風のささやき 俳句のblog

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ひろびろ惑星 【詩】

2023年04月06日 | 
「ひろびろ惑星」

子供の描いてきた
絵のタイトルは、ひろびろ惑星

地平は若い緑色、土星のような輪の、紫の惑星が浮かぶ
地平線の上には、大きな雲の浮かぶ、青い空とのコントラスト

そこに一人の王子が歩いていく
はちみつ色の大地は、柔らかいクッションのように
三軒の色違いの家へ
降りて行く坂道、大股で、ゆっくりと
半袖の青いシャツの軽装で
楽しい鼻歌が、輪っかになって、宙を漂う

空気も、森林浴のように
美味しいのだろうな、それでお腹も一杯になって
誰とも、ぶつかることなく
地平は果なく、楽しく、疲れることなく
歩いて行ける、ひろびろ惑星の
大地に抱かれるのならば、僕も
暮らしてみたい

こんな、ぎすぎすとした、狭苦しいところで
肩と心と、言葉をぶつけあって
揉みくちゃに、しわくちゃにされた
襤褸布のように、疲れている僕だから

ひろびろ惑星に、暮らしてみたいな
その絵に、惹かれている