同様です。決して敵の力を侮ってはいけませんが、必要以上に恐れる事も無い。
(注)「SBS」=「勝共・ブッシュ・サッチャー」、「ネオリベコン」=ネオリベ(新自由主義)とネオコン(新保守主義)の結託。いずれも私が勝手に即興で命名した安倍内閣の我流キャッチ。我ながら余り上出来ではないとは思いますが。
(内閣)
総理 安倍 晋三:(若・日)
靖国・改憲・海外派兵・国家主義教育・新自由主義の信奉者
元戦犯首相・岸信介の孫(ちなみに佐藤栄作は分家筋に当る)
統一協会(勝共連合)に祝電
著書「美しい国へ」もネタは久保木修己の勝共思想
総務(郵政民営化担当) 菅 義偉(よしひで):(若・日・再)
法務 長勢 甚遠(ながせ・じんえん):(若・日)
外務 麻生 太郎:(教・日)
「外交とはジャイアンに媚びへつらう事」
敵基地攻撃論者
財務 尾身 幸次(おみ・こうじ):(日)
文科 伊吹 文明:(日) 年来の教育基本法改悪論者
厚労 柳沢 伯夫
農水 松岡 利勝:(若・日・再)
経産 甘利 明 :(日)
国交 冬柴 鉄三:(公明党)
イラク反戦運動を敵視
その後明らかになった大量破壊兵器の嘘には沈黙
環境 若林 正俊
官房長官(拉致問題担当) 塩崎 恭久(やすひさ):(若・日・再)
国家公安(防災担当) 溝手 顕正
防衛庁長官 久間 章生(きゅうま・ふみお):
元国防族 麻生と組んで米軍再編推進
防衛庁の省昇格を見据えた配置
沖縄北方(イノベーション担当) 高市 早苗:(若・教・再)
下村・山谷と並ぶバックラッシュの急先鋒 政界版・桜田淳子
他に男女共同参画などの担当も兼務する安倍勝共内閣の広告塔
経財 大田 弘子:(民間) 竹中平蔵の忠実な後継者
金融 山本 有二
規制改革(行革担当) 佐田 玄一郎:(若)
(内閣官房)
副長官 下村 博文:(若・教・日)
「歴史教科書も官邸がチェックする」
安倍ブレーン「思いっきり保守5人組」(下記参照)の一人
同上 鈴木 政二:(若)
同上 的場 順三
法制局長官 宮崎 礼壹 (れいいち)
(首相官邸)
補佐官(国家安全保障) 小池 百合子:(日) 政界渡り鳥
同上(経済財政) 根本 匠:(若・日)
同上(拉致問題) 中山 恭子
同上(教育再生) 山谷(やまたに) えり子:(教・再)
バックラッシュの急先鋒
大学入試センター試験問題介入事件のA級戦犯
同上(広報) 世耕 弘成(ひろしげ):小泉政治支えた「B層」産みの親
(自民党)
政調会長 中川 昭一:(若・教・日) 安倍と並ぶNHK番組介入のA級戦犯
<系列団体・人脈>
(若):日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会(発足当時のメンバー)
(教):教育基本法改正促進委員会(役員メンバー)
(日):2005年衆院選で右翼団体「日本会議」の支援を受けたメンバー
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-28/2006092801_02_0.html
http://www.linkclub.or.jp/~teppei-y/tawara%20HP/2003.12.3/1.html#Anchor197500
(再):再チャレンジ支援議員連盟
衆参両院議員による派閥横断的な安倍私設応援団だが、「小泉改革ではしゃいでいた連中が、今後は安倍というバスに乗り遅れるなと騒いでいるだけ」というのが実態。
http://doughnuts.blog5.fc2.com/blog-entry-962.html
「思いっきり保守5人組」:下村博文、伊藤哲夫・日本政策研究センター所長、西岡力・東京基督教大教授(救う会・副会長)、島田洋一・福井県立大教授(同)、八木秀次・高崎経済大教授(つくる会・元会長、日本教育再生機構・代表)、中西輝政・京大教授(日本教育再生機構・設立発起人)の5名。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060909/mng_____tokuho__000.shtml
上記リストを見ても分るように、安倍内閣というのは、かつての中曽根内閣以上に反動的な、「中曽根と小泉の最悪の部分を掛け合わせた内閣」ともいうべき代物です。ネオリベ(新自由主義)とネオコン(新保守主義)の結託によって、いよいよ「靖国ゾンビの総元締め」が前面に出てきて、本格的な戦争(海外派兵)・差別(サッチャーリズムに基づく弱肉強食)社会づくりに乗り出してきた。
人気取り政策の「再チャレンジ」にしても眉唾で、今までの経済無策を誤魔化す為に、サッチャーリズムに基づく精神主義をそのまま経済分野に持ち込んできただけの代物。自らの経済政策が生み出した格差社会を、「負け犬に甘んじるのは再チャレンジ精神が足りないからだ」と、個人の心構えの問題にすり替えているだけ。
階級間格差の拡大を容認したまま形だけの「機会の平等」で取り繕う手法は、一片の解放令だけで「解放事足れり」とした明治政府の発想や、抜け穴だらけの男女雇用機会均等法でお茶を濁して男女平等・共同参画社会を詐称する現政府の発想とまるで同じ。
http://www.kantei.go.jp/jp/abedaijin/060926/index.html
http://www.k3.dion.ne.jp/~a-246ra/keizukingendai7.htm
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-170.html
http://kodansha.cplaza.ne.jp/wgendai/article/060921/top_01_01.html
総理 安倍 晋三:(若・日)
靖国・改憲・海外派兵・国家主義教育・新自由主義の信奉者
元戦犯首相・岸信介の孫(ちなみに佐藤栄作は分家筋に当る)
統一協会(勝共連合)に祝電
著書「美しい国へ」もネタは久保木修己の勝共思想
総務(郵政民営化担当) 菅 義偉(よしひで):(若・日・再)
法務 長勢 甚遠(ながせ・じんえん):(若・日)
外務 麻生 太郎:(教・日)
「外交とはジャイアンに媚びへつらう事」
敵基地攻撃論者
財務 尾身 幸次(おみ・こうじ):(日)
文科 伊吹 文明:(日) 年来の教育基本法改悪論者
厚労 柳沢 伯夫
農水 松岡 利勝:(若・日・再)
経産 甘利 明 :(日)
国交 冬柴 鉄三:(公明党)
イラク反戦運動を敵視
その後明らかになった大量破壊兵器の嘘には沈黙
環境 若林 正俊
官房長官(拉致問題担当) 塩崎 恭久(やすひさ):(若・日・再)
国家公安(防災担当) 溝手 顕正
防衛庁長官 久間 章生(きゅうま・ふみお):
元国防族 麻生と組んで米軍再編推進
防衛庁の省昇格を見据えた配置
沖縄北方(イノベーション担当) 高市 早苗:(若・教・再)
下村・山谷と並ぶバックラッシュの急先鋒 政界版・桜田淳子
他に男女共同参画などの担当も兼務する安倍勝共内閣の広告塔
経財 大田 弘子:(民間) 竹中平蔵の忠実な後継者
金融 山本 有二
規制改革(行革担当) 佐田 玄一郎:(若)
(内閣官房)
副長官 下村 博文:(若・教・日)
「歴史教科書も官邸がチェックする」
安倍ブレーン「思いっきり保守5人組」(下記参照)の一人
同上 鈴木 政二:(若)
同上 的場 順三
法制局長官 宮崎 礼壹 (れいいち)
(首相官邸)
補佐官(国家安全保障) 小池 百合子:(日) 政界渡り鳥
同上(経済財政) 根本 匠:(若・日)
同上(拉致問題) 中山 恭子
同上(教育再生) 山谷(やまたに) えり子:(教・再)
バックラッシュの急先鋒
大学入試センター試験問題介入事件のA級戦犯
同上(広報) 世耕 弘成(ひろしげ):小泉政治支えた「B層」産みの親
(自民党)
政調会長 中川 昭一:(若・教・日) 安倍と並ぶNHK番組介入のA級戦犯
<系列団体・人脈>
(若):日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会(発足当時のメンバー)
(教):教育基本法改正促進委員会(役員メンバー)
(日):2005年衆院選で右翼団体「日本会議」の支援を受けたメンバー
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-28/2006092801_02_0.html
http://www.linkclub.or.jp/~teppei-y/tawara%20HP/2003.12.3/1.html#Anchor197500
(再):再チャレンジ支援議員連盟
衆参両院議員による派閥横断的な安倍私設応援団だが、「小泉改革ではしゃいでいた連中が、今後は安倍というバスに乗り遅れるなと騒いでいるだけ」というのが実態。
http://doughnuts.blog5.fc2.com/blog-entry-962.html
「思いっきり保守5人組」:下村博文、伊藤哲夫・日本政策研究センター所長、西岡力・東京基督教大教授(救う会・副会長)、島田洋一・福井県立大教授(同)、八木秀次・高崎経済大教授(つくる会・元会長、日本教育再生機構・代表)、中西輝政・京大教授(日本教育再生機構・設立発起人)の5名。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060909/mng_____tokuho__000.shtml
上記リストを見ても分るように、安倍内閣というのは、かつての中曽根内閣以上に反動的な、「中曽根と小泉の最悪の部分を掛け合わせた内閣」ともいうべき代物です。ネオリベ(新自由主義)とネオコン(新保守主義)の結託によって、いよいよ「靖国ゾンビの総元締め」が前面に出てきて、本格的な戦争(海外派兵)・差別(サッチャーリズムに基づく弱肉強食)社会づくりに乗り出してきた。
人気取り政策の「再チャレンジ」にしても眉唾で、今までの経済無策を誤魔化す為に、サッチャーリズムに基づく精神主義をそのまま経済分野に持ち込んできただけの代物。自らの経済政策が生み出した格差社会を、「負け犬に甘んじるのは再チャレンジ精神が足りないからだ」と、個人の心構えの問題にすり替えているだけ。
階級間格差の拡大を容認したまま形だけの「機会の平等」で取り繕う手法は、一片の解放令だけで「解放事足れり」とした明治政府の発想や、抜け穴だらけの男女雇用機会均等法でお茶を濁して男女平等・共同参画社会を詐称する現政府の発想とまるで同じ。
http://www.kantei.go.jp/jp/abedaijin/060926/index.html
http://www.k3.dion.ne.jp/~a-246ra/keizukingendai7.htm
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-170.html
http://kodansha.cplaza.ne.jp/wgendai/article/060921/top_01_01.html