風のささやき 俳句のblog

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冬の満月に

2023年12月21日 | 

「冬の満月に」

冬の大きな丸い月を
子供が見ていた
兎が一生懸命に餅を
ついているのを見たという

その兎の吐く息で
この夜はこんなにも寒いのか
納得もゆく

子供は口を開けて
餅が落ちてこないかと見ていたが
やがて飽きて布団の中で
ぬくぬくとしている

冴え冴えと
青白い月の光
明日は霜柱も立つだろう

子供の見た月の兎は
夜通し餅を搗くのだろうか
きっと働き過ぎだ
少し休めばいいのに
真面目すぎるのも体に毒だ

カーテンを閉める前に
おこぼれの餅を
もう一度確認する

固くなった冷たい餅ならば
温め直さなければいけないな



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