『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

弥生三月、今月の四品その1

2009-03-04 15:10:58 | 酒の肴
意外に暖かかったといえる二月、
半ばからは春の兆しをみせて梅が咲き始めたというのに、
お雛祭りの昨日は雪。
変わりやすい東京のお天気ですが
みなさま、お元気でいらっしゃいますか?
寒さのぶり返しとともに来る風邪や
来るべき季節の花粉症に負けないよう、
どうぞお身体大切にお過ごしくださいませ。

さて、新酒も続々と入荷し、
いつもの「今月の四品」もあたらしくなりました。
季節の香りたっぷり、
お酒との相性もばっちり。
そんな四つのお料理を、今月も紹介してまいります。
いらした際には是非、おためしを。

それではひとつめから。



「むきあさりとうるいの玉子とじ」

赤鬼の「小鍋立て」の定番となってきた玉子とじ。
今回はやはり季節の山菜、うるいを使いました。
白と緑が冴えざえと美しいこの野菜、
このごろよく出回るようになりましたね。
http://www.ja-abukuma.com/tokusan/sansai/urui/urui.htm

シャクシャクとした歯ごたえと少しのぬめりがおいしいうるいは
いろいろな料理に使えるのですが、
ここでは、ぷっくりとしたあさりと合わせ、
うまみを閉じこめた玉子とじに仕立てています。
海のものと山のものを卵で包み込む、そのハーモニーが
いつもながらに「赤鬼の小鍋」の面目躍如たる一品です。
ふつ、と煮えかけたところにお好みで黒七味を振って、
熱々をどうぞ。



弥生三月、今月の四品その2

2009-03-04 15:02:32 | 酒の肴
「子持ちヤリイカの煮付け」

日本各地で獲れるヤリイカは早春、
産卵のために沿岸部に集まってきます。
釣りをなさる方ならまさにオンシーズン、ですね。

たまごを抱えたヤリイカは身も柔らかく、やさしい味わいです。
昨年も好評を博したこのメニューがまた帰ってきました。
上品な出汁で若布とさっと煮合わせた、
馥郁たる春の香りの一品です。

春は、山菜とともに山からも来ますが、
こうして海からもやって来るのですね。



弥生三月、今月の四品その3

2009-03-04 14:43:37 | 酒の肴
「白身魚とうどと菜の花の梅肉和え」

三月から五月にかけて、春ウドが出回ります。
風もないのに動いているように見えることから独活と書かれ、
「うごく」がなまってその名になったという説もあるうどは、
シャリシャリとした食感と強い香りが春を運んでくれるような、
季節感に溢れた野菜の一つですね。

シャキっとしたうどとほろ苦い菜の花、
そして白身のお魚
(鯛、平目、ホウボウ、アイナメなど日によっていろいろ)を
さっぱりと梅肉で和えました。
うどの透きとおる白、菜の花のさみどり、
魚のたおやかな白、そしてほんのり紅い梅干しの色。
目にも美しく、酸味と苦味がほどよく調和して、
ひと鉢の中に、春、満載の和えものです。



弥生三月、今月の四品その4

2009-03-04 14:08:35 | 酒の肴
「豚肉とアスパラのスティック揚げ」

毎月「ビールにもお酒にも合う揚げもの」が
この四品の中に登場していますが、
今回、スタッフ千葉が考案したのは
名前の通りのシンプルな料理です。
豚の薄切り肉でアスパラガスを巻き、
さらに春巻の皮で包んでカラリと揚げました。

塩胡椒しただけの豚肉のやさしくジューシーな味わいが
衣に包まれてアスパラガスに染み込み、
ベストマッチ!と言いたくなるおいしさ。
カリ、ジュワ、サク、と歯ごたえも愉しめます。
そのままでも、添えたマヨネーズを少しつけていただいても。
揚げたての衣からピョンとのぞいた
アスパラガスの穂先がかわいらしい一品です。