『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

神無月十月、今月の六品 その1

2013-10-04 17:19:27 | 酒の肴
十月の声を聞いたとたんに、肌寒くなりましたね。
本格的な秋の訪れを象徴するような、
今月の六品が、できました。
いつものようにひとつずつご紹介していきます。
ぜひぜひ、お試しくださいね。




「砂肝とエリンギの南蛮漬け」

今月の六品は、お酒のいい相棒ばかり。
まずはこれです。
コリコリの砂肝と、あわびのような食感と滋味のエリンギ。
ただ炒め合わせただけでも美味しい組み合わせを、
南蛮漬けに仕立てました。

衣をつけてさっと揚げることでうまみを閉じ込め、
葱の香味とやさしいお酢できれいに漬けこんでいます。
バランスよく歯ごたえもたのしい一品は、
箸をすすめお酒を促す、鉄板の肴ですよ。

(池田作)

神無月十月、今月の六品 その2

2013-10-04 17:09:41 | 酒の肴
「焼き長芋と豆腐の酒かす味噌漬け」

味噌漬けでお酒!
もう、秋の夜長の飲み方をぴたりと決めるひと品がこれです。

蔵元さんからいただいた酒粕と赤味噌で
美味しい味噌床をつくり、
皮目をこうばしく焼いた長芋と固豆腐とを漬け込みました。
お味噌の風味がぐぐっと入った豆腐がしっとりと口に溶けます。
さくさくとした長芋のほのかな粘りもあとをひきます。
シンプルな滋養。
あっさりしているようで、実は濃厚。
まさに、日本酒のためにあるような一品です!

(箕村作)



神無月十月、今月の六品 その3

2013-10-04 16:59:06 | 酒の肴
「かきのゴマ酒盗和え」

牡蠣を塩辛で和える。
もう、それだけで、酒飲みにとっては
ポワ~ンと妄想が広がるような鉄板のアテですね。
そこで遊んでみました、
柿とおかきでカキトリプル!

酒塩でふんわりと火を通したプリプリの牡蠣と、
サクサクやさしい甘さの柿、
パリパリに砕いた香ばしいお煎餅。
まとめるのは、鰹の酒盗です。
うまみの多重構造なイメージが見えてきたでしょう?
そう、いまの季節の味の乗ったお酒に
ぴったりな肴なのです。
今宵はこれで、ウマウマな一杯をどうぞ。

(箕村作)

神無月十月、今月の六品 その4

2013-10-04 16:51:05 | 酒の肴
「カツオときのこのタルタル」

戻り鰹、ほんとうに美味しいですね。
ホワイトボードの「焼きっぱなし」も
毎年秋の定番となりましたが、大人気です。
その鰹、すこし趣向を変えて、
茸のソースで味なひと皿に仕立ててみました。

椎茸やしめじなど、いろいろな茸を叩いてさっと火を通し、
なんと、ヨーグルトとお醤油を合わせて
タルタルソースをつくりました。
マヨネーズよりも控えめで、やさしい味が
脂の乗った鰹によくなじみます。
さくっと混ぜて口に運べばやわらかな旨味がしみてきて、
ほんのりとお酒が恋しくなる、オツな酒肴です。

(中村作)



神無月十月、今月の六品 その5

2013-10-04 16:42:03 | 酒の肴
「秋鮭の湯葉巻き揚げ」

メニューには「旬の秋鮭を湯葉で巻いてカラリと揚げました」
と書いてます。
それだけでも、なんだか美味しそうな予感なのですが、
食べてびっくり。
これ、絶対おうちではつくれない一品です。

しめじをこうばしく焼いてたたき、刻んだゆずと合わせて
柚子シメジソースをつくり、
開いた鮭の身の内側に塗って巻き、さらに湯葉で巻いています。
それをさっくりと揚げたところに、すだちをさっとしぼって
いただくのです。

焼いて揚げる、香ばしさ。
ダブル柑橘のさわやかさ。
秋味のしっとりしたうまみ。
包み込むゆばのやさしさ。
完璧なバランスの滋味が、たたみかけるように波のように
口中に広がります。
この秋赤鬼で、絶対に食べたい逸品ですよ!

(池田作)



神無月十月、今月の六品 その6

2013-10-04 16:33:13 | 酒の肴
「レンコンつくね鍋」

蓮根と、挽肉。
キンピラで良し、はさみ揚げで良し、そぼろあんで良し。
最強の組み合わせだと思います。

築地の鶏専門店から仕入れている朝〆の鶏の挽肉と、
刻んでシャキシャキの食感を残した蓮根とで
美味しいつくねを作り、
茸たちと一緒にきれいな醤油出汁で煮上げました。

素材のおいしさはもちろんのこと、
茸の滋味や根菜のうまみが染みでたスープは
最後の一滴まで飲み干したい、美味しさです。
深まりゆく秋をうつしとったような、
まさに旬の、小鍋だて。
ぜひぜひ、今宵の酒の〆はこのお鍋で。

(大内作)