昨日購入しました「よみがえる源氏物語絵巻」全巻復元に挑む(NHK出版)を朝から読んでいました。
日本画家、蛍光X線分析器や蛍光撮影法による岩絵の具や有機染料の分析・模様図柄の復元、平安時代の紙の復元と、もっぱら技術面でのドキュメンタリーとしても楽しめました。
昨日も述べましたが、展示会場には復元図面と対比して原本のデジタル撮影図が並べてありました。その原本の傷みが激しくこれが国宝かと驚いた次第です。復元図を見ると、いかに原本が剥落・退化しているのがわかります。復元した画面の色彩の美しさを実感すればするほど、原本にがっかりしていました。
ところが、午後になってふと気がつきました。例えば国宝の仏像で、製作当時の金箔がはがれていない仏像があるかと言うことです。しわや衣の襞にかろうじて残っているだけです。金箔でさえこの状態です。
変色しやすい絵の具や染料、破れ易く傷みやすい紙の上に書かれた絵馬物が、むしろ九百年後の現在、残っている事が奇跡では無いかと言うことです。
「失われていく時間に逆らえない、絵巻物の姿を出来るだけ正確に多くの人に伝えなければ」美術館の意向に感謝しなければならないと思います。
一連の展示が終われば、もう複写図も簡単には観られなくなると思います。
昨日の偶然に日本人として感謝です。
日本画家、蛍光X線分析器や蛍光撮影法による岩絵の具や有機染料の分析・模様図柄の復元、平安時代の紙の復元と、もっぱら技術面でのドキュメンタリーとしても楽しめました。
昨日も述べましたが、展示会場には復元図面と対比して原本のデジタル撮影図が並べてありました。その原本の傷みが激しくこれが国宝かと驚いた次第です。復元図を見ると、いかに原本が剥落・退化しているのがわかります。復元した画面の色彩の美しさを実感すればするほど、原本にがっかりしていました。
ところが、午後になってふと気がつきました。例えば国宝の仏像で、製作当時の金箔がはがれていない仏像があるかと言うことです。しわや衣の襞にかろうじて残っているだけです。金箔でさえこの状態です。
変色しやすい絵の具や染料、破れ易く傷みやすい紙の上に書かれた絵馬物が、むしろ九百年後の現在、残っている事が奇跡では無いかと言うことです。
「失われていく時間に逆らえない、絵巻物の姿を出来るだけ正確に多くの人に伝えなければ」美術館の意向に感謝しなければならないと思います。
一連の展示が終われば、もう複写図も簡単には観られなくなると思います。
昨日の偶然に日本人として感謝です。