この前紹介した私の社員登用の話ですが、公募試験の最初のステップである書類審査に合格しちゃいました。既に自分のブログにも書いた通り、会社批判が満展開の公募申請なのに、なぜ書類審査をクリアできたのか未(いま)だに謎です。それで次のステップとして、筆記試験と適性検査を昨日11月7日(土)の午前中に本社で受けて来ました。
試験は本社の会議室で午前10時から11時半まで。45分間の筆記試験の後、10分間の休憩をはさんで30分間の適性検査という日程です。自宅から本社に直行なので、朝はゆっくり起きれば良かったのですが、もう身体が早起きに慣れてしまっているので、少し早めに起きて家を出て、集合時間まで本社近くのマクドナルドで少し休憩していました。
会場には私を含め13名の受験者が来ていました。いずれも契約社員として既に社内で働いている人達ばかりです。試験監督の話によると、全社で21名の応募があり、うち15名が書類審査に合格したそうです。そのうち遠隔地での受験組を除く13名がここに集められたのだとか。そして、この筆記試験と適性検査に受かれば、最終ステップの面接に進めるのだそうです。面接は12月4日と5日に行われます。
本社前で以前副所長として同じ職場で働いていた人と偶然出会いました。スーツ姿だったので最初は元・副所長だとは気付きませんでした。私が社内公募試験を受けると聞いて驚いていました。会場にも、別の部署のバイトですが、私と同じ職場からもう一人来ていました。
筆記試験は数ページにわたる分量で、国語、数学、一般常識、物流関連知識の4分野から出題されました。但し、国語や数学といっても、いずれも小学生でも解ける問題ばかりです。
国語は漢字の読み書きで、「新たなふにん(赴任)先」「強制しっこう(執行)」等の書き取りや、「任務を遂行(すいこう)する」等の読み仮名を振る内容ばかり。強いて言えば「法律を遵守(じゅんしゅ)する」等が多少難しいかなといった程度で。恥ずかしながら、私はこの「遂行」を「ついこう」と書いてしまいましたw。
数学も算数の計算問題です。25×29×4とか(0.75-0.55)÷0.5といった程度の。
一般常識も、エジプト文明の元となった大河の名前(ナイル川)や、天橋立の所在地(京都府)、小説「坂の上の雲」の作者名(司馬遼太郎)を問うといった問題ばかりで。強いて言えば、旧ソ連の元大統領の名前(ゴルバチョフ)や、環太平洋経済連携協定の略称名(TPP)あたりが多少難しいかなと思うぐらいで。
但し、物流関連知識の問題では少し面食らいました。定番の計算問題(1万ケースを1人1時間50ケースで8時間出荷する時に時給千円で人を雇った時にかかる1日のコストはいくらか?等)は難なくクリア出来ましたが、物流の専門用語に関する三択問題では少し悩みました。「NOx(ノックス)・PM法」等の耳慣れない単語が一杯出てきましたから。でも、これも問題文をよく読めば、別の箇所にはその説明がちゃんと載ってあるし、三択問題で明らかに違う選択肢を潰していけば、何とか解ける問題でした。ちなみに、「NOx・PM法」と言うのは「自動車の排ガス規制で、大気汚染の原因となる窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)を規制する法律」だそうです。そう言えば、中国の大気汚染で「PM2.5」が問題になったりしましたね。
(なお、実際に出題された問題はいずれも上記ではありません。あくまでも「どんな感じの問題だったか」を説明する為に例として上げたまでです)
職場に帰ったらちょうど昼休みで、午後から通常作業に復帰。当日は試験受験の為に午前9時から始業となったので、8時間分の賃金を稼ぐには午後6時まで働かなくてはなりません。もう身体が早起きに慣れてしまっているので、たった2時間でも作業が夜にずれ込むと結構身体に堪えます。特に、筆記試験の後に5時間も現場作業となると…。
そういう事で、昨日の試験は多分受かると思いますが、私の心境は複雑です。なぜなら、もし仮に社員登用試験に受かったとしても、今のままでは孤軍奮闘で、下手すれば私も他の「無能社員」同様に、この「ブラック企業」に「使い捨て」されるだけで終わるでしょう。
それでは、わざわざ社員登用試験を受けた意味がありません。私はあくまでも、「会社を中から変えていく」つもりで、敢えて「火中の栗を拾う」形で、今回の受験に臨んだのですから。
もちろん、そんな「建前」だけでなく、「今まで散々、こき使われ搾取(さくしゅ)された分の落とし前を、遅まきながらでも取り返してやる」という「本音」もありますが。その「建前」「本音」のいずれも、今の会社とは相容れないでしょう。
でも、どうせ落ちてもダメ元なのだから、面接でも下手に媚(こび)を売ったりはせずに、言いたい事を言うつもりです。
根性論ばかり振り回して、マイクで「早く仕事を終わらせろ」とバイトを急き立てたり、嫌がらせみたいに個人別のミス件数を現場に張り出している暇があるなら、床の穴ボコを埋めたり、レイアウト表示や通路の線引きをもっと見やすく分かりやすいものにしたり、ボロボロでツギハギだらけの「店の看板」(出荷作業で使う送り先表示板)を買い換えたり等、もっと他にしなければならない事がいくらでもあるだろう。それをなぜ先に社員にやらせないのか。それを今まで怠ってきたからこそ、事故やミスも減らないのじゃないか。
少なくとも私は、バイトでありながら、既にそう言った事もやって来た。そうしないと、自分自身も今のままでは仕事がやりにくくて仕方がないから。今更、社員になったからといって、特別新たに何かをやらなければならないなんて全然思っていない。少なくとも私は「会社の奴隷」にはならない。朝礼すら、今のような無意味な朝礼なら私は一切やらない。
そんな事に力を入れる位なら、社員が業務改善にもきちんと取り組めるように、もっと人を増やせ。社員教育にも本腰を入れろ。昔の小説の作者名なんて、知らなくても別に生活に困らないが、TPP(環太平洋経済連携協定)については「略称を知っている」程度では済まないだろう。単に輸入品の関税が撤廃されるだけでなく、日本の産業も社会も丸ごと外国資本に乗っ取られて、農薬まみれの農産物や、何が使われているかも分からない医薬品を使わせられて、B型肝炎や薬害エイズみたいな事になっても、外国資本を訴える事もできなくなるという、とんでもない内容の弱肉強食の貿易協定なのに。
新たに人を雇ったり、社員教育に投資したりするお金がないと言うなら、まずアンタ方、役立たずな無能重役の人件費から削れ…、とw。面接ではそれ位言ってやろうと思っています。下手に出ても会社につけ込まれるだけですから。それで落ちてもダメ元で、私にとっては別に痛くもかゆくもないのだから。
それでもまあ、私よりもっと仕事のできるベテランのバイトが今回の書類審査で落ちているのに、それを差し置いて、もう若くもない私が残ったのは、多分、私の作った外国人労働者向けの作業マニュアルが評価された、というのもあるのでしょう。外国人労働へのシフトも、TPP等の市場開放の流れの中で起こってきた事だし。
だったら、一層の事、面接でこちらから、「ヘイトスピーチについてどう思っているのか?」という議論を吹っかけてやっても良いかな。昨今、中国や韓国との領土問題をめぐる対立に便乗して、「在日朝鮮・中国人やフィリピン人、日系人等を日本から追い出せ!」といったヘイトスピーチ(民族差別発言)が広まり、右翼的・保守的な安倍首相もそんな風潮に迎合しているが、その一方で、安倍は「TPPで国内市場を開放し、今以上に安上がりな外国人労働者をどんどん受け入れる」というような事も言っている。これでは、外国人の人権を認めず、単に低賃金の「使い捨ての駒」として利用しているだけではないか。もし、会社も安倍と同じような事を考えているのであれば、我々、日本人の労働者も、外国人同様に「使い捨ての駒」扱いされかねない事になるが、その辺は一体どうなのか?とw。面接でも何でも、議論では先に主導権握った方が「勝ち」ですからw。