「明日のあなたに」
ある晴れた夏の初め
爽やかな風の吹く午後を
あなたと肩を並べて歩ければ
それだけで満足をして
街路樹の木洩れ日
その陽射しに照らされるあなたの
キラキラとした横顔
その眩しさがただ嬉しくて
青い空は今にも手が届きそうだった
腕を伸ばして
明日の空をつかまえようとした
あなたとまた迎えたいから
ただそれだけでいいのだけれど
ただそれはあなたしかいなくて
覚えているかしら
青白い満月がのぞいた窓辺の会話
そこに浮かび上がる
あなたのシルエットを抱きしめて
交換した体温と鼓動
それからの日々
あなたに会えない時間
一人で眠る闇の濃さ
肩にもたれかかる寂しさが
そのまま胸の奥にまで倒れてくる
あなたの瞳をのぞかない日は
もう考えられなくなって
その声を聞かない明日は
もどかしすぎて
夜明けに悲しい夢を見て
目が覚めるとしたならば
その横にはあなたがいる
安心してその胸に眠ることにして
あなたと分かち合える
明日があるならば
それだけが欲しくて
あなたのいない明日を
もう考えることはできなくって
明日もあなたの笑顔に会いたい
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