大阪市西成区の鶴見橋商店街にあるスーパー越前屋の特売チラシが隣の住之江区にある私のマンションの集合ポストに投函されていました。3月1日から3日までのひな祭りセールのチラシです。
「わざわざ隣の区にまで宣伝しに来るとは、よっぽど特売に力を入れているのだな」と、俄然、興味が湧き、3月3日の午後から電車に乗って見て来ました。
来て、まず商品の安さにビックリ!きんぴらごぼうや切干大根などの惣菜が安い物では100円から、高い物でも200円台で全て買えるのです。他のスーパーより100円は確実に安いです。
それもスーパー玉出やラ・ムーの様な「安いだけが取り柄」の商品ではなく、ライフやイズミヤともそう変わらない商品が、スーパー玉出並みの価格で売られているのです。
また鮮魚の安さも半端ではありません。魚市場で売っている様な、丸々した一本物の青魚が、1パック480〜580円で売られているのです。
お菓子も安かったです。スコーンが68円、キャラメルコーンが108円、マロッシュ69円等々。
ひな祭りにちなんで、ちらし寿司も売っていました。こちらは、ちらしセット480円、カラフルちらし398円と、他のスーパーともそんなに変わらない値段でしたが、その中で一際目を引いたのが100円の彩りちらし。私もこれは速攻で買いました。
勿論、全ての商品がこんな安値ではありません。他のスーパーともそう変わらない価格の商品も少なくありません。でも、例えば日ハムのバラ焼豚切落しが、ライフでは298円、イズミヤでも258円するのに、ここでは248円で売られていました。
安いのはパンも同じです。ヤマザキの三角蒸しパンが78円、ルヴァンのたまごロールやツナロールが68円、ランチパックが88円と、他のスーパーでは100円以上する商品が、ここでは数十円で買えるのです。但し、品数は限られます。食パン以外はほとんど菓子パンばかりです。でも、この値段には流石に驚きました。
勿論、不便な点も少なくありません。取り扱っているのは食料品だけで、雑貨や衣料はありません。支払いで使えるのも現金だけで、カード類やPayPay(ペイペイ)の類は一切使えません。店内には自販機やATM、休憩コーナーもありません。閉店時刻も19時と早いです。
でも、商店街の中にあるスーパーなので、売っていない商品は近くの店でいくらでも買い足す事が出来ます。自転車も店の前の屋根付きの駐輪場に停める事が出来るので、雨の日も商店街のアーケードから濡れずに入る事が出来ます。
何よりもまず惣菜系が充実しているのが嬉しいです。一人暮らしだと、野菜など買っても余って腐らせてしまうだけで、余り手の込んだ調理も出来ません。でも、最近はどのスーパーの惣菜も、少量パックでも200円台、家族用だと300〜400円台もします。その中で、100円から毎日のおかずが買えるのは非常に助かります。
近くのイズミヤやスーパー玉出でも、ひな祭りセールを実施していましたが、客の入りは普段と余り変わりませんでした。ところが越前屋では、店内が客でごった返していました。
買い物のレジ袋も、他のスーパーでは全て有料になってしまったのに、ここでは今でも2枚までは無料で付けてくれます。
買い物が済んだら、近くの鶴見橋商店街で、定食屋のランチがワンコインで食べられ、食後はレトロな喫茶店で一休み出来ます。近くには「鈴成座」というレトロな演芸場もあるので、休日は丸一日ここで過ごす事が出来ます。
近くには新世界や西成のあいりん地区もあり、特に前者はインバウンドで外国人観光客が押し寄せる様になりましたが、その反面、世知辛くなり、昔の古き良き商店街の趣は失われつつあります。
でも、ここにはまだそれが残っています。それを今でも毎日味わう事の出来る鶴見橋商店街の人たちを、私は心底羨ましく思いました。
今回も記事拝読しました。
ひとつきになるところは、やっぱり価格は税別か税込かはっきりさせてほしいというところです。
貴ブログでは税別価格を断りなく書いていてちょっと勘違いしやすいんですよね。
また記事更新楽しみにしています。
それはイズミヤ花園店と越前屋のチラシを見比べたらよく分かります。ひな祭りのちらし寿司だけ見ても、イズミヤはどれも600円台から1500円超。それに対して、越前屋のそれはどれも100〜500円台。特に100円の彩りちらしには私も度肝を抜かれた。
イズミヤのやり方では、幾ら「安売り」しても、一部の富裕層しか手が出ません。それに対して越前屋は、決して「安かろう悪かろう」ではなく、イズミヤやライフでも売っているような商品を、貧困層でも手が届くような価格で売っているのです。
これでは越前屋の一人勝ちで終わるのも当然です。確かに、越前屋は食料品しか売っておらず、支払いも現金のみでポイントやカードは一切使えません。閉店時間も早く19時になればもう店じまいです。チラシも見栄えが良いとはとても言えません。
そうであるにもかかわらず、ローカルスーパーの越前屋が、なぜ大スーパーのイズミヤに勝つ事が出来たのか?それは、越前屋が客層の生活水準をよく把握し、客がどんな商品を求めているか理解しているからです。
だから、私も越前屋に対しては、単なる営利企業ではなく、「庶民の味方」と肌感覚で感じ取る事が出来ました。
今週末もイズミヤでは特売が組まれています。農産部門で言えば玉葱や人参の特売があります。でも、越前屋のように1パック100円で売るならまだしも、通常300円前後の商品を数十円値引きする程度では、誰も買いませんよ。
その癖、大スーパーのプライドだけは高いものだから、見栄張って大量に商品仕入れようとする。その単価切り下げのしわ寄せを生産者に、物流コスト増加分を運送業者に全て押し付けて。そしてセールが済んだら全量廃棄。
廃棄するぐらいなら、それらを地元の西成あいりん地区の炊き出しや、子ども食堂の支援、能登半島地震被災地支援などに回せば良いのに。
これでは物流業界の2024年問題なんて解決出来る訳がない。なぜトラックドライバーが、労働基準法の規制から逃れ、年間960時間以上もの時間外労働に甘んじなければならないのか?下請けだからと運賃を値切られ、残業しないと食べていけないからです。
なのにイズミヤは、週末だけ商品を大量発注して、農産物を買い叩き、トラックドライバーに過重労働を押し付け、商品ロスを大量に生み出し、地球環境を汚染し続けている。
これってSDGsの観点から見て、どうなんでしょうかね。幾ら口先だけ「持続性ある開発」とか「環境保護」「格差是正」の綺麗事を並べて、物流センター管理棟のエレベーター横にアリバイ作りのポスターをべたべた貼っても、実際にやっている事が農産物の買い叩きや下請け虐めでは、仕舞いには誰もイズミヤの商品を買ってくれなくなりますよ。
うわぁ~、なんだろう、人情味が溢れる商店街と、越前屋さん!
これは行きたくなる街ですね!
おばあちゃんのカレーも食べてみたい!!
演芸劇場があるのも、昭和感があってステキです!
沖縄も、こんなところはもうほぼなくなってしまいましたからね。
行ってみたい!!
(*^^*)