自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

前立腺肥大症オペ/PVP(グリーン ライト レーザー)

2018-04-03 | 前立腺手術闘病記

前立腺肥大症で数年間苦しんで来た。今回はその闘病記である。
月1回2日間ほど頻尿と尿閉の症状があった。今回は三日目も治まらないのでたまらず掛かりつけの中規模H病院で尿道にカテーテルを入れてもらった。応急処置に過ぎないので手術を決意してPVP機器を入れている中規模未満の枚方Y病院を紹介してもらった。北摂の大学病院、大病院はまだPVPを導入していなかった。
なぜPVP手術(レーザーで削るのではなく蒸散させる最新治療)を選んだかと言えば、私が「心疾患や高齢などの理由で従来の手術が困難」(Y病院パンフ)に該当したからである。
カテーテルを入れたが、力めばちょろちょろ排尿できるが15分ごとに尿意に襲われた。Y病院の先生はカテーテルの刺激が原因だからと、より細いカテーテルに替えてくれた。それでも症状が楽になるまでさらに三日を要した。
都合十日ほど力み続けて、その間ちょろちょろ尿とわずかだが血尿が出た。かすかに肛門からの出血もあった。尿意と便意がないまぜに襲来して体が痙攣するほど力まないとおさまらなかった。妻に男の陣痛と言ったら一笑に付された。さもありなん、妻は初産時、皮下出血で顔面に血腫ができていた。
小康状態になってさらに2週間後いよいよ手術の日を迎えた。パンフに「安心して受けていただける手術」とあったが、わたしには三つ不安があった。
① 時間短縮を売りにする手術だが、高齢の私が全身麻酔に耐えられるのだろうか?
② 出血についても、少ないとされているが、血液さらさら薬を一日も欠かさず飲み続けている狭心症持ちの私が短期間とはいえ薬を中断しても事故が起こる心配はないのか?  血栓ができて血管を梗塞する緊急事態に対応できるのか?
③ 逆に血が止まらない、大出血に対応できるのか? 
病院には対応力があるという回答だった。先生は気さくな人で、直球で受け答えしてくれた。
Q わたしの前立腺は118.7mlで洋クルミ大のサイズである。 これほど巨大な前立腺の手術経験はあるのか? 時間内に取り切れなかったらどうするか?
A ない。2回に分けて取る。
Q 執刀数はどれくらいか?[成績は訊くのを忘れた]
A [数字をあげてくれて納得したが正確に憶えていないので100件としておく]

万一の時の妻の面倒を考えて預貯金の休眠口座を整理した。4口座の解約のために20回近く銀行と郵便局に足を運んだ。

3月20日に入院して24日に退院した。予定よりオペ時間で30分、大事をとって入院期間で1日多く時間がかかったが、すべて順調に進んだ。まだ排尿痛があるが数週間後検査受診する頃には自転車に乗れるだろう。
近所の庭で鶯の若鳥が囀っている。痛くて座っていられなくて立ったままパソコンに向かっていた1か月前の初鳴きにくらべたらずいぶん上手に鳴いている。

ブログを書き終わって夜、長時間TVを視聴した。寝る前にトイレに行くと、これまでにない量の出血があった。便器の底を濃い血が覆った。
不安はあったが速やかに眠りに落ちた。夜明けまでにいつもなら2~3回トイレに行くが今日は5時までに7~8回行った。6時ごろには頻尿と閉尿で呻いていた。便は出尽くし尿はまったく出ないで血が数滴したたるだけだった。早くカテーテルを入れて導尿してもらいたかった。
妻が起きて来るのを待って救急車を呼んだ。Y病院には救急があるから先生がいなくても楽にしてもらえるので一も二もなくそこにした。着くなり私は看護師が救急隊員の報告を聞いている間にトイレに駆け込んだ。一隊員が血圧低下による悶絶を心配してついて来た。
一刻も早く導尿してもらいたかったが年配の看護師は非情にも「先生が9時に来るから待て」と言った。30分の長かったこと! わたしは待機室で唸りながら身をよじった。
「先生、何が...。すぐ導尿を」「我慢して。CTが先」
動くなと言われてもレンズの下で下半身がけいれんしていた。
カテーテルを入れると尿がどっと出て楽になった。前立腺の血の塊を洗い流して治療修了。この間たったの15分。退院後再開していた血液さらさら薬を停止するよう指示され、止血剤を処方された。
先生に追加手術を勧められているがなかなかその気になれない。