この間、当ブログでは主に教育基本法改悪阻止の論陣を張ってきたので他の話題についてはなかなか取り上げる事が出来ませんでしたが、北朝鮮人権問題の分野では「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」の一環として下記の企画が開催されていました。その生中継の様子がメールで送られてきたので、こちらでも紹介しておきます。
当該企画の内容は二本立てで、各々が数時間に渡るプログラムの生中継なので、実は私も未だ殆ど視聴出来ていません。私が視聴し終わるのを待っていたのでは完全に時期外れになってしまいそうなので、先に紹介だけしておきます。
(以下、当該プログラムより転載)
【1】北朝鮮人権大使サミット
・日時:12月12日(火)午前9時開場(生中継予定=9~17時)
・共催:日本実行委員会、アメリカ合衆国実行委員会
・会場:独立行政法人国際協力機構(JICA)国際協力総合研究所・国際会議場(最寄り駅:市ヶ谷)
・プログラム:
第Ⅰセッション 北朝鮮の深刻な人権問題の解決にどのようにアプローチするか
第Ⅱセッション 大量難民流出にどう対処するか
パネルディスカッション 北朝鮮難民の定住と今後について
【2】講演会―北朝鮮地下核実験と強制収容所
・日時:12月13日(水)18:00開場(生中継予定=18~21時)
・主催:北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
・会場:星陵会館(最寄り駅:永田町)
・プログラム:
北朝鮮地下核実験と完全統制区域政治犯 核実験用の地下トンネルを掘らされたのは・・・
講師:姜哲煥(北朝鮮政治犯収容所体験者)
北朝鮮の全体主義体制と強制収容所
講師:小沼堅司(専修大学法学部教授)
金正日の犯罪と全世界の対応の道
講師:小川晴久(二松学舎大学教授、守る会名誉代表)
(転載終了)
・下記URLをクリックすれば上記企画の視聴用ページが表示されます。
http://www.netlive.ne.jp/archive/event/061212-061213.html
この機会に、北朝鮮人権問題の中の帰国者問題について、前から思っていた事を少し書きます。
今年9月の共産党・志位委員長の韓国訪問で、志位委員長がソウルの西大門刑務所跡にある歴史館を訪れ、朝鮮独立運動の志士に追悼の献花をしました。この事に対して靖国史観派の一部が何やら薄汚い悪罵を投げかけたそうですが、私はこれは当然の行為だと思っています。これは、戦前から帝国主義戦争反対・植民地解放を掲げた共産党だからこそ出来る事です。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-09/2006090902_03_0.html
しかしそうであるなら尚の事、北朝鮮人民の人権状況、とりわけ北朝鮮帰国者のそれに対しても、綱領にも掲げている人民解放の大義や国際連帯の精神に沿って、「救う会」などの国家主義的主張とは一線を画した左派独自の立場から、経済制裁(またはその逆の国交正常化)などの他の課題とは区別して難民救援に限定した形ででも、党として救援の手を差し伸べるべきではないでしょうか。北朝鮮帰国者の在日コリアンの方にはかつて共産党員として活動した方も大勢おられるのですから。
北朝鮮帰国事業の問題については、旧掲示板でも何度か突っ込んだ議論が為されました。帰国事業そのものは、在日コリアンを厄介払いしようとしていた日本政府と、朝鮮戦争後の復興で労働力を必要としていた北朝鮮政府の、当時の双方の思惑の一致の下に行われました。そしてその事が、当時の在日朝鮮人運動の路線転換(朝連・民戦から総連結成へ)を巡る日朝両党間の水面下の確執にも微妙に影を落していました。そういう意味では、ただ単に「左翼が在日コリアンを騙して北朝鮮へ連れて行った」という様な単純な問題ではない事は確かです。しかし、北朝鮮に渡った帰国者から向こうの窮状が次第に伝えられて来る中で、共産党はどの様に対応したのでしょうか。中央委員会出版局発行の「日本共産党の×十年」などの公式党史では、この事については殆ど触れられていません。ここにも科学のメスが入れられ、朝鮮独立運動の志士と合わせて帰国運動の礎となったかつての党員にも献花してこそ初めて、その国際連帯も、より真実性に裏打されたものになるのではないでしょうか。
http://www.geocities.jp/afghan_iraq_nk/ronten7.htm
当該企画の内容は二本立てで、各々が数時間に渡るプログラムの生中継なので、実は私も未だ殆ど視聴出来ていません。私が視聴し終わるのを待っていたのでは完全に時期外れになってしまいそうなので、先に紹介だけしておきます。
(以下、当該プログラムより転載)
【1】北朝鮮人権大使サミット
・日時:12月12日(火)午前9時開場(生中継予定=9~17時)
・共催:日本実行委員会、アメリカ合衆国実行委員会
・会場:独立行政法人国際協力機構(JICA)国際協力総合研究所・国際会議場(最寄り駅:市ヶ谷)
・プログラム:
第Ⅰセッション 北朝鮮の深刻な人権問題の解決にどのようにアプローチするか
第Ⅱセッション 大量難民流出にどう対処するか
パネルディスカッション 北朝鮮難民の定住と今後について
【2】講演会―北朝鮮地下核実験と強制収容所
・日時:12月13日(水)18:00開場(生中継予定=18~21時)
・主催:北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
・会場:星陵会館(最寄り駅:永田町)
・プログラム:
北朝鮮地下核実験と完全統制区域政治犯 核実験用の地下トンネルを掘らされたのは・・・
講師:姜哲煥(北朝鮮政治犯収容所体験者)
北朝鮮の全体主義体制と強制収容所
講師:小沼堅司(専修大学法学部教授)
金正日の犯罪と全世界の対応の道
講師:小川晴久(二松学舎大学教授、守る会名誉代表)
(転載終了)
・下記URLをクリックすれば上記企画の視聴用ページが表示されます。
http://www.netlive.ne.jp/archive/event/061212-061213.html
この機会に、北朝鮮人権問題の中の帰国者問題について、前から思っていた事を少し書きます。
今年9月の共産党・志位委員長の韓国訪問で、志位委員長がソウルの西大門刑務所跡にある歴史館を訪れ、朝鮮独立運動の志士に追悼の献花をしました。この事に対して靖国史観派の一部が何やら薄汚い悪罵を投げかけたそうですが、私はこれは当然の行為だと思っています。これは、戦前から帝国主義戦争反対・植民地解放を掲げた共産党だからこそ出来る事です。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-09/2006090902_03_0.html
しかしそうであるなら尚の事、北朝鮮人民の人権状況、とりわけ北朝鮮帰国者のそれに対しても、綱領にも掲げている人民解放の大義や国際連帯の精神に沿って、「救う会」などの国家主義的主張とは一線を画した左派独自の立場から、経済制裁(またはその逆の国交正常化)などの他の課題とは区別して難民救援に限定した形ででも、党として救援の手を差し伸べるべきではないでしょうか。北朝鮮帰国者の在日コリアンの方にはかつて共産党員として活動した方も大勢おられるのですから。
北朝鮮帰国事業の問題については、旧掲示板でも何度か突っ込んだ議論が為されました。帰国事業そのものは、在日コリアンを厄介払いしようとしていた日本政府と、朝鮮戦争後の復興で労働力を必要としていた北朝鮮政府の、当時の双方の思惑の一致の下に行われました。そしてその事が、当時の在日朝鮮人運動の路線転換(朝連・民戦から総連結成へ)を巡る日朝両党間の水面下の確執にも微妙に影を落していました。そういう意味では、ただ単に「左翼が在日コリアンを騙して北朝鮮へ連れて行った」という様な単純な問題ではない事は確かです。しかし、北朝鮮に渡った帰国者から向こうの窮状が次第に伝えられて来る中で、共産党はどの様に対応したのでしょうか。中央委員会出版局発行の「日本共産党の×十年」などの公式党史では、この事については殆ど触れられていません。ここにも科学のメスが入れられ、朝鮮独立運動の志士と合わせて帰国運動の礎となったかつての党員にも献花してこそ初めて、その国際連帯も、より真実性に裏打されたものになるのではないでしょうか。
http://www.geocities.jp/afghan_iraq_nk/ronten7.htm
>中央委員会出版局発行の「日本共産党の×十年」などの公式党史では、この事については殆ど触れられていません。ここにも科学のメスが入れられ、朝鮮独立運動の志士と合わせて帰国運動の礎となったかつての党員にも献花してこそ初めて、その国際連帯も、より真実性に裏打されたものになるのではないでしょうか。
朝鮮戦争期の反戦闘争に関わる日本共産党の歴史経験を発掘することは、きわめて重要な課題と存じます。でも、それに関する資料と歴史を共産党自身は宮本体制の下で徹底的に消去・抹殺してきたのではないでしょうか。
ご参考:
『革命に生きる―数奇なる女性・水野津太 時代の証言』
http://www.amazon.co.jp/%E9%9D%A9%E5%91%BD%E3%81%AB%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E2%80%95%E6%95%B0%E5%A5%87%E3%81%AA%E3%82%8B%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%83%BB%E6%B0%B4%E9%87%8E%E6%B4%A5%E5%A4%AA-%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E8%A8%BC%E8%A8%80-%E7%94%B1%E4%BA%95-%E6%A0%BC/dp/4772704337/sr=11-1/qid=1167145917/ref=sr_11_1/250-4304141-5733012
状況が悪化した原因が教育的指導であるのに、さらに教育的指導が必要であるという指針は,人間本来の伸び伸びとした自由から遠ざかるベクトルを持つのでは、と思われ。
【西村秀樹・著「大阪で闘った朝鮮戦争-吹田枚方事件の青春群像」(岩波書店)】
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0223780/top.html
という本で詳しく取り上げられています。もし宜しければ。
ちなみに、私は先日
【脇田憲一・著「朝鮮戦争と吹田・枚方事件-戦後史の空白を埋める」(明石書店)】
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/db2000/0403wk.htm
という本を図書館で借りてきました。
900ページ近くあるので読むのに難儀しそうですが・・・。