脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

「ここに幸あり」花壇―奥州市「としとらんと会」の活動

2011年06月25日 | 認知症予防教室

奥州市「としとらんと会」の活動はたびたび紹介していますが今日も心温まるお話です。

   稲瀬としとらんと会in奥州市江刺区

   号外ー奥州市千葉キヌさんの手紙

   江刺市「稲瀬としとらんと会」

   千葉さんの手紙「新聞に載りました」

   

「としとらんと 会」のメンバーが、地域の奉仕活動として花壇作りを長年やってきているのです。
「このたび、その花壇にこのような看板を立てました」とおなじみ千葉謙さんからご連絡をいただきました。
「あんまり、見事なのができちゃったから、今一つ心配してるんだ!ナニ、通り掛かりの人がお宮と間違えて拝んだりはしないかってさ」

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それからしばらくして
「今度は通りの入り口にちょっと立派なのを据え付けたよ。何しろ今年の会長さんが大工さんだからね。前のは杉の丸太だけど今度は欅(ケヤキ)の一枚板!」
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書いて彫ったのは、二つとも千葉謙さん!材を生かしたデザインと言い、変化のある字体(後でお話しする理由があります)と言い、おみごと!!!

実は、3月の大震災の前日、私は「としとらんと会」にお邪魔していました。
全くプライベートで遊びに行かせていただいたのです。そしていつもながらの大歓待を受けました。写真を写してありますから、その雰囲気を味わってください。
世剣(せつるぎ)の舞。

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去年の交流会の出し物で途絶えていたものを復活させました。

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今度は地区の子どもたちに教えることになっています。
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みごとな連携プレイでした。
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余興もあります。引っ込み思案という言葉はここにはありません。みんな出たいのです。余興もあります。引っ込み思案という言葉はここにはありません。みんな出たいのです。
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楽しそうでしょ。「としとらんと会」の皆さんはいろいろなことを「楽しいイベント」にかえる名人がそろっています。
ほんとは今年「全国チンドン屋フェスティバル」に出場の予定だったとか。会場が大船渡市なので無理ですね・・・

御馳走もあります。
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記念写真もあります。
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そして、この翌日が大震災。
帰宅してしばらく経ったら、本当にお世話になったという感謝の気持ちと、何かちょっとプレゼントしたいなあという気持ちがわいてきました。

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「ここに幸あり」と聞くとメロディが浮かんでくる保健師さんもいるはずですが、大津美子さんが歌っています。 私の40年来の友人です。
3月11日、岩手にいる時に、たまたま電話をくださって、それは大層心配をしてくださったのです。
帰宅後、いろいろ報告のおしゃべりをしているうちに
「『ここに幸あり』って励ましの言葉にならないかしら」と思いつきました。
大津さんは
「こんな大変な時に歌どころではないと思うし、気楽に『ここに幸あり』って言えない気がするわ」とためらわれたのですが、押し切って色紙を書いていただきました。

それを、「としとらんと会」にお送りしたら、思いがけない大々的な活動につながったというわけです。
(上の写真は、大津さんから頂いた今年の年賀状です。看板の「ここに幸あり」の字は、実は大津さんの字をまねて書かれていることがわかりますよね!)
千葉謙さんの話
「面白いもんで、名前がついたというだけで今年の花壇づくりには気合いが入ってる。みんながイキイキしてよかったと思ってるよ」
「例の看板、祈ってる人を見たという報告はまだないけど、あの前で佇んで涙ぐんでる人がいたって聞いたよ・・・歌がいいんだよ。それにしてもやっぱりいいことをしたんだね」
「まぁ、今回いろいろあったし、ちょっと気を入れてやったから今度は『お疲れさん会』もやることになってるんだよ。としとらんと会のみんながそれも楽しみにしててね。次々に楽しいことにつながっていくもんだなあ」

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「としとらんと会」にはテーマソングがあって、例会では皆さんが唱和されます。そして「この歌の通りだね」と言い合われるのを何度も耳にしました。その「ああ人生に涙あり(御存じ。水戸黄門主題歌)」に加えて「ここに幸あり」も歌うようになったそうですよ。
ここでもノリのいい「としとらんと会」の面目躍如ですね。
お花がきれいに咲いたら写真を送ってくださるそうですから、楽しみにしています。

 

 

 

 

 

 

 
 
 

小布施町脳のリフレッシュ教室交流会Ⅱ

2010年03月08日 | 認知症予防教室

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きれいどころの登場には会場が一瞬どよめきました。「この花笠や衣装は公民館にあったものを有効利用したのだ」と、公民館の方から後で耳打ちされました。
そういう発想と実行に移せる力が、みなさんの脳の元気さを物語っています。
よい先生に恵まれているので、毎年どんどん踊りが上手になって、それは驚きですが、やっぱり間違える方もいらっしゃいます。
その人が「頑張ったんですが今年も間違えました」とニコニコと楽しそうにしているところが北部地区の一番の魅力です。

東部地区2010_0226_135700p1000027_2 2010_0226_135900p1000028

あいさつやハモニカ伴奏は高齢者、サポートはボランティアさん。
花帽子に紙テープのイアリング。
こういうところからも教室の和気あいあいさが伝わってきます。きっと楽しく制作されたのでしょうね。
「こんな時に着なくっちゃ」と派手目な羽織が素敵な「東部カンカン娘」。手話で「ふるさと」にも挑戦しました。
副町長さんが、「かわいい・・・」とつぶやいていっらっしゃいましたよ。

東町上町2010_0226_140500p1000029

柝の音にのって登場。
裃姿で「とぅざ~い、とぅざ~い」と口上が始まるのですから、皆さんびっくり。
二代目団十郎の早口芸。
原稿を見ながらでもスムーズなマイクの受け渡しやマイクを口元に寄せて語るなどができたことは、前頭葉の注意分配能力が発揮されたおかげ「です。
早口になったら会場からは、感嘆の声が上がりました。セリフの内容よりは、右脳的に音楽のように「音」をキャッチしたんでしょうね。家紋が一つずつ違っていました!
聞き惚れていて、写真を撮り忘れていました・・・私の注意分配能力低下・・・

第3コミュニティー2010_0226_141800p1000030 2010_0226_142100p1000031

今年からスタート。
ギターのアンプを調整するところから始まりましたので、会場の期待は高まりますよね。調整が済んで「1小節だけ手伝って」と言われた会場の皆さんはどんどん歌ってしまって・・・こんなときにも、私は「皆さんの生き方が変わった?!」と感動しました。
独唱を組み込んだのはよかったですね。会場からは「キティちゃんのひざかけもかわいいじゃない」という声があがり、工夫の甲斐がありましたね。

上松川地区2010_0226_143400p1000035 2010_0226_143300p1000034

2年目ですが、「イベント好きな上松川地区」との紹介があり活動的に教室を楽しんでいるようですね。
リーダーさんの夢に出てきた企画ということで、鉄道唱歌に乗せたお元気体操には会場も一つになって盛り上がりました。
「体も心もリフレッシュ。散歩しながら帰ろうね」と腰を曲げながらの登場、腰を伸ばして退場と、ここにも演出が隠されていました。

山王島地区2010_0226_143900p1000037 2010_0226_143700p1000036

「若いもんには負けない」が合言葉の山王島地区は、一番最初に教室を始めたところです。とにかく続けていっているところが立派。(これからも続けるのですよ!脳の健康に気をつけるのは、誰?→自分。何時まで?→死ぬまでが合言葉ですから)
お面は去年も用意されていましたが今年の方が、ずーっと可愛い。このように去年の踏襲ではなくちょっとでも工夫を入れ込むことが大切なのです。
出し物はハモニカ伴奏つきの「証城寺の狸ばやし」。歌詞をこんなに立派に書くということで積極的に参加することもできるのですね。

飯田地区2010_0226_144700p1000042 2010_0226_144400p1000040 2010_0226_144800p1000043 2010_0226_144800p1000044

諏訪大社の御柱祭と連動したこのような郷土文化があったとは!
会場の皆さんの驚きも伝わってきました。ここに着眼「されたのはどなただったのでしょうか?準備も練習も大変だったことでしょう。
でも、皆さんの脳は確実に若々しくなったと思いますがどうでしょうか
後の席に陣取った飯田地区保健福祉員さんとボランティアさんが、
「用意してるのに!」とか「前向いて!」とか声かけしているのがほほえましく笑ってしまいました。餅投げもあって、舞台と会場が一つになりました。
これは、どこか他の場所で発表するのもいいかもわかりませんね。

大島地区2010_0226_145700p1000048_2

前のブログに書きましたが、持てるもので楽しく工夫するということが大原則です。
無理をしたら続きません。
ただその中で、ちょっと努力をすることが大切なのです。
合唱はそれだけでも右脳を活性化します。その時にこのように動きをつけると効果は倍増。できれば皆さんで意見を出し合って工夫を重ねていけばもっと効果的なのですよ。
来年は、もう少しおしゃれをしてみますか!ウーマンパワーの大島地区ですから。

林・中扇地区2010_0226_150700p1000049 2010_0226_151100p1000051

「ななくさの会」と名前もついています。19年度初登場の時は仮装行列で会場の度肝を抜いたんでしたね。
今年もユニーク。生野菜片手に、口上を述べたり謎かけしたり。この発想力は間違いなく若々しい脳から生まれるのです。
もちろん、その発想に乗れる地区の皆さんの脳も若々しいことになります。
「もと新妻会メンバー。見目形が崩れても気持ちが元気ならいい」と気勢をあげての登場でしたが、「脳が元気なら」と翻訳しながら聞きました。

2010_0226_142700p1000032_2 楽しいひと時でした。
来年も楽しみなのは、私だけではなく教室生の皆さん、支えてくださっている方々、そして間違いなく健康福祉センター千年樹のスタッフのみなさん(一回目から涙をこぼしていましたが、今年みたいに楽しめていても、やっぱり涙目になっていましたね)のはずです。
この写真を見てください。
ノリノリの村さん。村さんの脳活性化も図られていますね!


脳のリフレッシュ教室交流会in小布施町

2009年03月10日 | 認知症予防教室

小布施町で「脳のリフレッシュ教室交流会」が実施されたのは2月19日でした。遅くなりましたが報告しましょう。
8地区の発表でした。どの教室にも工夫のあとが感じられたこと、みなさんが楽しそうに参加されたことが、一番の収穫でした。
こうして交流会を継続していく中で、いい意味での模倣やよりよいもの(他教室よりも)をとがんばる姿勢がでてくるものですね。

林・中扇地区
去年は仮装で軽快な曲に合わせて行進でした。今年はひと工夫プラスして、思い思いの服装をした楽しい大家族の紹介という構成です。
花嫁花婿にご注目、車いすの赤ちゃんかっわい~いけどしっかり者でした ね。P10000802 P10000812

東部地区
おそろいの青いハッピで登場。舞台下のコーチは一生懸命の指導でしたがちょっと合わない踊りがご愛敬。おかげで会場が大いに沸きましたね。
ハッピを脱ぎ捨てて服装が一転したのは効果的でした。P10000782 P10000772

都住地区
福笑いに挑戦。特筆すべきは福笑いの部品はすべて皆さんの手作り!
もともとボランティアさんの協力がある地区なので、整形外科で手術を受けたばかりの方もサポートを受けて登場。その姿勢が大切です。P10000732P10000752

北部地区
最初のグーチョキパー体操は会場全体を巻き込んで盛り上がりました。呼びかけたリーダーも素敵、呼びかけに応じたみなさんも素晴らしい。
踊り「希望の歌」は新曲によく取り組まれました。合わないのはご愛嬌。P10000722 P10000701

山王島地区
まずは「ふるさと」合唱でオープニング。続いて紅白ボンボンの体操。指揮は久保田さん(88歳)「間違ってたらウンと笑って下さい」さすがにいいことを言われます。「嫁の口がかかると困る」ため、お面をつけての熱演で、顔が見えずちょっと残念。P10000635P10000662_2

飯田地区
毎年ですが保健福祉員さんがハラハラと見守ってくださる姿が印象的です。直江兼続(上杉謙信)ブームに乗ってタイムリーな「霧の川中島」熱唱。紙兜と剣を用意して行進。のぼり旗にも「交通安全」の文字という工夫を凝らして。P10000622 P10000042

大島地区
高齢者が多い地区ですが、保健福祉員さんたちの協力体制が整っています。ゆっくり歌う、肩・腰・膝の痛い人のための配慮もなされています。お花といえばチューリップ。でも各人かく様なところがすばらしいですね。P10000191 P10000612_2

東町・上町地区
「きよしのズンドコ節」はよく踊られるものですが、この地区は若い人が多いだけに、ひとひねり。円形になって踊りに変化を持たせるのはとても大変なことです。野原で練習されたそうですが、舞台がちょっと狭すぎたかな?P10000592 P10000602

上松川地区
始まったばかりの地区です。お若い、男性の会長さんがユーモアたっぷりにグイグイ引っ張っていらっしゃるのがよくわかりました。楽器演奏でしたが鍋蓋、ボール、スプーン、手作りマラカスの他、アフリカの楽器もありましたね。P10000582 P10000562

楽しいひと時を共に過ごしたような気持ちになれましたか?
日本中で、声を出して笑うこともない。誰にも会わないので、笑うどころか話しすらしていない。そんなお年寄りがいるのです。P1000052「ボケ予防教室」が、どうしても必要です。

そして「自分の脳の健康は自分で守る」ということを理解して、教室を自主活動にして継続してもらうことが、二段階方式に基づいたボケ予防活動をしている私たちの目標であると思います。


小布施町脳のリフレッシュ教室交流会

2009年02月16日 | 認知症予防教室

うれしいお葉書をいただきました。

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明後日から小布施に行きます。
脳リフレッシュ教室の交流会。

早いもので、今年で三回目になりますねえ。
交流会の時には、担当したスタッフの皆さんが、感極まるのでしょう、思わず涙ぐむというシーンがなんども見られるのです。
さて参加者や見学されている方々は気付いていらっしゃるでしょうか?あまりに盛り上がっていますから、案外気づかれていない様な気もします。

また、ボランティアさんたちが、我が子の学芸会を見るようにハラハラしながら見守る姿も印象的です。

もちろん交流会で見られるこのような姿は、小布施だけのものではありませんが、そのたびに、人が人を動かすということは、こういう思いこそ必須の条件かと感じるのです。

小布施には、交流会を抜きにしてもそういう温かさがあります。

芦ノ湖からの富士山P1000020                   御殿場からの富士山P1000024

もともと旅の人を手厚くもてなしたという伝統があるようですが(高井鴻山が葛飾北斎をサポートしたことは有名です)、文化観光協会の基本方針として「訪れる人達との交流を大切にしながら~」とわざわざうたってあります。
また、私がよく泊めていただくア・ラ小布施のスタッフの皆さんも心安らぐ対応をしてくださいます。

御殿場高原時之栖イルミネーションP1000010   P1000008                         平成13年から係わり始め、毎年伺っては各地区に一か所ずつの教室の立ち上げのお手伝いをしてきました。もうそろそろ達成かと思いますが、うれしいような寂しいような・・・
小布施町は、私にとってふるさとのような場所になっているのですね。
知り合った人たちの人懐っこさ(こう書いていてもたくさんの方々の笑顔が目に浮かびます)。温かさ。街並みの美しさ。庭やお花の美しさ。文化の香り。風土の魅力。そして食べ物もおいしい。

伺うのが楽しみな町なのです。

箱根彫刻の森美術館P1000004 P1000003

冒頭のはがきは今日届きました。
U澤T子さんありがとうございます。
文面から拝察すると、U澤さんは、第二の人生の生き方のヒントを脳リフレッシュ教室に参加されることで掴まれたのではないかと思われます。うれしいことです。
みなさんとお会いするのを楽しみにしております。
楽しい交流会になりますように!

せめて御礼のしるしにと思って、今年1月に写した写真を挿入しました。見てください。
                          


号外ー奥州市脳元気いきいき交流会

2008年12月11日 | 認知症予防教室

岩手県奥州市江刺区の保健師 I本さんからメールが入りました。
余りにもうれしいメールでしたから、ご紹介します。

高槻先生 ご無沙汰しております。
 奥州市では、今年度も脳元気いきいき交流会を12月5日に開催しました。
 奥州市に合併してから3回目の開催となり、旧江刺市時代からは、通算6回目の開催です。会場も900人入る江刺体育文化会館で行い、総勢450名の参加を得ました。(江刺の庁舎の多目的ホールでは収容できない参加者です。)
 今年度は江刺区から9グループ 胆沢区から3グループがステージ発表を行いました。
 さて、今年のステージ発表は、あの「佐野向としとらんと会」がいつものごとく劇を持っての参加でした。025
 内容は妻をなくした狸が喪失感からぽけーっとした生活をしていました。森の仲間達はそんな狸を元気づけようと演芸会で励まします。狸はこのままではいけないと気づきます。
 生活を大きく変える出来事から、以前のような生活を取り戻すというストーリーは、まさに、私達が脳いきいき教室で伝えていたことでした。この項注目!すごい!
 としとらんと会は、今年岩手県南を震源とした地震の被災地に、2年前の交流会で行った劇(ふるさと)を持って慰問をしています。交流会だけの発表ではなく、しっかりと社会貢献しているグループです。
この項も注目!すごい、すごい!
一番最初の「歌劇東京あの頃の思い出」のとき、千葉謙さんに「公演して回るようになってください」とお願いしたことが実現してるとは!稲瀬の皆さんありがとうございます。

 伊手さわやかグループは、全員で踊りを踊ることとしていたのですが、80代の2人の女性が若い頃覚えた股旅物をステージで踊りたいと、2日前に言い出したのです。プログラムは全て印刷済みでしたが、当日ステージに飛び入りとして上がり、会場を沸かせました。踊り終えたお二人は大満足の顔でした。016_2
 他にも、立っていられない人もみんなと一緒にステージに上がり、椅子に座ったままフラダンスを踊っていました。
 中には、代表の数名で立派な踊りを出したところもありましたが、多くのグループは会員全員がステージに上がるようにしていました。 001

I本さん、ありがとうございました。
江刺市のころからがんばってきました。折々の活動ぶりはブログでもお知らせしてありますから、一応列挙してみました。

江刺市(2005年2月)

江刺市脳元気教室交流会(2006年2月)

江刺市稲瀬としとらんと会(2006年2月)

奥州市脳元気教室交流会①②(2006年11月)

千葉さんの手紙「新聞に載りました」(2007年3月)

江刺市の活動の特徴は
①保健師さんが個別生活指導に専念する。

②健康増進サポーターさんたちの育成と活躍。

③交流会は教室生の自主性に任せる。

④交流会を機に教室同士の交流が始まった。
作品展示は、具体的な交流を促す結果につながった。

胆沢町の皆さんも楽しそうに参加されていますよね。
「負けたくない」というお気持ちもひしひしと伝わってきましたが、そういう気持ちは、目標を高く掲げることになって、終了後の達成感や満足度が大きいでしょう。ただし一番大切なことは「楽しい」という一言ですから!

私は会場に参加はできませんでしたが、あの「脳元気いきいき交流会」の様子はいくらでも想像できます。
ステージの皆さんは一生懸命、真剣になさいますよね。上手だったり、ちょっと・・・だったり。いずれにしても皆さんは上気した満足したお顔で退場されます。
会場から見ている方たちは、もちろん大笑いが巻き起こるのですが、一方で、目頭を抑えている方が必ずいらっしゃいます。

1回目のとき、何人もの保健師さんたちが「嬉し涙」を流していましたねえ。
お年寄りの皆さんが、生き生きと楽しむ姿を見せて下さることは、私たちにとっても喜びなのです。明るい社会の象徴のようなものです。

この取り組みを、全国に広めてあげたいですね。
認知症予防の具体的モデルということを、関係している方々は認識してくださってるでしょうか?
保健師さんたち、ほんとによくここまで引っ張ってくださいました。

 


平泉便りーその1

2008年12月09日 | 認知症予防教室

平泉町では、いろいろと楽しいことがありました。
それなのに、実務研修会がありましたので、報告が遅くなりました。
まずは「いきいき発表会」
講演会に先立って、各地区の認知症予防教室のみなさんの発表がありました。
まず写真を見てください。私の腕では、いきいきさが今ひとつ出ていませんが、前回の発表とは様代わりでしたよ。
14区老人クラブ 玄米ニギニギ体操「外山節」P1000007_2青山センター長もリズムを取っていらっしゃいました。 P1000008_2

戸河内脳いきいき教室 前回紹介しました。扮装の勝利?イエイエ踊りも立派でした。P1000011 P1000015

20区元気か!脳教室 玄米ニギニギ体操「米節」昨日初めて参加した方、よくがんばってくれました。その方を一緒に誘ってくださる教室なのですね。そこが大切です。P1000017 P1000019

4区脳いきいき教室 合唱、歌詞がとても素敵な「磐井の里から」会場からの歌声もなかなかでした。「草津節(替え歌)」は納得の歌詞でした。P1000020 P1000022 スタッフも歌ってました。

「草津節(替え歌)」Img_2 P1000031 

この二つの歌を4区の皆さんに紹介したのが千葉岩雄さん。
「会議で胆沢町の人から聞いたんです。そのときにこれは使える
 と思って。今回発表したんです」
そこで私が「教室があるからこそ、そうやってアンテナを立てることになりますね。地区の皆さんのためでもありますが、千葉さんのためでもありますね」といったら、こんないい笑顔を見せてくださいました。

19区老人クラブ 玄米ニギニギ体操「きよしのズンドコ節」 大きい舞台を想定してフォーメーションを工夫してたのにちょっと残念でしたね。でも想定外の状況によく対応できました!P1000028P1000029

P1000024 宮城県や岩手県でよく見かけるのが玄米ニギニギ体操です。玄米を布製の袋に入れてダンベルのように使います。これを持って体操したり、踊ったりするのです。
どんな色の、どんな模様の生地を使うか?
口を締めるのに使う紐をどういうものにするか?
余り布で作るのが悪いとは言いませんが(”もったいない”を満足させられます)楽しい好みの玄米ダンベルを作ることを脳いきいき教室では勧めたほうがいいでしょう。
色を好き嫌いの基準で決める時には、右脳(と前頭葉)が活性化されますから。このダンベル素敵ですね。


10年ぶりの横手市

2008年11月29日 | 認知症予防教室

                                         ふるさと村P1000027_2

10年ぶりの横手市は、 初雪に見舞われていました。
会場は「かまくら」といってかまくらの疑似体験ができるところです。今年はやりませんでしたが、10年前には楽しませてもらいました。確かに寒かったです。

パンフレットImg_0002

「市長挨拶」から始まるとすると、事業としては正統的に行われてるんだなあ・・・という気持ちを持ちながら市長さんの到着を待ちました。
ご挨拶もそこそこに、市長さんに質問しました。
「市民の皆さんがボケてもちゃんと面倒を見てくださいますか?」

破顔一笑「無理です」

すかさず私
「突然、面倒を見てもらう必要が起きたりはしないのです。だからこそ予防なのです。横手の保健師さんたちはがんばっていますが、保健師さんがもっと力をつけられるように配慮してあげてください」

「トボケどまりにしておいてください」というようなユーモアたっぷりのご挨拶の後、「脳いきいき教室」の活動発表が始まりました。
プラムの会P1000037

秋田節。のびのびとして端正な発表でした。ちょっとしたミスは笑顔でかわし、何よりも仲良しみんなで助け合っている雰囲気が素敵でした。

後から、「梅の産地なんですが、ちょっとおしゃれにプラムって英語で決めてみたんです。活動はもう8年くらいになりますかねえ」と世話役らしき方から「私何歳に見えますか?」との質問付で説明していただきました。ちなみにこの質問は、「若々しく見えるでしょ?」と同義ですからね。

わかば会P1000035 ステージのお声がかかるというのも納得  だんだんヴァージョンアップしてるそうですP1000034_2 P1000032_2 P1000031_2 P1000030 P1000029_2

この10年間研修会でお顔を見る以外はあまり質問もなかったと思うのですが、ところがどっこい、活動は継続されていました。
パンフレットよりPhoto

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8教室が7~8年間継続中!これはすばらしいことですよ!
にもかかわらず、保健師さんはちょっと浮かぬ顔。
参加されない方の脳機能低下や、少しずつ問題が顕在化してきている人などが見受けられるというのです。
翌日の角館P1000024

「全体的にはどうですか」とたずねると
「7割くらいは維持か改善でしょうか」

上等ではないでしょうか!
効果100%の予防活動はなかなか実現できるものではありません。

8年間維持し続けることの意味を考えてください。70歳の人は80歳が目前になるのです。その間元気で暮らすことができたところに目を向けましょう。
教室に参加していても、いきいきとした生活がどうしても継続できないようなことが起きる場合があります。
翌日の角館P1000023 (もみじと雪囲い)

たとえば、本人や家族の病気が起きたり、家族構成が変化してしまったり。
その出来事が生きる元気を引っ張れば引っ張るほど、月一度の教室に参加して脳を活性化するだけではどうしようもなく低下していくことになるのです。
脳の使い方という観点からの加減算みたいなものですね。

脳機能検査をもう少し徹底して、生活指導が必要なら積極的に指導し、また経過観察も脳機能テスト結果という客観指標をあててみましょう。
改善していれば、それを伝え自信を持ってもらいます。
低下の場合は、キッカケとなる出来事を確認したうえで、個人的な脳のリハビリメニューを考えてあげなくてはいけません。

10年ぶりの再訪を「キッカケ」にして、テスト結果を見るだけでなく、生活がわかるのがテストだと思ってチャレンジしてくださると望外の喜びです。


小布施便り

2008年03月07日 | 認知症予防教室

先日の小布施町の脳のリフレッシュ教室交流会の様子は、この前のブログに書きました。
小布施町在宅介護支援センターの水守さんが写真をたくさん送ってくださいましたので、今日は写真編としてアップしましょう。
たくさんの写真の中から、選び抜かれていることがよくわかりました。全部紹介できなくてごめんなさい。

山王島地区 会長のハモニカ伴奏は、前奏間奏つきの立派なものでした。Img_0167

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北部地区 「さあいよいよ!」の声が聞こえそう。各自、自由な動きに注目。
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東部地区 出番前は胸中で復習?本番はのびのびと力がみなぎってます。 
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都住地区 見事なくす玉に会場から声が。今度は教えに行ってあげて下さい。 Img_0200

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飯田地区 子供の学芸会を見守るお母さんのようなボランティアさんに感謝。
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大島地区 いつもの教室の和やかな雰囲気が、漂ってきそうです。
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東町・上町地区 今度こそ、見事な南京玉すだれの芸を見てください。
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林・中扇地区 控室のピースは出番前。初登場を楽しんだゆとりの証拠です。
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会場の様子 皆さんほんとに楽しそうでした。温かい笑いに包まれました。
まとめに、「上手でないところがよかった。一方で、発表という目標を持って継続的に努力することも大切」と講評し、講演もやりました。
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三沢市活動発表交流会

2007年10月31日 | 認知症予防教室

Misawa
交流会のプログラムです。様子を報告しますが、何しろ写真が不出来で申し訳ありません。
P1000043 にこにこサークルは一番最初の教室です。平成14年から続いていることに脱帽。動きがシャープで皆さんよく合っていることにも驚きました。手作り帽子とネクタイも!

P1000042_2 古間木地区は新聞紙で作った造花の披露でした。大作ぞろいで皆さんの登場の時には会場からどよめきが上がりました。ロビーでの作品展示も好評でした。

P1000040_2 大津地区の盆踊り。盆踊り会場で踊ることも楽しいものですが、舞台で赤い帯を締めて踊った感想はいかがでしたか?合いの手をかけるときには笑顔がこぼれていました。

P1000037 堀口地区は、地域のピアノの先生のご指導を受けています。教室を継続させるには地域の人材発掘も重要な条件です。
赤いベレーと楽譜も素敵ですがハーモニーも素敵で会場からも唱和の声が響きました。

P1000035_2 谷地頭地区は登場人物4人と一番少なかったのです。ところが皆さん舞台の上で堂々と自分の言葉で語ってくれました。
それが素敵でした。教室で習ったわらじにとどまらず、次のステップに進んだことも共通して報告されました。
P1000032

平畑地区は音楽に乗せた体操を披露してくれました。かなりな運動量だとおもいましたが、日ごろから継続していらっしゃることがよくわかりました。
P1000029_2 北浜地区は大所帯でした。舞台いっぱいに皆さんが体操されるのは壮観でした。終わったときに思わずこぼれた笑みから、逆に緊張感が伝わってきました。キヨシのズンドコ節、楽しいですね。

P1000021 浜三沢地区のアルゴリズム行進には驚かされました。
テレビで見たとき、「皆違う動きをするなんて、難しい。とてもできそうもない」と思いました。皆さんが見事にバラバラということがわかっていただけるかと思います。会場大喝采でした。衣装もよかった・・・でも体操そのものとそのチャレンジ精神に脱帽。

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最後の下久保地区は手話合唱「青い森のメッセージ
涙が出てきたのは私だけだったのでしょうか?そのくらい伝えるものを、歌も、手話も持っていたと思います。
気持ちを込めるという一点を目標にされたのではないでしょうか?
右脳と前頭葉の連携プレイです。

P1000012当日司会をしてくださった地域包括支援センターのE藤さん。手話の指導をされたんですね。席から一緒にやって下さっていたのを見ましたよ。
「ボケ」予防の講演をしている講師がこんなにボケさせてしまってごめんなさい。どうしても紹介したかったのです。

奥州市の脳元気教室交流会も見てください。
平成17年度交流会もあります。


安曇野便り

2007年03月28日 | 認知症予防教室

P1000018_7 松本駅のホーム脇の花壇で咲いていました。
3/18に安曇野市で講演がありましたので、その途中の一こまです。

安曇野市は合併後、全市で二段階方式を導入して認知症予防活動に取り組む方針が固まりました。
例によって、先行している旧豊科町から3教室の皆さんが参加。パフォーマンスしてくださいました。
豊科では、当初始めた教室はもう9年目になりますか・・・

世の中が、「ボケは治らない」といっていたころに、「正常者からのボケ予防」という視点からの教室作り、そして6ヵ月後には、そのまま地域活動として定着させていった保健師さんたちの努力は、特筆すべきものと信じています。

アルプス地区(名前がいいですね!)にご一緒したことがあります。教室が始まるとなると、保健センターの保健師さんたちが全員教室に出向きます。
保健師さんは挨拶もそこそこに和室に3~4人、台所にも2人くらいわかれて、個別テストを始めるのです。豊科ではすべてが参加者全員に個別テストを実施し、生活改善指導付の教室でした。

その間参加者はホールでレクを楽しんでいます。
歯科衛生士さんの指導もホールの片隅で行われていました。

教室終了後は全部が自主活動として継続!

P1000016_4 P1000015_4

そのリーダーさんたちに久しぶりにお会いしました。年の流れを感じさせない若々しさにちょっと感動。
「教室はみなさんのボケ予防でもありますよね」という私の言葉に、うなずいてくださっていました。

講演の直前にちょっと打ち合わせしただけで登場。
体操のフリに「お色気」のある姿に会場は大笑い。
またハモニカ伴奏で合唱が一層引き立ちました。
吉野地区の会長さんは、教室でも使われるという「昔の遊びや風物などの手作りスライド』を披露してくださいました。

穂高地区での講演会でしたが、元気な方々のための教室であるということがよくわかっていただけたものと思います。
ボケ予防教室は、あくまでもかくしゃくや正常な高齢者中心で、小ボケは1/4、多くとも1/3にとどめるべきなのです。


ブログ村

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