雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

雨宮日記 1月4日(水) 「個人ー集団(組織)-社会の系」のなかで 

2012年01月06日 05時09分51秒 | 雨宮日誌
雨宮日記 1月4日(水) 「個人ー集団(組織)-社会の系」のなかで

 則子さんの持っていた全障研の資料に「個人ー集団(組織)-社会の系」と言う箇所があって、あっ!と思いました。

 1984年に、自分が属していた社会運動のなかで、ある大きな事件がおきて(新聞でもいろいろ書きたてられました)、初めて、そういう運動とはなにか、運動のなかで自分がどんな役割を果たすのか、役割を果たすにはどうすればいいのか、悩みました。

 則子さんと結婚して数年の時期でしたが、あの頃のことについて、則子さんは「あなたは、あの頃、松城町の家の2階で、動物園の熊さんみたいに部屋の中をあっちからこっちへ歩いていた」と言っています。

 熊みたいだった記憶はないのですが、社会運動について悩んでいろいろ考えていたのは確かです。

 もともと日本史が専攻でしたが、その時に思ったのは、社会全体の分析だけでは不十分で、人間集団や人間個人の分析がなくては、ほんとうの社会変革はできない、というのが結論というか、到達点でした。

 その到達点に達するのに、今は覚えの無いのですが、滋賀県や伊豆の障害児施設で働いていて、全障研のことも知っていた則子さんが、大きな貢献をしてくれたことは間違い有りません。

 どうして、そのことを忘れて、自分一人の思考で、そこまで到達したように錯覚したんでしょうか。

  ☆

 「個人ー集団(組織)-社会」の系で、個人が集団から、集団が社会から自由に自立して存在する、それがいちばん大事なことのように思います。

 集団に癒着して固定化した個人、社会に癒着して固定化した集団、それがいちばん典型的に減少したのが、あの「原子力村」では、ないでしょうか。

 「原子力村」の村民は、お金と肩書きなどで癒着していて、自分の意見は許されず、まるで蟻や蜂の「社会」のように、個体の自立性を失っていました。

 輝く個人を失い、輝く集団を失った、その果てに、あの「福島第1原発破局事故」がありました。

 原発事故と放射能汚染を償うだけは、足りません。それは失われた過去を取り戻すだけです。

 ほんとうの未来をつかむためには、失われた自立した個人を取り戻し、個人と個人の絆を取り戻し、失われた自立した集団を取り戻し、集団と集団の絆を取り戻さないと、と思います。

 それは、電力会社や保守党や政府官僚を非難・批判するだけではできない・完結しない仕事で、自分たちの不十分さをリアルに見つめないと、いけない、つらい仕事です。

 でも、ボクは今年は、則子さんといっしょに、そういうつらい作業をしたいな、と思います。
 

世界の古代史 3日(火)テレビで世界の古代史発掘からベスト20(その2)

2012年01月05日 05時14分39秒 | 古代史を考える

世界の古代史 3日(火)テレビで世界の古代史発掘からベスト20(その2)

 5時間の番組を2回に分けて、いちおう見終わりました!疲れたあ!

 最初に書いたときには見ていなかった部分を見たら、いちばん凄かったのが、今まで文明の存在がわからなかったアンデス山脈の東側のアマゾン川流域の新たな文明です。

 しかも、これは宇宙からの人工衛星の画像(「ランドサット」の画像だそうです)で初めて見つかったのです。

 番組の中で、飛行機から見て見つかった「ナスカの地上絵」がありましたが、これは宇宙からですから。

 宇宙から見つかったのは、ボリビアの湿地帯の高原を、一直線に進んでいる、まるで堤防か道路のような高い土盛りと、直線と直線の交点にある樹木の生えた高台、そして、かなり人工的に見える水の溜まった四角い池、など。

 考古学者の発掘で出てきたのは、身長2m以上の人間の骨です。

 しかもその人間の骨をDNA分析したら、その人間は、古代中国の山東省の人間らしいということだそうです。

 山東省にいた背の高い人、というと、当てはまるのは「長人」と呼ばれ、背の高かった孔子さんです。

 番組では触れて居ませんでしたが、孔子さんの文献では、孔子さんは「東方」への憬れを強く持っていました。
 
 孔子さんは中国で死んだにしても、孔子さんの弟子や、孔子さんの子孫の集団が、理想からかけ離れた、中国本土の地を離れて、船で太平洋を渡り、アンデス山脈の東のボリビアの高原で、自分たちの理想の、農業社会を築いた、そういう可能性は、ありえますね。

 
 

 


雨宮日記 1月3日(火) 古いカメラ用のリバーサルフィルムが無い!

2012年01月04日 15時54分55秒 | 雨宮日誌
雨宮日記 1月3日(火) 古いカメラ用のリバーサルフィルムが無い!

 久しぶりに、多分数ヶ月ぶりに則子さんと馬込川を散歩しました。

 冬鳥のカモたち、ヒドリガモやマガモやカルガモなどもいましたが、真っ黒くてクチバシが真っ白いオオバンも9羽見掛けました。

 黒と白のコントラストが青い川に映えて、とてもいいですよ。

 望遠側に強いデジカメで撮影したのですが、どうもピントが悪くてきれいに撮れないので、しかたなく古いフィルム一眼レフを持ち出して、電池(CR-2を2個)とスライド用のリバーサルフィルムを買いに近くのコンビニを回りました。

 ところがネガフィルムしかないのですね。前は、確かに家の近くのコンビニで買ったと思うのですが。

 仕方なく、遠くまで買いに行く事にして、今日は断念しました。

 今日で短かったお休みは終わり、仕事に入ります。

  ☆

 則子さんとドライブしながら、NHKラジオで宇宙飛行士・向井千秋さんのお話を聞いていて、健康の「自己管理」それも「身体の自己管理」と「心の自己管理」の話をしていたので、いろいろ考えました。

 自己管理とは、別の言い方をすると自己コントロールすることです。

 自己管理するためには、自分の心の状態を自己認識しないといけません。つまり「私の心はいまこういう状態にある」という客観的な認識です。
 
 そのためには、ジブンの心の中に、自分の主観的な心と、それを客観的に認識する「もう一人の自分」がいないとできません。
 
 つまり、自分を二重化するわけです。

 自分の中に、自分を映す鏡(ミラー)がある状態を想像することになります。

 そういう「自己認識」「自己管理」の前提は、自分がいかなる他人によってもコントロール・支配されていないというのが前提になります。

 つまり他人が「私はこう思う」あるいはマスコミが「解説者はこう言っています」、宗教で「教祖様はこう言っています」、大学で「教授の意見はこうです」などに自分が左右されないことです。

 そういう自立した自主的な個人によってしか、正常な民主的な組織・集団は作れないというのがボクの意見です。

 ある集団に属することによって、自分が何か変わったように思うのは幻想に過ぎないのではないでしょうか。個人にとってそれは参考資料程度にしか過ぎません。

 判断を下すのは一人ひとりであることをつねに厳粛に受け止めて生きていきたいと思います。

 最初に戻りますが、正しい判断を下すには、主観的な自分と客観的な自分の二重化、そしてその二重化した2人の自分の対話が必要なのではないでしょうか。

 つまり、自分と自分の対話です。

 

世界の古代史 1月3日(火) テレビで世界の古代史発掘からベスト20

2012年01月04日 05時15分08秒 | 古代史を考える

世界の古代史 1月3日(火) テレビで世界の古代史発掘からベスト20

 TBS系テレビ之でなんと5時間の特番、『緊急スクープ!!世界初公開・・・夢の古代秘宝史上空前の大発掘SP』が面白かったです。

 なにしろ黄金発掘など、世界の発掘からベスト20を選んで放映しながら、マヤのピラミッドと、世界最古の黄金文明のブルガリア・トラキア(騎馬遊牧民族です)と、古代ロマの皇帝ネロの地下遺跡と3カ所を「同時中継」するという企画、その3カ所が、夜の日本と同時刻に、同じように真っ昼間という「同時中継」でしたが「ベスト20」の方がよかったですね。

 日本からは出雲大社と出雲の青銅器、そして博多の金印でした。

 アンデスの黄金国家「シカン」の謎のミイラ、それから古代エジプトのラムセス2世がつくったアブ・シンベル神殿に年2回だけ太陽が神殿の奥のラムセス2世像まで差し込んで像を輝かせる驚異、すごかったです。

 それと、古代ロマの遺跡が現在のロマ市街地の地下15mにあるという、とんでもない話。どういうことかというと、ロマはもともと低湿地に作られたので、たびたび大洪水で市街地が埋もれて、その埋もれた住宅の上に、何層にも住宅を建てたので、過去の古代ロマのネロ時代の市街地が、現代では15m地下になるという、初耳でした。

 一番黄金が豪華なのは、やはりツタンカーメンさんの墓だそうです。

 すごいのは、これを発見したカーターさんは、そのお目当ての「王家の谷」の全体にグリッドをめぐらして、その一つ一つをすべて掘っていったのだそうです。ところが、どうしても出ない。
 
 もうだめなのか、と思ったそのときに、カーターさんはその中に、古代の建物があって、その下は発掘してないことに気づいたそうです。

 そこで、その建物を取り除いて、そこを掘り始めたら!それが思春期に死んだ青年王のツタンカーメンさんの墓の発掘の始まりでした。

 もう一つ、番組でも取り上げられた「黄金のミケーネ」では、発見者のシュリーマンさんが、ホメロスの叙事詩・神話を信じて、ミケーネを発掘したことが高く評価されていました。

 残念ながら、同じシュリーマンさんによる「トロヤ」発掘は、語られませんでしたが、神話という点では、有名なトロヤ戦争の発端になったのが、神々による軋轢、「一番美しい女神に与えられるリンゴ」というのですから、とても事実の歴史とは思えませんね。

 ところが、シュリーマンさんは「トロヤ戦争」、ギリシア軍によるトロヤ攻撃が事実であると信じ、そのギリシャ軍の攻撃で廃墟となったトロヤを発掘してしまったのです。

 同じように、あまりにも空想的とされてきた、日本神話で有名な出雲の、出雲大社の巨大な建造物(推定で高さ48m)が事実であることも、出雲大社での巨大柱の出土で証明されました。

 残念ながら、ギリシャ神話と、日本神話のリアリティ(真実性)の意味について、まだまだ、普通の市民には浸透していないように思います。

 『古事記』も『日本書紀』も、事実と真実を伝えているのだと、ボクは思います。
 

 5時間とあまりに長い番組なので、録画しておきましたが、まだ全部は見ていません。


本と映像の森 184 「オウム真理教」裁判を取材した森達也さん著『A3』集英社、2010年

2012年01月03日 06時39分55秒 | 本と映像の森
本と映像の森 184 「オウム真理教」裁判を取材した森達也さん著『A3 エー・スリー 』集英社、2010年11月30日第1刷~2011年7月9日第2刷、531ページ、定価1900円+消費税

 ちょうど12月31日に「オウム真理教」の元信者・平田さんが警察に出頭したので、この本の紹介をします。

 森達也さんは映画監督で、オウム真理教を追ったドキュメンタリー映画「A1」「A2」を撮影した方です。

 この本は、オウム裁判の傍聴記録であり、オウム幹部と対談した記録です。

 非常に貴重な記録であり、ぼくたちの既成概念を壊してくれる、とてもいい本だと思います。
 
 「オウム真理教」とは、宗教を装った悪質なテロ集団というイメージが濃厚なのですが、その実態、とくに幹部信者の実際を詳細に追った、日本人必読のルポだと思います。

 ボクも「オウム真理教は、実際に優秀な宗教だった」と思います。麻原さんは「優秀な宗教者であった」と思います。

 一般の通念とは違って、オウム真理教が優秀な宗教で、麻原さんが優秀な宗教者であったからこそ、ああいう事件を起こせたのだと思います。

 イスラーム教が現実の歴史に大きな改変を加えて、軍事的に大きなイスラム世界を作ってしまったように。

 非常に重要なのは、麻原さんの裁判途中での精神の変質は、何か薬剤が投与されたのではないかという疑惑を提起していることです。

 平田さんの出頭を契機に、あらためてオウム真理教の問題、ではなくて、オウム真理教が私たちにつきつけた問題を真摯に考えたいと思います。

 ところで、映画「A」「A2」は、まだ見ていません。どうしたら、見れるのでしょうか?

 (写真は、大規模店舗・イオン市野店の看板です)

 
 

雨宮家の物 6 則子さんの実家の伊藤家にあった七五三の着物

2012年01月02日 23時44分01秒 | 雨宮家の物
雨宮家の物 6 則子さんの実家の伊藤家にあった七五三の着物

 2012年1月2日に実家へ訪問したら、福岡に嫁いだ妹(則子さんの妹)が伊藤家のなかから、昔の七五三の女の子の衣装を見つけ出してきました。

 いったい、いつ頃の衣装なのか。戦前?

 ちょっと色あせてますから、何十年前の服でしょうか。

 誰のための衣装だったのか。則子さんや妹のMさんは着たことがあるのか?今となっては、すべて謎です。

 

浜松・放射線量測定情報 自宅定点 2012年1月1日(日)~2日(月)

2012年01月02日 23時28分30秒 | 地震・原発・津波・防災情報
浜松・放射線量測定情報 自宅定点 2012年1月1日(日)~2日(月)

 測定器 :堀場製作所「RadI PA-1000」
 単位  :μSv/h
 測定回数:スイッチオン後10回(1分40秒)パスして、
      10秒ごとに60秒積算値を自動表示、10回観測
 測定高さ:地上1m
 測定位置:雨宮夫妻自宅の駐車場(コンクリ舗装)のA地点
 測定者 :特記ないかぎり雨宮智彦

 2012年1月1日(日)14時34分、くもり、微風
  平均値 0.051μSv/h
  最大値 0.058μSv/h
  最小値 0.046μSv/h

 2012年1月2日(月)15時48分、晴れ、風強い、寒い
  平均値 0.052μSv/h
  最大値 0.055μSv/h 
  最小値 0.047μSv/h

 写真は、則子さんが今日の夜にぼくにプレゼントしてくれた、寒い部屋でぼくがパソコンを打っているので心配してくれて、暖かい手袋の指の先を切り落としてくれた、愛のこもった「特製手袋」です。
 
 

本と映像の森 183 1月1日夜に放映、朝日テレビ「相棒10」

2012年01月02日 23時23分13秒 | 本と映像の森
本と映像の森 183 1月1日夜に放映、朝日テレビ「相棒10」


 1月2日に、1月1日午後9時から2時間半、録画しておいた「相棒10」をじっくり見ました警察モノの推理ドラマなのですが、「警視庁特命係」の警部・杉田右京さんと、その部下の神戸尊さんの物語です。

 タイトルは「道化師」。

 オペラ「道化師」を上演する会場で、鑑賞する親の小さな子どもを預かって、オペラが終わるまで遊ばせる会社、その会社のマイクロバスから物語は始まります。

 つまり「道化師」の舞台のセリフを背景に、物語は進行するんですね。これって、深いですね。まだ、オペラ「道化師」のセリフとの関連は、読み切れません。

 物語は、元自衛隊員で外国で傭兵として過ごした「変革」を求めるテロリストと、ホームレスで死んだ父親を持つ若者の2人を主軸にして進行します。

 何が目的なのか?テロリストのいう変革?それとも何億円というお金?

 杉田さんと、神戸さんの努力で、物語は二転、三転!

 そして、やっぱり杉下右京さん、いい!あのクールさがたまらないですね。ボクも、見習わないと。

 今回、部下の部下の神戸尊さんが人質としてまきこまれてしまい、その神戸さん「お兄ちゃん」のピンチを助けた幼い少女のカナコさんも、すごくおとなびていて、ボクの琴線に、キュンときましたね。

 ボクが作者だったら、このカナコちゃんが女子中学生くらいになって、あの時の格好いい「お兄ちゃん」に恋心を抱いて登場する「続編」をぜったい作りますね。

 ぼくの考える、女子中学生カナコちゃんの、セリフはこうです。
 「お兄ちゃん、私がもう少し大きくなるまで、待っていてくれる?」

 ☆

 なお「相棒」の杉下警部と上部組織「警察」との関係は、「踊る大捜査線」の青島さんと上部組織「警察」との関係に等しいですね。

 冷静沈着な考える杉下右京さんと、熱い熱血漢の行動する青島さんとは性格が、真逆ですが。でも、両極端は一致するんですよね。

 それは、もしかしたら、ぼくたちみんなと、その上部組織との関係に等しいのかもしれません。 
 だからこそ、「相棒」や「湾岸警察署=踊る大捜査線」が、ぼくたちの共感を呼ぶ原因かも知れませんね。

 今まで、「相棒」と「湾岸警察署」の比較論をした人、いるかどうか、調べてみようと思います。

雨宮日記 1月2日(月) 休みも2日目、あと1日しか…「相棒10」見ました

2012年01月02日 22時42分08秒 | 雨宮日誌
雨宮日記 1月2日(月) 休みも2日目、あと1日しか…「相棒10」見ました

 お正月休みも2日目、というより31日、1日、2日とあって3日目かもしれません。自分の仕事が深夜勤務なので、1月3日の夜はもう仕事に行きますから、休みの日という気分ではないんですね。

 今日は、昨日のお酒をさまして、午後起きて、則子さんから「指示」のあった「2012年度定期総会」の議案書きを始めました。1月10日までに完成しないといけないので、ちょっと焦っています。

 次女は、実家の初生の長男の娘と、福岡の次女の娘と3人で、わが家の長女のTさん夫妻の新居(「あらい」と読まないで、「しんきょ」と読んで下さい)のアパートへ遊びに行く予定が、風邪で一日寝ていました。明日からまた仕事ですから、正しい判断と思います。

 夕方は昨夜録画した警察ドラマ「相棒10」をじっくり2時間半、堪能して見ました。

 夕食に、則子さんが作ってくれたお雑煮(お餅は妹の家でついたお餅です)を「相棒」を見ながら食べてから、則子さんの実家の初生に、昨日家から運んだお寿司の箱を取りにいきました。

 今、ふと思ったのですが、こういう個人的な話をブログに書くことに、何か、社会的価値があるんでしょうか?社会的に貢献しているんでしょうか、とも思うけど、やはり「神は細部に宿りたまう」と言いますから、こういう個人のこまごました細部やら、ぼくの女神さまについて、発信する意味はあるのだと思って、続けています。

 写真は、則子さんが作った雨宮家のお雑煮です。
  

本と映像の森 182 北森鴻さん+『邪馬台』新潮社、2011年

2012年01月02日 21時57分42秒 | 本と映像の森
本と映像の森 182 北森鴻さん+浅野理砂沙子さん著『邪馬台 <蓮丈那智フィールド・ファイルⅣ>』新潮社、2011年10月30日初版~2011年11月15日2刷、478ページ、定価1900円+消費税

 新年の最初の「本と映像の森」をどの「本と映像」から出発させるか、かなり迷ったのですが、やはり、これです。

 年末に手に入れた北森鴻さんの小説ですが、実は北森さんが途中まで連載していて、連載途中の2010年1月25日に急逝されたので、途中からの残りを北森さんのフィアンセで小説家の浅野理砂沙子さんが書き継いで完成させた長編小説です。
 
 副題が「蓮丈那智フィールド・ファイルⅣ」ですから、当然、民俗学者・蓮丈那智さんが主人公なのですが、正確には「蓮丈那智さんも主人公の一人」と言っていいくらい、オールスターキャストです。

 出場順に書くと、古物商・越名修治さん、那智研究室の助手・内藤三國さん、狐目の教務主任・高杉さん、那智研究室の助手・佐江由美子さん、そしてやはりこういう時には、この人がいないと、という感じの店を持たない古物商「冬の狐」・宇佐見陶子さん!、さらに以前の事件で登場した青銅器研究家・滝隆一郎さん…。

 物語は、那智研究室に届いた1冊の「古文書」から始まります。その古文書の名前は『阿久仁村異聞』。

 「阿久仁村」は鳥取県の島根県との県境近くにあった村で、明治時代に忽然と消えて、地図からも消された村。

 その村について書かれた『阿久仁村異聞』と、邪馬台国の謎が絡み合って、近代の阿久仁村の謎と、古代の邪馬台国の謎を追う主人公たちの物語です。

 アイドルを追っかけるファンみたいなもので、蓮丈那智さんと宇佐見陶子さんが同時に詠めると言うだけで、一押しになっちゃいます。

 蓮丈那智さんの言葉「邪馬台国の謎を解く鍵は、鉄と酒だ」

 非常に面白いのは「第5章 箸墓抄」(p194~)で、那智さんと内藤さんに、箸墓=卑弥呼の墓説を唱えた歴博(「朝日新聞」平成21年5月29日付けで報道)をこっぴどく批判していることです。それは、ぼくも同感です。

 さあ、邪馬台国はどこにあった??物語の結末は?ネタバレはしませんので、自分で読んで、あなたも、蓮丈那智さんと宇佐見陶子さんのファンになって下さい。
 
 もちろん、ボクは、邪馬台国がどこにあったか?この小説を読まずともわかっていますよ。


雨宮日記 2012年1月1日(日) あけましておめでとうございます

2012年01月02日 00時41分52秒 | 雨宮日誌
雨宮日記 2012年1月1日(日) あけましておめでとうございます

 昨日は、2人でNHKテレビ「ゆく年、くる年」を見て、お互いに「おめでとうございます」の挨拶をしてから、寝ました。

 今日は、夕方、則子さんの実家でみんなで夕食、これに長女Tさんと長女の夫Tさんが加わって、実家のみんなに長女夫妻のおひろめをしました。

 福岡から里帰りした則子さんの妹のMさん(偶然ですが、ぼくの母と同じ名前です)もふくめて、みんなでいろんな話で盛り上がりました。

 テレビでおもしろかったのは、去年も見たような記憶があるのですが、3000円のワインと100万円のワインを飲んでどっちがどっちか当てる番組。それが、なかなか当たらないんですね。25億円だったかな、高価なヴァイオリンと、安いヴァイオリンをあてるのも、当てる人と当たらない人がいて。
 
 長女の夫のTさんとボクと2人だけ、日本酒をかなり飲みました。

 タクシーで帰ったのですが、やはり深夜勤務のさがで、9時半頃に帰って寝たのに、11時半頃にめざめてしまい、やむなくお風呂に入って、元日の新聞を見て、今やっと0時49分ですが、この日記を打っています。

 則子さんは、元旦に届いた年賀状で、こちらから出してない人の、あて名書きをしています。

 「則子さん、印刷した枚数で間に合う?」
 「いまのところ、いいみたい」

 みなさん、今年も「雨宮ブログ」をよろしくおねがいします。

 というわけで、以下、今年の年賀状「初春新報 第33号 創刊1979年(銀河通信35号)」を<>内の解説を入れて、掲載します。

 「3・11で日本も自分たちも変わった昨年。

  7月に浜松基地自衛官人権裁判は地裁で勝利確定<ふつう国を相手にした裁判で地裁で勝訴確定は珍しいです。ぼくたちも東京高裁へ行く覚悟はしていましたが、地裁で終結。喜ばしい勝訴でした。これが終わったのと、浜北支援が終わったので、新たに浜岡原発裁判の原告になることができました。>。

  夏、里山に別れを告げ<灰ノ木処分場反対運動に始まって、10年以上に及ぶ浜北支援を終了しました。則子さんが言うのは「智彦くん、仕事もして、いろんな活動もしているのに、よくあんなに浜北に通えたね」と。ぼくは答えて「まあ、かなり無理をして行ってましたね。これがなくなって、かなり楽になりましたね。これをしてたら、たぶん浜岡裁判の原告も受けなかったと思う」と>、

  秋は二人で浜松市内を放射線量測定<所属する市民環境団体「静岡県西部ゴミ環境問題ネットワークの財政があったので、12万円で買った測定器で>と古墳寺社巡り。
  今年は浜岡原発停止裁判の原告<静岡地裁浜松支部に昨年提訴した裁判の第4次通過原告です>になる予定。(二人)」


 「夏にフリーに、今は主に家事と社会活動、合間に片付け・読書。
  そろそろ仕事探します<介護の仕事を探すのは4月からにして、1月から、人がいなくて頼まれて、古巣のT保育園に毎週土曜日の朝、7時から8時半までだけ、仕事をしにいきます>。(則子)」


 「「雨宮智彦のブログ」30万ヒット、原発と古代史と日記を今年も書いていきます。  テーマの一つは東西軸の太陽信仰と南北軸の天信仰等<そして女性の円と男性の四角、×印の謎、邪馬台国はどこにあった?、などなど>。

  今年はマヤ暦の終わる年<マヤ暦より、マヤのピラミッドに興味があります。太陽信仰と関連して>

  白頭山<北朝鮮の火山です「雨宮日記 7月14日(水) 北朝鮮「白頭山」大噴火の可能性」で紹介しました>噴火・富士山噴火<雨宮ブログの昨年11月30日「地震・防災の本 木村政昭さん『富士山大噴火』宝島新書、2011年8月」で紹介しました>・ベテルギウス<オリオン座のα星、真っ赤な超巨星です>超新星など科学的可能性あります。(智彦)」

 「家族皆元気です

  ☆S(父)<耳が聞こえないのですが、毎年「浜松市民文芸」に投稿うる常連で、昨年末にも投稿、1月の発表を待ってます。題材は文学が多いですね。>
  
☆I(次女)<週休2日で、好きな本屋の仕事をしています。「今年はバイクを買うので、少し本を買うのを控えてます」と言ってます。次女とぼくは、お互いに買った本やコミックを「Iさん、これ読む?」「お父さん、これ読む?」とお互いに交換しています。たとえば、北森鴻さんの推理小説をぼくが知ったのは、次女の影響です>
  
☆豆子(兎)<わが家の茶色のウサギ、元気で時々コードをかじってます。気に入らない時はクウッと鳴いて,人の足や手をかじります>

  ◎T(長女)結婚しました<我が家の近くに住んでますので、時々家に来ます>」


 1年の第1日は、こうして暮れました。